話し好きな魔人?
だいぶ遅れて・・・・ものすごく遅れすぎてすいませんでしたーーー!!
時間の合間に少しずつ書いていたのでおかしいところが多いかもしれません。
「・・・・・ん!?」
トワは威圧を放つ魔人のステータスを見て首をかしげる。
ローゼン=マグマナス(下級魔人)ランクS
HP:10000/10000
MP:19000/20000
STR:8800
DEF:8200
INT:15000
DEX:20000
AGI:7200
LUC:22
スキル:
火魔法Lv5 水魔法Lv5 風魔法Lv5
土魔法Lv5 鉄魔法Lv5 氷魔法Lv5
雷魔法Lv5 結界魔法Lv5
錬金術Lv5
特殊スキル:
空間魔法 紋章術 飛行
ユニークスキル:
完全解析
《完全解析=相手の体の一部に魔力を籠めて食らうことでその相手のステータスの全てを知ることが出来る》
《紋章術=書いた紋章を介することで魔法の効力をあげることなどが出来る》
(凄いスキルだな・・・・あれ?でも、大魔導師とか呼ばれている奴が魔人になったんだからすごい筈なんだけど・・・この前の魔人の方が強い?)
「どうした?私のステータスを見たのだな…………微妙な反応だな?」
「いや、うん、この前の魔人の方が強かったかな~って」
「そう言えばバラー殿が倒されたと聞いたが、そうか君がか!バラー殿と比べられると断然私の方が弱いよ。魔人と言っても私は末端だからね。かろうじてSランクに足を掛けているぐらいだからね。…………そうか君がバラー殿をねー、そうなると私では勝てないな」
魔人は苦笑いで説明をした後少し考え込む。
「ならやめます?」
「………私の気持ちとしては賛成だが、魔人としては逃げられんよ!それに………退けばアイツに何を言われるか………」
そう言いながら魔人は遠い目をする。
「………はぁ、それにしても、よくあれだけの数のドラゴンを使役できたな」
アースドラゴン一、二体ならば可能だろうが数十体を使役するのは不可能だと思いトワは尋ねる。
「ハハハ、あれ全てを使役していたわけではないのだよ!私はポチ一匹にしか命令は出来ぬのだよ!残りはポチが統率していたのだ!もっともポチも使役しているのとは少し違うのだかね」
魔人はトワの疑問に笑って答える。
「………ポチ?………犬?………もしかして………あれのこと!?」
まるで飼い犬に付けるような名前が出てきてトワは一瞬疑問を浮かべて何のことか思いつき苦笑いする。
「ああ、ポチは製造No.28の双頭のアースドラゴンのことさ。名前を付けたのは私ではないので何故かを私に聞かれても答えられないよ」
「はぁ、………やっぱりあれは数字か…………使役とは違うってどう言うこと?」
トワは教えてはくれないだろうなと考えながらも聞く。
「ああ、私のステータスを見て知っていると思うが、私にはテイム系のスキルがないから造るときに私の魔力を籠めた魔石を埋め込むことで私の魔力に反応するようにしたのだ。先に言っておくが普通の生き物に外から魔石を埋め込んでも何の効果もないよ」
魔人は全く隠そうとせずに当たり前のように説明をする。
トワは話したことは以外と常識なのかと振り向いてアイリ達を見るがアイリ達も驚いていた。
(アイリもそうだが冒険者として先輩のクリュエルやチッキャも驚いているところを見ると常識ではないな)
全く隠そうとせずに普通の音量で喋る魔人の声はトワの後方に離れているアイリ達にも届いていた。
(・・・・ん?そう言えば、俺もテイムのスキルは無いけど家のリルは何で言うことをきくんだ?・・・・まあ、皆と仲良くしてるみたいだからいいか!)
一部の魔獣にも感情がある。
そのためトワの家にいるフェンリルのリルは助けられて更には力まで与えられトワにただなついただけだ。
テイムしているわけでは無いので強制的に命令をきかせることはできないうえ牙を向けられる可能性もある。
トワがその事を知ることは無い。
「そんなに簡単に手の内を晒していいのか?」
目の前にいる魔人は自身の研究が他の者に奪われないために自ら研究所を破壊したことはトワもアイリから聞いた勇者の物語りで知っていた。
そのため魔人が隠そうとせずに自身の研究を説明することに違和感を感じた。
「かまわんさ!人間ごときが知ったところで魔力や知識が足りず何もできんのさ。それに、魔人になり人間など取るに足らん存在だ。例えるならば人と蟻だな。蟻が私の研究を知ったところで目くじらをたてるようなものではないな」
魔人は口元を歪めて笑っているような顔をする。
「……………蟻…………か………他の魔人も人を蟻としか見てないのか?」
「そうだ!」
魔人は頷く。
「ならなぜ町を村を攻める?人々の命をを無闇に奪う?……!」
トワは今の言葉を平淡に普通の会話をしているように聞いた自分に驚く。
「なら君に聞こう。君は子供の頃に地面にいる蟻を殺したことは無いのかい?蟻の巣を埋めたり水をかけたりしたことは無いのかい?」
「・・・・」
トワは小さい頃に元の世界でしていた今にして思えば残酷な行為を思い出す。
「その顔は心当たりがあるのだろ?明確な理由は無いのさただ暇潰しで遊んでいるだけなのだよ。だからやろうと思えば簡単に皆殺しに出来るがしないのだよ」
顔は骸骨なため表情は無いはずなのにトワには魔人がニヤリと笑っているように感じた。
「………暇潰しの道具だから皆殺しにしないのか……」
トワはそれだけが理由だといつかは、子供が癇癪を起こして玩具を壊すように何かの拍子に人々を皆殺しにされる危険性が高いと感じた。
「いや、それだけでは無いのだよ。君は最初に言った通り蟻を殺し巣を破壊したことがあるのだろ?しかし、蟻を世界から皆殺しにしようとまで考えたことはあったかい?」
トワは確かに残酷にも蟻の巣を埋めたりしたことはあったが蟻を全て殺そうとは思ったことは無かった。
「無いだろう?暇な時に見つけるからそういったことをするのだろ?それに、魔人は自分を高める為に強い者にしか興味を示さない。だから人など興味無く魔国で自分と渡り合う相手と闘う為に魔国から外に出るものは殆ど居ないのさ。出るとすれば上級魔人の命令がある時位だね。中級以下の魔人は上級魔人の命令をレベルが違いすぎて断れないからね…………まあ、例外は居るがね」
魔人はトワの離れた後方にいるクリュエルを見る。
「どう言うことだ!?」
クリュエルの過去を知らないトワは察することができずに魔人の視線に気付き眉を潜める。
「ん?それは………そうだな、お決まりの台詞を言わせてもらうよ。私を倒したら教えてやろう!!」
魔人は魔力を溢れさせながら言う。
後方をちらりと目を向けると何かを言いたそうにしているクリュエルが目に入った。
「……面倒臭いけど、乗ってやるよ!」
そう言うとトワもミスリルの剣に魔力籠めた。
積極的に人と戦おうとしない魔人との戦いが当たり前のように始まる。
臨戦態勢になったトワがじわじわと近付き誰かがゴクリと唾を飲んだ瞬間に弾かれるように飛び出し斬りかかる
魔人は一瞬にして結界をはる。
「凄いスピードだ!だが惜しかったね。私の結界の展開の方が早かったようだね」
トワの剣を結界で受け止めながら魔人は勝ち誇ったように言う。
「………確かに今のままなら結界を破れないだろうが魔力をさらには込めれば……っ!!」
トワが結界を斬るためにさらに魔力を籠めようとするとトワのいる位置に空からつららのように尖った無数の氷が降り注ぐ。
「フフフ、ただでやらせると思うのかい?」
トワは落ちてくる氷を後ろに跳び躱わす。
「くっ!!」
しかし、落ちてくる氷はトワを追うように降り注ぎ、トワはそれを右に左にと躱わしていく。
「・・・くそっ!まさか迎撃するのではなく全て躱わすとは」
魔人は呟く。
実はつららに魔力で衝撃を与えると爆発するようになっていた。
トワは落ちてくる氷を見て魔力を籠めた剣か火魔法で撃ち落とそうと考えたがその氷に嫌な気配を感じて全て躱わした。
(結界の中から迎撃されるのは厄介だな)
トワはミスリルの剣に今よりも強く結界を斬れるだけの魔力を籠める。
氷だけではなく今度は無数に来る火や風、雷の矢の魔法を躱わしながら魔人との距離を詰める。
風魔法は目には見えないが音でだいたいの位置がわかる為に難なく躱わしていた。
「なめるなよ!馬鹿正直に正面から飛んでくるだけの攻撃なら簡単に躱わせる!」
「……………フッ」
魔人は結界の強度を高める為に自ら編み出した魔方陣を足元に展開させていた。
魔方陣を展開させた魔人はその上から動けば結界の強度が下がる為に動けないがそれでも余裕の笑みを浮かべていた。
「ああ!」
トワが籠める魔力が許容範囲を越えたため降り下ろした瞬間に結界に当たる前にその刀身が砕ける。
刀身が砕けて驚いた瞬間に地面からトワに向かい石の槍が飛び上がる。
「おっとっと、」
トワは後ろに跳び魔人から距離をとる。
「……くっくく、まさかミスリルを壊す何て、くっくく、」
魔人は顔を伏せて肩を震わしている。
「うっさい!ミスリルの限界何て知らないんだよ!」
トワは少し顔を赤くする。
「くっくく、限界を知らないって、くっくく、限界までいけばどんな物でも抵抗されて魔力を籠められなくなるだろう。くっくく」
魔獣の部位と鉱石を混ぜて作られた武具は限界以上の魔力を籠めても余った分は外へと自動で流れ出すが、鉱石だけの物は限界になるとそれ以上は入らなくなる。
(あの抵抗されたところが限界だったか、………でもそうだとすると、あの結界を斬るには足りない。違う方法でいくか)
「次は私から攻撃をさせてもらおうかな」
トワが次の手段を考えていると魔人が杖をトワに向ける。
すると三メートル位の岩の塊がトワに向かって飛ぶ。
「この程度の速度なら」
それほど速くないため余裕を持って躱わそうとすると、魔人は岩の後ろから小さい石の矢を岩に当てて岩を砕く。
「これならどうだ?躱わしてみるか?」
この岩も最初の攻撃の氷と同じで魔力に反応して弾け散弾銃のようにトワに向かって飛ぶ。。
「なっ!!」
(…………避けるわけには……いかないか!)
トワは後ろにいるアイリ達を見て無数に飛ぶ岩の破片に籠められている魔力と速度から離れているが届くだろうと感じて、さらに散弾銃のように飛んでくる為に後方にいくにしたがって範囲が拡がるためにアイリとリーネならば躱わせるだろうがクリュエル達だと危険だと思い受け止める為に結界を二重に張る。
パリンと音と共に一枚目の結界が砕け二枚目の結界で破片は止まり地面に落ちる。
結界を二重に張るったトワの判断は正しかった。
魔法のレベル差と籠められている魔力から結界一枚では受け止めきれ無かった。
「ほう!!結界魔法まで使えるか!君のステータスをやっぱり見たいな」
魔人が嬉しそうな驚きの声をあげる。
(よし!あの方法を試してみるか)
トワはミスリルの剣を再度アイテムボックスから取り出して右手に持ち限界ギリギリまで魔力を籠める。
さらに体にそって服を着ているかように結界を中級二重に張る。
「また同じ手かい?無駄だよ?」
魔人は少し残念そうにトワに言った。
トワは気にせず魔人まで魔法を躱わしながら距離を詰めていき剣を降り下ろした。
「それでは斬れないよ?」
バチッと音をたてて魔人の張った結界にぶつかり剣を止められる。
剣が届かないことぐらいは予期していたトワが左手を突き出すと爆音と共に吹き出す炎と衝撃が起こる。
「おっ!!おおー!なんだね!?」
結界を破りダメージを与えることはできなかったが魔人は驚きの声をあげ後ろに吹き飛ばされていく。
「クッ!」
トワも爆風で吹き飛んでいた。
何が起こったのかと言うとトワは左手の前に作った結界の中に火魔法で炎を閉じ込めて、それの中の炎が消えないように火の魔力を送り続けて魔人に向けた時に結界の一部分を開けることで爆発を起こした。
トワはうろ覚えの記憶の中から所謂バックドラフト現象を起こしたのだ。
いや~、仕事が忙しすぎて・・・・次の更新も予定がたてられないほどです。
本当にすいません。