アースドラゴン?
大変遅れましてすいません。
報告なんですが、『なろうコン大賞』に応募をしてみたところ皆さんのおかげで一次選考を通過しました。
この事に調子に乗らず頑張って行きます。
これからもよろしくお願いいたします。
それと、後書きにトワとアイリとリーネ、それと、アースドラゴンのステータスをのせました。
良ければ見てください。
昼を過ぎた頃街に着いた。
門の兵士にギルドガードを見せるといつも通り驚かれて、これもいつも通り全員の敬礼された以外何事も無く街に入る。
「凄い混んでるな。これが普通なのか?」
「混んでますね。何かお祭りでしょうか?」
トワが馬車から外を見て呟いた疑問に、トワの隣で外を見ていたアイリは首を捻る。
「お腹すいた……………」
早めに街に着くために昼の休憩をとらずに来た為にリーネは馬車の中でお腹を抑えて寝転がっている。
「リーネはぶれないな。とりあえずどこかで飯にするか?」
「そうですね」
「さんせー!」
そんな様子を見てトワとアイリは苦笑いを浮かべる。
「ちょっとまった。先に宿をとった方が良いと思うよ」
食事をとろうとしていたトワ達にチッキャが待ったをかける。
「なんでーー!!」
リーネがお預けをくらい食って掛かる。
「落ち着いて、べつに食べないわけじゃなくて、この街は確かにいつも人が多いけど、これは異常だよ。だから、宿をとっとかないと今日泊まるところが無くなるかもしれないからね。勿論今日は祭りなんか無いはずだし」
チッキャはリーネを落ち着かせながら街の様子と自分達の後からもどんどんと街に入ってくる人々を見て理由を言う。
「・・・確かに、じゃあ、宿を決めて食事をして冒険者ギルドに顔を出すってことでいいかな?」
トワの言葉にリーネが今にも泣きそうな顔で項垂れて他のメンバーは頷く。
宿に行きカウンターにいる恰幅の良いおばさんに声をかける。
「すいません宿をとりたいんですが」
「あれまあ、多いねー。10人用の大部屋しか空いてないけどいいかい?」
おばさんがトワ達を見回して申し訳なさそうに言う。
「そうなんですか・・・どうする?」
トワは後ろにいるクリュエル達に問いかける。
「今はどこ行っても宿は満杯だよ」
おばさんは話し合っているトワ達に言う。
「私等はそっちが良いなら良いよ。ねぇ」
クリュエルが言うとクリュエルの後ろの他のメンバーも頷く。
「どう?」
「色々と残念ですが仕方ありません。まあ、大部屋の方が色々と安心は出来ますから」
トワが聞くとアイリはチッキャを睨み付けながら言う。
「じゃあ、大部屋でおねがいします。それと、外の馬車もおねがいします。それにしても、何でこんなに人が多いんですか?」
トワがお金を出しながら聞くとおばさんは驚いた顔をする。
「知らないで来たのかい?」
「え?」
「この街は元々近くに迷宮があるから冒険者が多いんだけど、今は国境を越える街道にドラゴンがいるせいで封鎖されちまってるから商隊や護衛の冒険者も立ち往生してるからこの有り様さ。うちは儲かるから良いんだけどね」
お釣りを渡しながらおばさんが言う。
「何で商隊は別の場所に行かないんですか?」
トワは迷宮と言う言葉に心が踊ったが、それよりも商隊が利益が無いのに何で他に行かずに待っているのかが気になった。
「小さな商隊はすぐに街から出ていったが、大きいところは動くだけでそれ相応のお金がかかるし、移動で魔獣や盗賊から受ける損失より街に滞在する損失の方が少ないんじゃないかい?それに、冒険者ギルドから数日中にはどうにかするって話が出てるからね。まあ、実際は本人達に聞かなきゃわからないんだけどね」
おばさんの勘は正しかった。
実際、街に残っている商隊は冒険者ギルドが数日でどうにかすると言う言葉をしんじて、持ってきた商品を少しずつ売って滞在した方が損失が少ないと計算して滞在していた。
トワ達は部屋の鍵をもらい部屋に行き少し休んでから冒険者ギルドに向かった。
既に昼を過ぎた為に依頼をうける冒険者も依頼完了の報告をする冒険者もいない為にからまれることもなくすんなりと話を聞くことができた。
トワ達がドラゴン退治に来たことを知ったギルド職員に喜ばれて、トワ達が冒険者ギルドを出る時にギルド職員全員に頭を下げられた。
トワ達が宿に戻った頃には街中に〈黒衣〉のメンバーがドラゴン退治に来たと噂が広がり、街道封鎖がもうすぐ解決すると街中が安堵する。
翌日にトワ達が宿を出ると街中の人が山脈側の門まで並んでいた。
「パレードかよ!」
その光景を見てトワが叫ぶ。
「普通にしてるように見えてもやっぱり街のすぐ側にドラゴンの群れがいるのは不安があったんだろ」
クリュエルが苦笑いしながら言う。
がんばれやたのんだと言う男達の声や祈るように手を組む女性や老人の姿、それに、門のそばで敬礼をする兵士達に見送られて街を出ていく。
「前の町の時とは大違いだな」
クリュエルが苦笑いしながらトワに言う。
「ハハハハ・・・・ごめん」
笑って誤魔化そうとしたトワだがクリュエル達の責めるような視線をうけて素直に謝る。
他愛もない会話をしながら教われること無く進み、木が全く生えていない茶色一色のゴツゴツとした岩山の街道を少し登り、脇道にそれるために馬車を置いて行く。
馬車を置いて行くことにトワは少し考えたが、王族が乗るだけあって防御用や盗難防止の魔道具が付いているために盗まれる心配もCランクまでの魔獣になら壊される心配も無い。
「・・・・・・」
暫く歩いていてトワが振り返りもう見えなくなった馬車を心配そうに眺める。
「確実に大丈夫とは言えないがその時はその時だ。あんな馬車を用意したギルマスが悪いのさ」
チッキャがトワの様子に気付き軽い感じで言う。。
「そうです。こうゆう場合は襲撃される可能性の高い馬車をわざわざ用意したギルドマスターが悪いのです。トワ様は気になさらなくて良いのですよ」
アイリがトワの腕に自分の腕を絡めながら言う。
「ムシャムシャ・・・ご主人様、そんなに心配ならアイテムボックスに入れてくればよかったのに~」
いつの間にか両手に肉の串焼きを持ってそれを頬張りながらトワを挟んでアイリの逆側を歩いているリーネがさらりと言う。
「「!!」」
リーネの言葉にトワとアイリは驚いて顔を見合わせてリーネを見る。
「リーネ・・・良いアイディアだ!」
(少し前にアイテムボックスの話をしてたのに何で気が付かなかったんだ!?)
そう思いながらトワはリーネの頭を乱暴に撫でて後ろを振り向く。
(俺一人で走れば往復もすぐだな)
トワが馬車に向かって走り出そうとした時にチッキャがトワの肩を掴んで止める。
「ストーップ」
「何でだ?」
トワが振り返り首を傾げる。
「それをやると馬はどうする?アイテムボックスに生き物は入れられないだろ?連れていくにしても、これから行くのはドラゴンのところなんだから馬が暴れて逃げちゃうよ」
チッキャが笑顔で首を傾げる。
「な、なるほど、確かに・・・・」
チッキャの言葉にトワは腕を組み考える。
「魔道具は馬車の周囲にも影響があるからそのままの方が馬には安全何だよ。だから、馬を馬車から外してやっても馬車の周りから離れなかったでしょ?それに、この鍵を閉めたら結界で覆われたでしょ?この鍵を持ってないと近寄ることも出来ないからそのままの方が良いんだよ」
そう言いながらチッキャは鍵を人差し指でクルクルと回す。
「な、なるほど、大丈夫か」
トワ自信も魔道具で発生した結界を確認したが問題無さそうだった為にチッキャの説明で一応納得する。
トワ達は知らないがこの周辺にはドラゴンの集団が居座っている為に魔獣わおろか、盗賊さえ近くにはいなかった。
暫く岩山を登っていく。
岩山と言っても断崖ではなく土が剥き出しになってトワ達の身長を越える岩が点々とある見通しの良い、坂になった荒野の様な風景だ。
「ん~?」
トワ達の後ろでクリュエルとチッキャが腕を組んで何かを話ながら首を傾げている。
「どうした?」
トワが聞くとクリュエルとチッキャはお互いを見合わせてチッキャが頷くとクリュエルが眉を潜めながら気になった点を説明する。
「実は私等、以前に鉱物採取の依頼でこの辺には来たことあるんだけど・・・・」
クリュエルは一旦周りを見回して言葉を続ける。
「・・・こんなに岩は無かった気がするんだよ」
クリュエルがそう言うと元兵士のメリセールが手を上げる。
「はい!私も変だと思いました。以前部隊の訓練で来た時には人より大きな岩は無くて隠れるのが大変だった思い出がある」
クリュエル達の言葉にトワも不思議に思い気配を集中して探る。
「でも、俺達以外の気配が無いからなー、アースドラゴンのせいで少し地形が変わったとか、か?」
気配察知に何も引っ掛からない為にトワも首を傾げる。
「そう言うことかな?」
クリュエル達もわからず話していると岩山の上の方から地響きのような音が遠くから聞こえてくる。。
その音に考え込んで下を向いていた顔を上げる。
「ん?なんだ?」
トワは目を細めて遥か前方を見る。
「なんでしょう?落石ですかね?」
アイリも同じように目を細めて前方を見る。
「どうした?」
トワ達にクリュエルが声をかける。
「ああ、岩が転がって来るみたいだから左右に分かれてやり過ごそう」
トワがそう言うとクリュエル達も頷いてトワ達とクリュエル達でそれぞれに分かれる。
段々と近付いてくる岩はトワ達よりも大きく周りの大きな岩よりも遥かに大きかった。
「あんなデカイのどこから転がってくるんだ?」
岩の進路から避けて眺めていたトワ達の方に向かって転がって来る岩が進路を変える。
「なっ!?地面の凹凸にでも引っ掛かって曲がったか?」
進路はトワ達の方に向かっているが、まだ余裕を持って避けられる為に慌てず岩の進路から移動する。
すると岩はまたトワ達に直撃するように進路が変わる。
「なっ!?またか!?もう面倒くさい!」
普通の人ならばもう躱わせない距離だかトワ達ならば簡単に躱わすことができるが、何度も自分達に向かって進路が変わることに違和感を感じて、トワは躱わすのではなく壊すことにして右手を向けて目前に迫った岩に向かって火の玉を放つ。
「弾けろ!!」
しかし、トワの魔法は転がる岩には当たらずに少し前方の地面が爆発する。
「はぁ?」
爆発した場所に先程までいた岩がまるでジャンプ台にでも乗ったかのように空高く舞い上がる。
目の前の光景に口を開けて唖然とする。
「トワ様!」
「ご主人様!」
アイリとリーネの声に我に返り地面を蹴って三人はそれぞれ三方に飛び退く。
三人が飛び退くと同時にトワ達がいた場所にズドーンという音をたてて岩が落ちる。
「何なんだこいつは?」
地面にクレーターを作った直径5~6メートル程の岩は再度転がり出すことはない。
「デカイな、何で跳ねた?・・・・っ!」
トワが岩に近付いていくと岩が動きだし転がるのではなく岩が割れて、まるでアルマジロやハリネズミが丸まった形から戻るように生き物の形に変わっていく。
その姿は鼻の部分にサイの様な角をつけた尻尾の先まで入れると10メートル以上になる岩のような灰色をしたイグアナだ!
「トワ!それがアースドラゴンだ!」
クリュエルが声を振り絞り叫ぶ。
クリュエル達は一匹位なら自分達でどうにか出来るかもと安易に考えていたが、実際に対峙すると今すぐに逃げたいと思う気持ちに耐える事しか出来なかった。
トワはクリュエルの言葉を背中に受けてアースドラゴンを見る。
「バァラララー!!」
アースドラゴンが空に向かって咆哮を上げると、地面にあったいくつもの岩が動き出してアースドラゴンがどんどんと現れる。
荒野の様な岩山の風景に点在して見えていた岩はアースドラゴンの角だった。
「おいおい、地面の中だと気配察知が聞かないのか!?」
トワが驚愕の声を上げた。
小鷹 永久15歳 Lv90
ギルドランクSS スキルポイント65(150↓)
HP:55390/55390(+25)
MP:30730/30730(+25)
STR:35460(+75)
DEF:36200(+25)
INT:27419(+25)
DEX:26653(+25)
AGI:23130(+25)
LUC:100(MAX)
スキル:
剣術Lv5 槍術Lv5 短剣術Lv5 格闘術Lv5
棍棒術Lv5 肉体強化Lv5 筋肉強化Lv5
気配察知Lv5 隠密Lv5 炎耐性Lv5
状態異常耐性Lv5
火魔法Lv5 水魔法Lv5 風魔法Lv5
土魔法Lv5 回復魔法Lv5
結界魔法Lv5(NEW)
特殊スキル:
アイテムボックス 飛行×2 咆哮
硬化×6 威圧の波動 獄炎の息
腐敗の息 HP超回復 MP超回復
自己再生
ユニークスキル:
鑑定眼
ステータスドレイン
ステータス操作
ステータス譲渡
────────────────────
アイリ 猫獣人(奴隷)13歳 Lv70
ギルドランクS スキルポイント120
HP:2415/2415(30↑)
MP:2335/2335(15↑)
STR:2368(30↑)
DEF:2353(30↑)
INT:2338(25↑)
DEX:2295(20↑)
AGI:2298(15↑)
LUC:80
スキル:
短剣術Lv5 格闘術Lv3(NEW) 弓術Lv3
気配察知Lv5 隠密Lv5
特殊スキル:
アイテムボックス
硬化
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リーネ 犬獣人(奴隷) 13歳 Lv60
ギルドランクS スキルポイント135
HP:2200/2200(30↑)
MP:2090/2090(10↑)
STR:2181(30↑)
DEF:2330(20↑)
INT:2083(15↑)
DEX:2142(20↑)
AGI:2176(20↑)(+30)
LUC:70
スキル:
格闘術Lv5 弓術Lv3 俊敏強化Lv3
先見の目Lv1(NEW)
特殊スキル:
アイテムボックス
硬化
─────────────────────
アースドラゴン(魔竜)ランクA
HP:5000/5000
MP:800/800
STR:1200
DEF:3000
INT:880
DEX:100
AGI:650
LUC:10
スキル:
牙術Lv4 爪術Lv4 土耐性Lv5
特殊スキル:
擬態
硬化
砂塵の息
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《先見の目=相手の攻撃を確実に躱わすことができる。確率はスキルレベルに依存する。先見の目Lv1の場合は1/100の確率で自動発動する》
《擬態=岩や木などに変身する。擬態している間は気配も臭いも消える》
《砂塵の息=砂嵐を吐き出すことができる》
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