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見張り?

 遅れてすみませんでした!!



 言い訳ですが、花粉が花粉が悪いんです!


 市販の薬はほとんど効かず副作用だけで眠くなるし、医者で強めの薬を処方してもらえば強すぎて胃が荒れて口の中口内炎だらけになるわで集中が出来ないんです。


 それで、テレビでミカンがアレルギーを抑えるとかやってたので、ミカンを買い皮が一番効果が高いと言うので皮ごと生でいってみたら腹を壊しました。

 皆さんもミカンの皮を生で食べる場合は少しずつならしながらいきましょう。




 貴族相手に面倒事をおこした町を出て、ゴブリンやグリーンウルフがこまめに出てくる以外何もなく順調に森の中を進み、目的にしていた夜営地に着いて食事を終えて見張りの順番を話し合う。


「力を均等に分けるために申し訳無いけどトワ達3人を頭に分けたいんだけど、いいかな?」


 チッキャが提案する。


「いいんじゃないか。俺は一人でも大丈夫だけど」


 トワがチッキャの提案に頷く。


「嫌です!私はトワ様と一緒が良いです!」


 アイリがトワの腕を抱き締めながら否定する。


「わたしも~」


 リーネもアイリの逆側の腕に抱きつく。


「いいな~………」


 クリュエルはその光景を羨ましそうに見ながら、誰にも聞こえない声で呟く。


「いつも一緒に居たいのはわかるんだけど、戦力を均等に分けるためにおねがい」


 チッキャが手を合わせてアイリとリーネに頼む。


「そうだな、そうするか?」


 どうすればトワと一緒に見張りが出来るか考え込んでいるアイリをよそにトワがチッキャの言葉に応える。

 トワの言葉にアイリが焦り反論する。


「で、でもでも、トワ様、私等は何もしなくて良いからって言う約束で同行を許したんじゃ無かったでしたか!?」


 アイリは思い出したかのように最初の取り決めていたことを言う。

 チッキャはどうしてもクリュエルとトワを二人きりにさせたいために頭をフル回転させて反論する。


「確かにそう言う約束なんだけど・・・」


 チッキャはトワの方を見る。


「ん?」


 トワは意味がわからず首を傾げる。


「いや、魔獣だけならなんとかなるけど、騎士にこられたら私等じゃあちょっと………」


 チッキャが苦笑いをしながら言う。


「よ、よーしアイ リ今日は我慢しような」


 トワは町での事を思い出して、確かに騎士が追ってきて夜襲をかけてくる可能性が低いが0では無く、しかもその原因が自分にあるため気まずくなりチッキャから目をそらしてアイリの頭を撫でる。


「…………はい」


 アイリのいつもはピンと立っている耳が倒れて見るからに落ち込んでいる雰囲気を出しながら力なく頷く。

 リーネは夜食とばかりに近くでオークを狩って肉を焼いているメルーシト達に誘われて話をしないうちに飛んでいっていた。


(アイリちゃんには可哀想なことだけど、私はクリュエルに頑張ってもらいたいから。ごめんね)


 チッキャは心のなかでアイリに謝る。

 クリュエルが母親と死別して、父親とも距離を置いて一人だった一番辛い時期を見てきて知っているチッキャは、どっちの結末になっても最後まで自分の言葉で想いを伝えて欲しかった。


(伝えられなくなる前にね・・・・出来ればハッピーエンドがいいな………)


 チッキャは何かを思い出すように目を閉じた。


「・・・・はい!じゃあメンバー分けをするよ」


 チッキャは自分に言うように一度手を叩いて皆の注目を集める。


「えっと、じゃあ始めにトワと   」


「何で薪集めが私だけなんだよ!」


 大量の薪を抱えながらクリュエルが真っ暗な森から出てきてチッキャの言葉を遮る。

 チッキャは約束だから自分達だけで見張りをするとか正論を言いそうなクリュエルが邪魔だったので皆で薪拾いと言って騙して追いやった。

 今いる森の魔獣ならばいくら現れてもクリュエルにとって敵ではないとわかっていたためチッキャは危険な森に一人で行かせた。


「ご苦労様、今日の見張りの最初はトワとクリュエル、あんたね」


「……………はぁ?」


 クリュエルは薪を一ヶ所に置きながら聞いたチッキャの言葉の意味がわからず首を捻る。


「騎士がね………………で、トワ達に了承をもらって戦力を均等に考えた結果クリュエルはトワと一緒になった」


 チッキャがさっきまでの会話の内容を色々省いて説明する。


「・・・内容はわかった・・・約束を違えるのは少し思うところもあるが、トワ達が良いと言うなら此方としてはありがたい。・・・しかし、な、なぜ私と、ト、トワなのだ?戦力を均等とは言わないだろ!?」


 クリュエルの答えにトワも頷く。

 トワもまさか、クリュエル達の中でも一番強いハズのクリュエルと自分が組むことに疑問があった。


「だってあんた暗いところで相手の気配を探れないじゃない」


 チッキャの言葉にトワとアイリが驚いた顔でクリュエルを見る。


「た、確かにそうだけど……………」


 クリュエルは恥ずかしそうに俯きながら頭を掻く。

 トワはまさかCランクの冒険者が気配を探れないということに衝撃をうけた。


「えっと、じゃあ今まではどうしてたんだ?」


 トワは驚きの顔を向けながらクリュエルに聞く。


「いつもはメリセールと一緒にやらせてるんだ」


 メリセールは一番冒険者のランクが低いが、元兵士で夜営の訓練等をこなしている為に気配を探るのは上手い。


「そう言うこと。だから、もしよかったら色々と教えてあげて。手取り足取りね」


 チッキャはトワの耳元で呟く。


「…わかった」


 トワはチッキャを軽く叩いてから返事をする。

 

「……私が……二人きり!・・・満天の星空の下で……フフフ………もしかすると………キャー・・・でも………それでも、フフフ」


 クリュエルは既にトワ達の会話など耳に入らず自分の世界に入り、一人でブツブツと呟いては顔を赤くして嬉しそうに体をくねらせていた。


「………だめ………二人きりになんて…………どうにかしないと…………でも、トワ様が良いって言ってるし・・・でも………!!そうだ、私以外いなければ!・・・でも、トワ様に怒られるかも・・・・バレないように殺れば………うん。いつ殺ろう?・・・早い方が良い。フフ、フフフフ」


 トワの直ぐ横でアイリは親指の爪を噛みながらブツブツと呟きながら座った目をして危険な結論を出していた。

 トワはクリュエルが何を言っているかは聞こえないが、すぐ側にいるアイリの危険な結論は聞こえていて、とりあえずアイリを落ち着かせる為に頭を撫でてやる。


 アイリは急に撫でられたことに驚きキョトンとした顔をトワに向けるが、トワが笑顔で自分を見ていることが嬉しくて笑顔になる。


 見張りの順番も決まり、翌日に少しでも早めに次の街に着くために朝早めに出発することを決め二つあるテントにパーティーごとに入っていく。


「では、トワ様お先に失礼します。ほら、リーネちゃんも!」


「ん~ん?こしゅじんさまおやしゅみ~」


 アイリがクリュエルを睨み付けてからトワに挨拶をして既に半分寝ているリーネの肩を揺する。


「ああ、おやすみ」


 トワが返事をするすぐ横でクリュエルはアイリの視線に気付かず顔を赤くしてモジモジしながら俯いていた。


「がんばれ!」


 そんなクリュエルの耳元でチッキャが呟く。


「・・・ああ、がんばる?」


 チッキャの言葉の意味がわからなかったクリュエルはとりあえず疑問符を浮かべながら返事をする。


「はぁ、・・・まあ、なるようにしかならないか。じゃ、トワもよろしくね」


 チッキャはクリュエルの態度にため息をついてテントに入っていく。


 それから暫くすると二つのテントからスースーと寝息が聞こえ始める。

 

 トワが集中するために目を閉じて辺りを伺う。

 実際は目を閉じる必要は無いがそれでもリラックスした方がわかりやすいので、クリュエルにみせる為にそうしたが、隣のクリュエルはトワをチラチラと赤い顔で伺うだけだった。

 

「はぁ、とりあえず、気配を探るのにまずはリラックスして周りの様子を感じてみよう。・・・・・クリュエル?」


 トワが話しかけるが返事が無い為に肩を軽く叩いてもう一度声をかける。


「クリュエル?聞いてるか?」


「はひゃ!!」


 クリュエルは驚いて変な声をあげる。


「大丈夫か?」


「あ、ああ、大丈夫だ」


 クリュエルは真っ赤になりながら胸を抑えて上がった心拍数と荒れた呼吸を整える。

 トワは再度クリュエルに気配の探りかたを教える。


 そんな様子をそれぞれのテントから見ている影があった。


「ヌフフ、良いね良いね、もっと近付け!折角ここまでのお膳立てをしたんだから少しはがんばれよー!」


 一つのテントからはニヤニヤと笑みを浮かべて覗いている者。


「ヌググ!トワ様近すぎます!もっと離れてください!!」


 違うテントからは今にも引き裂かんばかりの勢いでテントの入口の布に噛み付く者がいた。


 そのまま時間が過ぎていき、トワ達の横に置いてある交代の目安にしている三時間を計れる砂時計の砂が落ちきった。

 アイリには焚き火の明かりしか無くても砂が落ちきる瞬間がはっきりと見えていた。


「トワ様、交代の時間です」


 砂が落ちた瞬間にテントから飛び出すように出たアイリがトワの後ろに立ち声をかける。

 クリュエルは驚いてビクッとなったが、トワは気配で気付いていた為に普通に振り返る。


「もうそんな時間か?」


 なんとなく返したトワの言葉にアイリが反応する。


「楽しい時間は短く感じるラシイデスカラネ!」


 アイリの威圧の籠った言葉と笑顔にトワの顔がひきつる。


「やれやれ、まあ、二人きりで会話ができただけ進歩したのかな?」


 と、呟きながら呆れた様子でチッキャもテントから出てくる。


「クリュエル交代だからメリ起こしたら寝て良いから」


「わかった。じゃあトワおやすみ」


 チッキャに頷いて、トワの方を向き笑顔で挨拶をしてテントに入っていく。

 クリュエルがトワに笑顔を向けた瞬間にアイリからの威圧感がます。


「・・・アイリ」


 トワは立ち上がりアイリを落ち着かせる為に抱き締めてキスをする。


「熱いね~、こりゃクリュエルに勝ち目無いかな」


 目撃したチッキャが言う。


「・・・トワ様!?」


 突然のことにアイリは驚いて目を丸くする。


「おやすみのキスだ。今日は特別だからな。それより、お前ら時間を分けたんだからちゃんと寝ろよ」


 チッキャを向き呆れた様に言う。


「大丈夫さ。ねぇ?」


 チッキャがアイリに同意を求める。


「はい。トワ様はゆっくりとお休みください」


 アイリは頷く。


「わかった。じゃあおやすみ」


 そう言ってトワはテントに入る。

 アイリはチッキャとメリセールの三人で焚き火を囲んでいて、ふとトワに聞かれたときにダメだと言えば一緒に寝れたんじゃ無いかと思いガックリと項垂れて時間が過ぎた。

 勿論アイリがダメだと言えばトワが変わりに見張りを継続するだけだったのでどっちにしろ一緒に寝れはしなかった。

 リーネと交換したアイリは溜まった鬱憤を晴らすかのようにトワに抱きついて寝た。


 そのまま何事も無く朝を迎えて国境前の最後の街に9人はだどりついた。












 






 予定ではドラゴン戦になるハズだったのですが・・・・すみませんでした!!


 次回こそは、次回こそは!!

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