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クリュエルとクライン?

 たいへん遅くなり申し訳ありませんでした!


 愚痴ですが、仕事が忙しく朝早く出ていき夜中に帰ってきて、毎日睡眠時間が三時間しかないほど忙しいのです。

・・・・・・・休みも無いし・・・・

 まだまだ忙しさが続きそうで次回も少し遅くなるかもしれません。

 ごめんなさい。


 愚痴はこの辺で、えーと、今回は寝不足でふわふわした感じで書いていたので何時もよりも誤字脱字が多いかもしれません。

 本当にごめんなさい。



「来たわね。それじゃあこっちよ」


 クリュエルがチッキャと共に冒険者ギルドの建物の中に入ると、中で待ったいたアーヤに笑顔で手招きされてクラインが寝ている受付の奥の医務室に案内された。

 アーヤとメイシーは昨日のクリュエル反応からすぐに来ると考えて冒険者ギルドで待っていた。


「!!」


「何で何も言ってくれないの!!」


 そこでクリュエルは父親であるクラインに直接説明を聞こうとする。

 凄く不安を抱えていたが震える手をチッキャが握ってくれたために勇気が出たて落ち着いて話すことができた。


 ベッドに腰を掛けてクリュエルが入ってきた時から驚いた顔をしていたクラインはクリュエルの話を聞いてアーヤとメイシーを睨み付ける。

 メイシーは口笛を吹く真似をして明後日の方を見て、アーヤは睨み付けるクラインに真っ向から笑顔で返す。


 クラインは目を一度強く瞑り、決意した顔でクリュエルに向き直り、今まで何をしていたか、なぜギルドマスターになっても冒険者を続けているか、何を想いを何を考えていたかを隠さず格好を付けずに全てを話す。


「・・・・シェエルは呪いを受けていた。………………・・・・・・・それで、呪いは遺伝する可能性があってだな……………………………俺は何時でもお前達二人の事を忘れたことは一度もない」


 クラインが話す内容はアーヤ達から聞いていた内容だったがクリュエルは何も言わずにただクラインの言葉に耳を傾けていた。


 クラインがクリュエルに全てを打ち明けることをすぐに覚悟を決めたのには理由があった。

 クラインとアーヤ、メイシーはよくその事で話しをしていた。

 アーヤは女性としてクリュエルやシェエルの愛する者と常に離れている事の寂しさもわかるが、また回復魔術師として怪我や病気で苦しんでいる者のために助けたいと言う気持ちが強くなり見境が無くなることがあるためクラインの気持ちがわからなくもなかった。

 しかも、その相手は愛する者でその気持ちはアーヤの想いよりも強く体を動かしていると考えていて、そのため今まではそこまで強くは言えずに諭す程度だった。

 しかし、シェエルが死にクラインとクリュエルの距離が更に開いた時には友だったシェエルのためにも、クリュエルのためにも、どうにかしたいと考えてクラインの説得をしていた。


 メイシーは物心ついた頃にはスラムで生きていて家族の暖かさは知らないが、一人の淋しさを知っているためにいつも 家族は大切にしろ と食って掛かっていた。

 

「お前が俺をどれだけ嫌いになっても構わない。ただ、お前が何時までも笑顔であってくれればいい」


 クラインは自分がどんなに嫌われようとも娘やいつか出来るであろう孫が笑って幸せであればと家族の時間を捨ててまでも勝てるかわからない魔人探し続けていた。


「ふざけないで!!」


 クリュエルは話しを聞いて涙を目に溜めながら叫ぶ。


「私の気持ちはどうなるの!?お母さん想いは!?何が魔人よ!私達のためよ!勝てるわけ無い魔人を探して挑むなんてそんなの自己満足じゃない!それを私とお母さんのせいにしないでよ!そんなことするくらいなら・・・・・」


 ついに涙が流れた。


「わだじど、おがあざんの傍にいて欲しかった!皆で笑っていたがっだ!」


 クリュエルの言葉を聞いたクラインは自分がしてきたことが間違っていたことに気が付いて、さらに魔人を倒すことはもちろん二人のためだが、それだけではなく自分が愛する人を救うことが出来ない憤りのぶつけるところを探しているだけだと言う今まで自分で気付かないふりをしていたことにクリュエルに言われて、その事に自分の中で向き合い真摯に受け止める。


「・・・・確かに、その通りだ・・・今さら遅いが、すまなかった」


 クラインはベッドから降りて床でクリュエルに向かって土下座をする。


「グズッ、・・・もう無理は…しないで……」


 クリュエルは目を擦りながら言う。


「・・・ああ、もう無茶はしない。魔人も探さない。冒険者の仕事を・・・減らして少しでもお前といる時間をつくるから、家に帰ってきてくれるか?」


 クラインが冒険者の仕事を減らすと言うときにアーヤとメイシーを見ると笑顔で頷いていた。

 クラインのパーティーは今までが異常なくらい依頼等をこなしていたためにお金には余裕があるために異論はなかった。

 他のメンバーもこの事はアーヤに一任していてパーティーの解散も仕方ないと今回の怪我でクライン以外のメンバーは話し合って決めていた。


「引退する・・と言えたら良いんだが・・・もう少しだけ待ってほしい」


 王都は前線のペイルトほど危険な依頼は多くはないが、【魔境の森】があるため無いわけではない。

 それに、近隣の冒険者ギルドがない町や村が多数あり人が多く住んでいる。

 そのため依頼が多く今クラインが引退をすることが出来なかった。


「……いい、無理しないなら……お母さんたまに聞こえるお父さんの活躍を嬉しそうだったし、……私も……………だから、無理だけはしないで」


 クリュエルは冒険者になった頃、母親と訓練のために簡単な依頼を受けて街中や近くの村でクラインの活躍を聞くことがよくあった。

 クラインが家に帰らないことに苛立ちと淋しさはあったが、活躍の話を聞いた時の母親の嬉しそうな顔にクリュエルも嬉しさと誇らしさがあった。

 そのため何時までも尊敬できる父親として無理しない程度には冒険者を続けることに異論はなかった。


 クラインはどこか照れたような笑顔を見せる。


「そうか、アイツが嬉しそうだったか…………絶対に無理はしない!約束する」


「……うん」


 クリュエルは小さく答える。


「今は無理だが、あと数日で教会の回復魔術師が来るから………」


 俯いて喋っていたクラインが顔を上げる。

 

「俺が動けるようになったら一緒にお母さんの墓参りに行こう。・・・・・いや、一緒に行ってくれないか?」


 クラインは微笑みながら言う。

 クリュエルは一瞬驚いてから嬉しそうに頷く。


「うん!」




「クリュエル?俺が居ないときのお母さんの事を教えてくれないか?」


「いいけど・・・じゃあ、私が産まれる前のお母さんの事を教えて?」


「わかった。実はなお母さん・・・虫が大っ嫌いなんだ!」


 クラインが女性なら普通にありそうな事を大袈裟に言う。


「知ってる。お母さんと訓練で森に入った時大変だったもん」


 クリュエルはその時の事を思い出して笑う。


「その中でも黒くて艶々したのが一番嫌いなんだぞ」


「そうなんだ」


「ああ、そのせいで…………………」


 クラインとクリュエルが仲良く話をしているのを見てアーヤとメイシーは静かに部屋を出ていく。

 いつの間にか手を解放されたチッキャも後に続いて部屋出ていく。


 しばらく二人だけで会話をして時折部屋から笑い声が聞こえてくる。

 今までの時間を埋めるように。



 昼頃にアーヤがクラインに回復魔法をかけるために部屋に入る時に他の二人も入り、そのまま楽しそうに会話するクラインとクリュエルと共に5人で昼食をとりながら夕方まで話をした。



 次の日からクリュエルは冒険者として活動を再開して依頼をチッキャと共に一緒にこなしていく。

 




 二人は依頼をこなしてDランクに落ちていたランクを数年でCランクまで上げてBランク昇格試験の資格を得たある日それはおきた。


「緊急依頼だ!ロンペイの街が魔獣の侵攻をうけている!情報によればゴブリンとオークがメインだが今のロンペイでは物資が足りず守りきれない!そのためにまずはCランク以下の冒険者と国軍100名前後で魔獣の群れを突き破り物資を届けてくれ!危険だが殲滅しろと言うわけではない!少数精鋭で行けば移動も速く被害も抑えられるだろう!他の者は編成が決まり次第順次向かい殲滅しろ!」


 クラインが階段を駆け降りて叫ぶ。


「「「「「ウオーー!!」」」」」


 ギルドの中の冒険者がクラインの言葉に呼応して拳を振り上げる。

 数名おじけずく者もいるが殆どの者は恐怖をいだいていない。

 それは、誰もがギルドマスターが居ればなんとかなるとクラインを信頼しているためだ。


「先行部隊に志願するものは前にこい!」


 おじけずきはしないが準備あるために集まったのは10組のパーティーだった。

 そしてそこにはクリュエルとチッキャの姿もあった。


「・・・なっ!・・・では、後の事国軍中隊長のロナードに任せてある。頼んだ!」


 クラインはクリュエルの姿を見つけて驚いたが今の状況で危険だから止めろとは言える訳もなくそのまま送り出した。


 クリュエル達は国軍と合流して進軍していきその途中で貴族が私兵の冒険者を連れて現れ合流した。

 貴族は数名いる女性を値踏みするかのように舐めるように観察して卑猥な顔を見せていた。

 しかし、魔獣の侵攻と言う特殊な状況下でその事に気が付くものはいなかった。


 そしてロンペイの街が見渡せる丘までつきその状況に誰もが愕然とした。

 そこには情報になかったオーガやグールそしてゴーレムと言うと高ランクの魔獣が多数いた。


「こりゃ無理だ。とりあえず様子を見よう。お前達さっさとテントを張れ!それと、物資は勝手に持ち出さないようにうちのアイテムボックス持ちの魔術師任せるから渡せ!」


 貴族がいち早く諦めの声を上げる。


「なっ!全員で行けば道は作れます!悠長にしている時間は無いのです!」


 ロナードが反論するが貴族は聞く耳を持たない。


「ふん!たかが1兵士ごときが!お前達早く物資を集めろ!それと、女は私のテントまでこい!暇だからな遊んでやる。私とできるのだから喜べ」


 貴族はいやらしい笑みを浮かべて言う。

 そして魔術師は物資を片っ端からしまっていき時折他の冒険者が止めに入るが貴族の私兵の冒険者はBランクと強く誰もが手も足も出なかった。

 唯一戦えるとするとクリュエルとチッキャだが二人は既に動けなくされていた。


「あんた等二人は厄介だからな」


 いつの間にか二人の後ろにいた奴に麻痺毒のついたナイフで切られて二人は手も足も動かせずに倒れた。


「なーに、ロッテン様が飽きたら治してやるよ。その時は壊れて動かないかも知れんがな。ヒッヒヒヒ」


 他の女性の仲間が助けようとしていたが貴族の私兵の冒険者に殺されかけると他の者達は動けなくなった。


 そしてそのまま数人の女性と共にいつの間にか張られていたテントに連れ込まれて絶望の時間が始まった。


 絶望の中誰もが死を考え始めた頃テントの入り口が開いた。


「な、な、な、なんだ貴様は!《月光》の連中はどうした!」


「俺が殺した。俺はAランクの冒険者《剣神》のトワ、お前を殺しに来た!」


 暗く重い抑揚のない声がテントの中に響く。

 そこにいたのは黒い髪に黒い眼黒い衣を纏った整った顔立ちの少年が光の無い暗い瞳で剣を握り貴族を生ゴミでも見るように見ていた。






 親子の溝ってこんなに簡単には修復しないと思うけど、ファンタジーだからいいんだよねー・・・・・・ね?


 それと、本編はもう少し待って下さい。

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