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危険?

 インフルエンザ怖い!

 既に周りは殆どかかり包囲された感じだ。

 皆さんも気をつけてください。




 余計なことをすいません。

 遅くなりすいませんでした。

 

「えっと、危険ですよ?」


 トワが 困ったように頭を掻きながら言う。


「危険なのはわかってる!以前から全員で話し合っていて臨時でもいいから1度でもパーティ ーを組んでみたいって話していたんだ。それで、今の話を聞いて今、皆で話しをして決めたんだ」


 クリュエルはテーブルに手をついて身を乗り出して言う。


「おいおい!本当に危険だぞ!普通の奴は行かんぞ!」


 クラインが横から勢い良く止めにはいる。


「おい、それは俺が普通じゃねえって言ってんのか!?やめるぞ!」


 トワはイラっとしてクラインを睨み付ける。


「いや、そう言うわけではないんだ!普通Cランクくらいの冒険者はいかないって意味だ!」


 クラインは慌てた様子で苦しい言い訳をする。


「・・・・・」


 トワは目を細めて無言でクラインを見続ける。


「いや、その、・・・・・すまん」


 クラインは沈黙が苦しくなりテーブルに手をついて頭を下げる。


「・・・プッ、気にしてないんて良いですけど」


 トワは自分のことを普通とは思っていないために気にしておらず、冗談でやったことでクラインがマジになって謝っている姿に笑いを堪えられなかった。


「・・は、はぁー、マジでビビったぞ!オメーのは殺気が半端なくて冗談ですまないんだぞ!まったく、自分のことを普通だとは思えねーだろ。俺だってAランクに上がる頃には自分のことを普通とは思えなかったからな。オメー程じゃ無いがな」


 クラインも冗談でやったことだと気が付き息を吐いて安堵の表情を見せる。

 クラインは他のAランクの冒険者よりも一線を越えるほどの強さがあったために、何をするにも他の者と同じとは思えなかった。


「確かに、あんたは筋肉達磨だもんな」


「おい!」


 そんなバカなやり取りをしている二人とは違いクリュエル達は真剣な顔を崩さない。


「危険なのは重々承知してます。足手まといになるようなら捨て置いてもらって構いません!」


 クリュエルの言葉と共に他のメンバーが頷き頭を下げる。

 

「ん~・・・・・どう思う?」


 トワは左右のアイリとリーネを交互に見て聞く。


「トワ様の側に他の女がいるのは危険………」


 アイリはトワの質問が聞こえてなかったらしくブツブツと呟いている。


「は~い、ご主人様に任せま~す」


 リーネは手を上げて元気に応える。


「そうか、・・・アイリ、アイリ」


 リーネの頭を撫でてからアイリに顔を近付けて耳元で名前を呼ぶ。


「はっ、はい!・・フャッ!」


 アイリはトワの声に意識を戻して振り向くとすく側にあるトワの顔に驚いて声を上げる。


「アイリ聞いてたか?」


 アイリから顔を離して聞く。


「あ、はい、えっと、クリュエルさん達が今回“だけ”トワ様に憑いていくってことですよね?」


 アイリは“だけ”を強調して笑顔で答える。


「あ、うん、そうなんだけど・・・アイリの“ついていく”って意味が違うきがするけど、だいたいあってる。それで良いと思うか?」


「安全面で言えば大丈夫だと思います。ドラゴンが複数いても3人のうち誰かが側にいれば問題無いと思います。・・・・トワ様の側に女がいるのは問題ですが………」


 最後の言葉は呟くように小さく誰にも聞こえなかった。


「そうか、アイリは優しいな」


 トワはアイリの優しさが嬉しくて笑顔で頭を撫でる。

 アイリはトワに撫でられて嬉しいが優しさで言ったわけではなく足手まといになれば見捨てて、もしトワに危険が迫ったら囮にでもしてトワの安全を確保出来ればという考えがあったために、トワに誉められて少し複雑だった。


 実際優しいアイリには囮にするのも見捨てるのも辛いが、それでもアイリにとっては何をおいてもトワのことが一番なのでそういう考えをしていた。


「二人がいいなら俺にも異存はないな。それじゃあ、いいですよ」


 クリュエル達に笑顔で了解をする。


「本当に!ありがとう!」


 クリュエル達は一斉に頭を下げて後ろにいるメンバーは喜び、クリュエルと横に座るまな板娘のチッキャは安心してお互いの顔を見合わせて笑顔で息吐く。


「えっと、オッサンそのドラゴンがいるところまではどれくらいかかるんだ?」


 敬うのが疲れたトワはクラインを普通にオッサン呼ばわりして聞く。


「ああ、関所近くのマッシュウの街まで馬車で2、3日、そこから関所の方に街道沿いに少し行き山脈地帯に入ったら街道を外れるそうだ。詳しい場所はそのマッシュウの街の冒険者ギルドで聞いてくれ。向こうには連絡をいれておく。それに、紹介状を渡すからそれで頼む。マッシュウの場所はクリュエル達が知っているだろう」


「案内は任せて」


 王都の冒険者はマッシュウまでの運搬や護衛の依頼が多くマッシュウの場所を知らない者はいない。


「案内はお願いします。それじゃあ、今日は準備して明日の朝6と7の鐘の間で大丈夫ですか?」


 6と7の鐘の間とは6時から7時の間でと言うことだ。

 この世界では鐘の回数で時間を知らせていて何時とわ言わずに○○の鐘と言っている。


「わかった。それで」


 冒険者にとってそのぐらいの時間は別段早くはないのでクリュエル達も何も反論はなく了承する。


「馬車はギルドで用意する」


 トワはアイリとリーネの3人の足と体力なら馬車はいらないために考えていなかったために歩きでの移動になるところだったが、クラインの言葉でクリュエル達がいるのでゆったりと馬車の旅をするのも悪くないと思った。


「それはどうも、安くてボロボロで乗り心地が悪いのはやめてくれよ」


 トワの言葉にクラインはニヤリと笑う。


「とっておきを用意してやる」


 クラインのニヤリと笑う顔に一抹の不安を感じたが、街道ですれ違うくらいで馬車をまともに見たことが無いトワには馬車をどこで調達するのかもわからないうえ良し悪しもわからない。

 アイリとリーネを見るがアイリは静かに首を振りリーネは首をかしげる

 クリュエル達に馬車のことを知っているかと顔を向けるとクリュエルは首を振る。

 

「すまないが一介の冒険者である私には馬車のことはわからない。馬車を調達する場所はわかるが、乗ったことがある馬車も商人のどこにでもある普通の馬車ぐらいだからな、豪商や貴族の馬車なら違うだろうが遠目で見たことがあるくらいだから見分けるのは無理だな。メリはどうだ?」


 クリュエルは振り返り自分の後ろで座っている茶髪の女性に声をかける。


「兵士と言っても下っ端に過ぎない私じゃ、護衛訓練に使うボロ馬車しか見たこと無いですよ。貴族の馬車なら騎士か貴族本人が雇った護衛が護りますし、王族の馬車なら近衛騎士の方々がついていますから」


「だよな」


 クリュエルもわかっていたが一応トワが疑問を持つかもと思い聞かれる前に聞いただけだった。


 クリュエル達も移動するのは普段は徒歩で、乗るとすると護衛依頼で商人の馬車に乗るか、目的地に行く馬車に便乗しているために良い馬車と言うものを知らないのでやはり見ただけでは良し悪しはわからいらしい。


 それでも乗ったことがないトワは自分よりはわかる可能性があると思うが、冒険者としてクリュエルは自分の中途半端な知識よりもギルドマスターであるクラインの経験とコネに頼った方が間違いないと思い無理だと答えた。


(ん~、何かこの筋肉達磨が信頼されてる!・・・・まあ、俺も最後は凄いと思ってたけどな・・・)


 そんなことを考えながらクラインを見ると胸を張りニヤニヤとトワを見ていた。


(何かイラつく!)


 トワは勝ち誇ったクラインに苛立ちから少し弱めに殺気をこめて威圧の波動を発動して睨む。

 するとクラインはニヤついた笑いが固まり口の端の片側がピクピクしはじめて苦笑いになる。


「まあ、じゃあお願いします。期待はしないでいますよ」


 クラインの面白い反応で少し気がはれたトワが威圧を消して言う。


「フゥ、お前やめろよ。俺じゃなかったら気を失うか最悪ショック死するぞ!」


 たった3日の訓練に付き合っただけだがトワもスキルの使い方が上手くなり、威圧の波動を個人に指定は出来ないが、掛ける範囲を周囲に影響を漏らさずに指定することは出来るようになっていた。


(鑑定眼で見たときの説明では指定も影響を漏らさないのも出来ないハズだったんだけどな?)


 鑑定で調べて現れる説明は鑑定をした時の認識されている常識が記載されている。

 例えば火魔法が過去を見ても世界中で火を生み出すだけとしか誰もが認識していれば、鑑定で見える説明は火を生むとしか表示されず、誰かが火魔法を操り火の玉を作るった後に鑑定で見ると火を生み操り形を成すことが出来ると表示される。

 世界で他の誰もが知らずとも誰か一人が確認するだけで鑑定によって現れる説明が変わっていく。


 ならなぜ今まで威圧の波動が制御されてなかったのかは簡単な理由だ。

 威圧の波動を持っているのは大体がドラゴンや魔人が殆どで、彼等はスキル説明を変えることは知っているが、威圧が周囲に影響があろうが無かろうがまったく気にしないためで、人の中には希に威圧の波動よりも下位のスキルだが威圧を持っている者もいるが彼等は説明を変えることは知らないため研究をしようとする者は皆無だった。


 中には鑑定で説明を見て気が付き大々的に発言をする者もいるが、人々は気のせいか神の気紛れだろうと聞く耳を持たず、スキルを変えられると考えている者は異端者として糾弾され事実が無かったことになっている。


 トワが知らなかった冒険者ギルドのスキルを鑑定できる装置はトワの鑑定眼よりも精度は落ちるが、スキルを調べるだけに限定しているために下位の鑑定と違い名前だけでなく大雑把な説明も現れる(但し、ユニークスキルは調べることすら出来ない)。


「自分で人間じゃないって言ったんですから大丈夫でしょう?」


「うぐっ、まー良い、取り敢えず明日の朝の出発前には門の外に馬車を用意しとく」


「ああ、わかった」


「それと!クリュエル無理するなよ」


 クリュエル達の方を勢い良く見たクラインがクリュエルに対して優しい口調で言った。


「わかってる」


 二人の雰囲気はギルドマスターと有望な冒険者と言うだけの感じではなかった。


(何だろう?夫婦には見えないし、恋人にしては歳がな・・)


 クリュエルは見た目は良く大人っぽいが18歳で、クラインは筋肉が凄く若く見えるがすでに50手前だ。

 見た目はからすれば無くはない組み合わせだがトワの心情がクラインが若く綺麗な女性と付き合うなど許さなかった。


(ん~?恋人ってのは許せないから違うとして・・・・若い娘を誘うオッサン・・・わかった援交だ!)


 トワは納得してウンウンと頷いた。

 アイリとリーネはそんなトワを見て不思議がっていたが嬉しそうなトワを見て二人も嬉しくなり笑顔になった。


 その後、必要な物を話し合い準備のために解散した。






 翌朝トワ達3人は6の鐘が鳴ったぐらいに門をく潜り外に出ると、門から少し離れた街道脇の草原に人だかりが出来ていた。


「なぁアイリ?」


「はい?」


「あの人だかりの中心にあるのって馬車だよな?」


「そうですね」


「・・・・あれかな乗るの?」


「・・・・まさか?」


「わー、キレイだね!」


 トワとアイリは苦笑いしながら会話をしてリーネは嬉しそうに叫ぶ。


「おっ、来たか、こっちだ!」


 人だかりがの中心の馬車の側で筋肉まみれの厳ついオッサンがトワ達に向けて手を振ってくる。

 

「なぁアイリ?」


「はい?」


「何かこっちに向かって手を振ってるよな?」


「そうですね・・・」


「・・・・あれか・・・・・」


「・・・・あれですね・・・」


「クラインさーん」


 唖然とするトワとアイリの横でリーネは元気に手を振り返している。

 すると人垣が割れて馬車の全容が露になる。


「「・・・・・・」」


「キレーイ!」


「がははは、どうだ?凄いだろ!?」


 呆然と立ち尽くすトワとアイリ、叫びながら馬車に駆け寄るリーネ、自慢げに笑うクライン。


「アホか、あんたはー!」


 トワの叫びが爽やかな朝の空に木霊した。







 

 誤字脱字が多くてすいません。

 言い訳ですが年があけたら更に忙しくなり更新が遅くなってごめんなさい。

 頑張るのでこれからもヨロシクです。




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