訓練1日目(前半)?
更新が遅くなってしまって申し訳ありません。
女王と少年勇者を鍛える事を頼まれた翌日。
約束通り昨日は風呂を借りて城に泊って数人の大人が一緒に寝られるほど大きなベットで目が覚める。
隣で寝ていたアイリがトワが起きた事に気付き目を覚ます。
「おはようございます。トワ様!」
「おはようアイリ。ごめん起こしたか?」
横になったままアイリの方を向く。
「いえ、私の方こそすいません。トワ様より起きるのが遅くてそれに、昨日は・・・・すいませんでした。」
今日のアイリは夜に満足したらしく落ち着いていて、昨日の事を思い出して申し訳なさそうにしている。
アイリを笑顔で撫でて、上半身を起こして反対側に寝ているリーネを起こす。
「リーネ、朝だぞ起きろ」
「あと五分~」
リーネがお決まりな答えを言っているとアイリが起きあがろうとして声をあげた。
「ニャ!」
「アイリどうした?」
アイリの方を向くと辛そうにしていた。
「な、何でもないです」
トワは少しニヤリとする。
(昨日あれだけ頑張ったからやっぱり辛そうだな、それに、何時もと違って回復魔法をかけてから寝てないしな)
何時もは夜に楽しんだ後、次の日に疲れが残らないように回復魔法をアイリとリーネにかけてから寝ているが昨日はお仕置きの意味も込めてかけなかった。
リーネの方に向き直り撫でながら再度声をかけて起こす。
「リーネ、起きろ」
「あと10分~」
「こら、増えてんじゃねえか!」
軽くおでこを叩いてツッコミを入れる。
「ふぁ?フワァン~」
瞼が開きかけたが直ぐに閉じてしまった。
そんなリーネに苦笑いを浮かべていると反対側でアイリがヴーヴー言いながら頑張って起きようとしていた。
(やっぱりアイリはかわいいな)
仔犬や仔猫の様に体をプルプルしているアイリを見て癒されてから再度リーネの方を向いて最後の手段にでる。
「仕方ないな、起きないならリーネのご飯食べちゃおうかな~?」
「ご飯!私のご飯!・・・ギャウン!」
ご飯という言葉に反応したリーネは勢い良く起きあがろうとしたがアイリと同じで体に痛みが走り思わず悶えた。
痛みと言っても夜の運動による筋肉痛の様なものなので命にかかわる事ではない。
二人は痛みで悶えて体を捻るがそれがかえって痛みを誘発させて涙目になっていた。
(痛みに涙目で耐えている二人も可愛いな)
そんな二人を暫く眺めてから動き出す。
「二人とも、そろそろ着替えて行くぞ!」
二人とも何処に行くかは聞いてこない。
昨日の会食の時に朝起きたら訓練場に来てくれと言われていた。
場所は案内する者を部屋の前に用意しておくと言われていた。
アイリとリーネは筋肉痛の痛みのためにゆっくりと動きベットからどうにか這い出した。
「ハアハア、トワ様助けてください」
「ご、ご主人様痛いです~」
二人は涙目になりながら上目使いでそう懇願する。
そんな可愛そうな姿に回復魔法をかけそうになるが、ここは心を鬼にして首を横に振るう。
「だ~め、二人が望んだ結果でしょ!?」
「「そ、そんな~!」」
二人は何時もトワが回復魔法をかけてくれるのが当たり前だと思っていたので、まさかこんな事になるとは夢にも思ってなかった。
「これに懲りたら感情任せの我が儘は言わないこと!いいね?」
「「・・・・はい」」
二人とも俯いて悲しそうに返事をする。
トワはそんな二人が可愛そうになり近づいて頭を撫でる。
「まあ、二人が我が儘を言ってくれるって事は心を開いてくれているって事で嬉しいんだけどね。時と場合によるよ!?」
「私の心は最初からトワ様のものです!」
「そうですよ。心ならずっとご主人様に開いてます~!」
そんな力の籠った言葉が嬉しくて痛みに顔を歪ませる二人を抱き締めていた。
「二人は可愛いな~」
「ニャー!」
「ギャウ~!」
少し強めに抱きしめられた為に二人は悲鳴にもにた声をだした。
「あ、ごめん」
二人を離したがいくらお仕置きと言っても自分の愛している二人が苦しんでいるのに耐えられずに回復魔法を使う。
(俺って甘いかな?・・・まあ、俺にそっちの気が無かったて事だな)
自分がアブノーマルでは無くノーマルである事に少し安堵した。
「トワ様!ありがとうございます!でも良いのですか?」
「ご主人様~治りました!」
アイリは回復魔法をかけてもらった事に気付き嬉しかったが、同時にお仕置きの筈なのに良いのか疑問を感じて素直に喜べなかった。
リーネは疑問など全く感じないで、ただ痛みが消えたことに喜んでいた。
「良いんだよ。二人ともちゃんと反省してるでしょ?」
「はい!」
それを聞いて今度こそアイリは喜んだ。
リーネは動けるようになったため、既に着替えをしていた。
「ご主人様!急いでご飯です!」
そう言うとリーネは着替えを終えていた。
「・・・・・はやいな!」
とりあえず着替えを終えて外にいる20代前半の男の兵士に食事の用意を頼むと兵士は少し顔を赤くする。
そんな兵士を不信に思っていると後ろからアイリとリーネも顔を覗かせると、兵士の顔は真っ赤になり走っていった。
「どうしたのでしょうか?」
「ご飯を急いで持ってきてくれるのですね!」
何故、兵士がそんな行動をとったのか二人は全く気付いてないがトワには心当たりがあった。
(昨日の夜から立っていた奴だな)
昨日の夜すなわち楽しんでいた時からいたと分かった。
基本アイリとリーネはそういう行為の時にはそれなりの大きな声を出すために宿では抑えていたので満足に楽しめてはいなかった。
大きい声と言っても宿中に聞こえるわけではなく隣や周りの部屋に聞こえるというくらいだが、そのくらいと流せることではないために抑えていた。
そんな時に女王がその事を知っていたのかは不明だが周りを気にしなくても良いと言うので、防音や消音等の対策がされていると思って思い切り抑えなかったのだが今の兵士の様子を見ると音に対する対策はされていなかった事が分かった。
(あのロリ女王め!)
これからの訓練で泣かすと決めて、今日の夜から仕方がないので抑えるかと考えながら二人を撫でる。
「何でも無いよ」
その後すぐに先程の兵士ではなくメイドが朝食を運んできた。
(さっきの兵士が運んで来るんじゃ無いんだ。さっき兵士は外の奴かな?)
扉の外にまた一人居る事が気配で分かりそう考えて運ばれてきた朝食を見るとバターロールのようなパンに溶き卵を混ぜながら焼いた感じの物と厚切りベーコンを焼いたような物とベーコンの入ったスープそれにブドウのような果物だった。
それらは皿に取り分けられていたわけではなく銀色の大きなトレーの上に大量にあり好きなだけ自分で取り分けるらしい。
(・・・・ホテルのビュッフェかよ!バターロールにスクランブルエッグそれとベーコン焼きにスープと果物!料理もホテルそのままじゃねえか!)
トワは色々なところに色々なグッズを買いに行く為にそこまで高くないホテルに泊まることがよくあり、目の前の料理がそういうホテルの朝食ビュッフェとメニューが全く同じだったために心の中で叫んでいた。
とりあえず少しずつ取り分けてもらい食べる。
(味も大して変わらないな!でも、パンは旨いな)
この世界のパンは固くてぼそぼそしているが、朝食のパンは柔らかくて美味しかった。
昨日の昼の会食や夕食は肉料理がメインでパンは出てこなかった上、トワの屋敷にいる料理人のガインは料理は凄く旨いがパンは作れない為に市場で買っている。
その為に屋敷のパンも固くて美味しくなかった為に朝食で出たパンが余計に美味しく感じた。
(家でも作れるようにレシピを聞いておくかな?あ、でも帰りに米を持って行くからいいか、必要になったら聞きに来ればいいや)
そんな事を考えながらアイリとリーネの方を見ると二人とも美味しそうに食べている。
「トワ様!パンがフワフワで美味しいですね!」
「ご主人様!美味しいです!」
そんな二人に笑顔で返した。
食事も終えて部屋の外にいる兵士に声をかけて訓練場まで案内してもらう。
声をかけた兵士は先程の兵士ではない事が直ぐに分かった。
何故ならば先程の兵士は男だったが、今案内してくれている兵士は女性だった。
先程の兵士がどうしたのかを聞くと朝食を頼んだ時が交代の時間だったらしい。
(いくら交代するからって部屋の前から警備の兵士が誰も居なくなったらダメだろ?)
そんな事を思っていると顔に出ていたのか女兵士が苦笑いをしながら話してくれた。
「通常は二人一組で隙がないように警備しますが、失礼な事を言いますがSSランクのトワ殿の場合は護衛対象の方が強いですから少し気楽にやってくれと上からの指示です」
「だが、もしも俺がよからぬ事をしようとしていたら警備の兵士が居なくなったらダメだろ?」
女兵士は首を横に振る。
「いえ、それこそトワ殿が本気で暴れるのでしたら、全兵力を以てしても止めるのは無理だと聞いています。その時は兵力全員がトワ殿の奴隷になる覚悟で頭を下げます」
「ぜ、全員が・・・・・」
そう言って目の前の女兵士を見て唾を飲む。
女兵士は胸は胸当ての装備のせいでよくは分からないがそこそこある感じで、体のラインは流石に兵士だけあって無駄な肉が無く綺麗なプロポーションで、女兵士の装備は胸当てと下の装備が別れていて、更に腰周りには布さえ纏っておらず素肌か見えていて、その腰は引き締まって綺麗なクビレがあった。
年齢は20歳になってないくらいで顔はなんと言っても美人だ
そんな視線に気が付いた女兵士は笑顔でトワの方を向き、
「国が救えるのでしたら私一人の体くらい直ぐに差し出しますよ。それと、・・・恥ずかしいのですが・・・私、初めてなので優しくしてくださいね」
そんな女兵士に部屋に戻って直ぐにヤろうと言いそうになっていたが後ろを歩いているアイリとリーネの殺気が凄かったのでやめた。
(ヤバイヤバイ、女兵士がだけど)
アイリとリーネの殺気は女兵士を本気で殺すと感じる程だった。
女兵士は自分の命が綱渡りだった事に気が付いていなかった。
「ははは、今はアイリとリーネがいるので満足ですよ」
トワはいずれはハーレムを作ろうと思っているので今はとつけて女兵士を断った。
アイリとリーネは今はと言う言葉は渋々という感じだったが、満足していると言う言葉で納得して殺気を消した。
「・・・・そうですか」
女兵士はあからさまにガッカリしていた。
トワは女兵士のそんな様子を見て
(結構本気で脈ありだったんじゃないか?勿体無い!)
そんな事を思っていた。
少し歩いて城の裏に行くと国立競技場位の大きさの壁に囲まれた屋根の無い建物に入っていく。
最近、朝夕の寒暖差で体調を崩しぎみで次の更新も少し遅くなってしまうかも知れません。
本当にごめんなさい。
皆様も体調には気を付けてください。