ギルド登録そして宿?
門を潜って俺は興奮が抑えられずに叫んでしまった。
「お~!正に異世界‼ファンタジー!」
辺りをキョロキョロしていた、
(凄い!石造りの町並み・・・・・・・・・・端から見れば完全な田舎者だな!)
そんなことを考えながら歩いて見ていると、
(いろんな人がいるな~!)
正に千差万別、全身を鎧で顔まで見えない人や、
フード付きのローブを頭から被りっている人がいる。
(何か、顔見えない人意外といるな~!街中なんだから頭装備位とればいいのに?街中も安全じゃ無いのか!?)
そんなことを考えていたら!
(皮のような軽装が多いな、・・・・・あれが普通でさっきのは門の直ぐ側だったからか?)
実際、門から結構進み街のメインストリートの様なところに来たときには、普通のズボンにTシャツの人の方が多かった!。
(当たり前か!普通の街の人まで装備してるわけ無いもんな!)
そんなことを考え1人で納得していた。
メインストリートと思われる所は道は広くて、凄い賑やかだ!
道幅は車が3台楽に通れそうな感じで、片側には武器屋や商店あとは、酒の看板が見える。
(ギルド登録したら、ちゃんとした武器を買わないとな、金をもらっておいて良かった~!)
(酒の看板は飲み屋かな?久々飲みたいが今15歳なんだよな!残念だ!)
反対側の道端には、屋台が並んでいた。
(旨そうな匂いがする!)
串に肉を刺して焼いている屋台が目に入った。
すろと屋台のオッサンと目があった。
「兄ちゃん食うがい?」
オッサンが聞いてきた。
「それは、何の肉だい?」
旨そうだが一応聞いてみた。
「ミニウルフの肉だよ!」
(何だと!あれは食えるのか!)
「あれは食えるのか?」
オッサンが呆れたように
「当たり前だろ!まだ子どもだから肉は柔らかくて臭みもほとんど無く旨いぞ!!それに皮は色々使えるから冒険者ギルドの裏の解体屋で買い取ってもらえるぞ!」
(何だと、倒したミニウルフ拾ってくれば良かった。)
ミニウルフは狼だし食えないと決めつけて置いてきてしまった。
皮は気になったが、錆びた剣で裂ける位だから用途が無いと思ってた。
(くそ~・・・・まあ過ぎたことだから気にするのは止めよう)
「1本いくらだ?」
「銅貨1枚だ!」
「1本くれ!」
そう言って銀貨を渡した。
オッサンから銅貨9枚を貰いながら、串焼きを受けとる。
串焼きにかぶりついた。
「オッサン!凄い旨いな!」
「当たり前だろ!」
と言ってオッサンが満面の笑みをくれる。
(オッサンの笑みって気持ち悪いな!)
などと考えながら店を離れて歩きだすと異世界らしい人達がいた。
(お~!猫耳 犬耳 兎耳!良いな~誰か触らしてくれないかな~?)
などと考えていると、自分の手をわきわきさせていることに気が付いた。
(俺これ完全に変質者だな!)
気を取り直して歩いていくとデカイ建物が見えてきた。
外観は赤くて、看板には剣と杖の絵が交差している。
中に入ると、入って左側にテーブルがいくつかあり、 そこでは見るからに冒険者のような人たちが酒を飲んでいたり、こそこそと相談のようなことをしていた。
入り口から入って右側にカウンターがあり、いくつかに仕切られていてそれぞれで女性が受付をしてくれているみたいだ。
(おっ!受付は皆可愛いな!)
トワは受付の中の猫耳の人のところにいく。
(猫獣人だな!・・猫耳触りたいな)
そんなことを考えていると受付の人が
「何か用ですか?見かけない顔ですね、新規登録ですか?」
と、首を傾けて可愛らしく聞いてきた。
そこでトワは顔を少し赤くして、
「か可愛い」
と呟いていた。
どうやら受付の人には聞こえてなかったらしく
「どうかなさいましたか?」
と、聞き返してきた。
そこで、われにかえり
「あ、いえ、新規登録お願いします。」
「解りました。では、此方の水晶に触れて下さい。あと登録費用で銀貨5枚かかりますがよろしいですか?」
「はい!お願いします!」
トワは水晶に手を触れる。
すると直ぐに受付の人がカードを渡してくれた。
「こちらがギルドカードになります。再発行は金貨5枚になりますので、なくさないようね気をつけて下さい。
あと、本人意外は情報を見れませんので(ギルドは例外ですけど。)盗まれても悪用はされませんので。」
「再発行は金貨5枚ですか?高いですね!」
受付の人は困った感じで
「ええ、高くしませんと直ぐに紛失する人が多いので、
少しでも危機感持ってもらうための仕方のない措置なんですよ。」
(まあ、見た目はクレジットカード位の大きさだから少し気をつけないと簡単に紛失しそうだな。)
トワがまじまじとカードを見ていたら
「無くさないで下さいね?再発行は受付するのも大変なんですよ!」
威圧感のある可愛い笑顔で警告してきた。
(目が全然笑ってない・・・・これはマジなやつだろう)
トワは勢いよく首を縦に振りながら
「解りました。十分に気をつけます!」
受付の人は威圧感の無くなった笑顔で
「はい、お願いしますね!」
と言った
「あと、ギルドの説明はいりますか?」
首を傾けて聞いてきた。
「お願いします!田舎者なもので、詳しくは分からないんですよ。」
照れたように耳の後ろを掻きながら言った。
「解りました。では、説明しますね。
冒険者には、ギルドランクと言うものがあります。
ギルドランクは下から、H・G・F・E・D・C・B・A・S・SS・SSS・があります。
ちなみにH~Gが新人で依頼は主に街中の雑用から薬草採取などです。
F~Cで一人前と呼ばれます。
依頼は討伐依頼から他の街にいく商人や貴族の護衛などですね。
B~Aは一流と言いこちらも討伐や護衛が多いですね、しかしたまに、ギルドから指名依頼を出すことがあります。
拒否しても構いませんが他の方では無理と判断しての指名なのでできるだけ受けて下さいね。
それとSランク以上は現在、存在していません。」
(やっぱりギルドランクがあるんだ!これは、燃える!)
「ギルドランクを上げるにはポイント制になります。
依頼を達成してポイントをかせいで10ポイント貯まるとランクが上がります。
ポイントの振り分けは、自分と同じランクで1ポイント上のランクで2ポイントです。
例えばFランクの方がFランク依頼達成まで+1ポイントGランクの依頼達成で+2ポイントです。
それとFランクの方がBランクの依頼を達成しても+2ポイントです。
もし依頼を達成出来なかった時はそれぞれのポイントがマイナスと報酬の2倍のお金を払ってもらいます。
さらにポイントが引かれ続ければランクの降格もありますので気をつけて下さい。」
(結構ギルドってシビアだな)
などと考えていると、まだまだ続くらしい。
「依頼書はランクごとに入り口近くの壁に付いてますので受ける依頼書をカウンターまで持ってきてください。
あと、常時依頼と言うものがあります。
例えば、ゴブリン等の討伐です。
これは依頼を受けなくても大丈夫です。
ただしゴブリン討伐依頼はFランク依頼でCランク以上の方は報酬は出ますが、ポイントはつきません。
さらにゴブリン討伐はゴブリン5匹で達成になりますが、10匹討伐しても20匹討伐しても達成回数は1回です。ただし報酬は討伐数分支払われます。
討伐数はギルドカードに自動で記録され本人か冒険者ギルドでしか確認できません。
冒険者ギルド確認したらもう一度討伐をすればポイントは入ります。」
(なるほど、なるべくギルドには来た方が良いんだな!)
「依頼はどのランクでもうけられます。
しかし、依頼失敗を重ねてしまい、罰金が払えなくなると奴隷の身分に落とされて奴隷商に売られますので、
あまり、無茶な依頼選びはしないことをオススメします。
討伐した魔物を運んできた場合は、ギルド裏手にある解体屋に持っていけば素材でも丸ごとでも買い取ってくれます。
ただしゴブリンの買い取りはしているところは無いです。
これで説明は終わりですが、大丈夫ですか?」
長い説明が終わり、聞き疲れている俺の顔を覗きこんできた。
「うおっ!・・・大丈夫だと・・・思いたいです。」
トワは疲れた笑みを向けてみた。
そうすると、どうやら受付の人は勘違いしたらいく、
「大丈夫ですよ、奴隷なんて滅多に落とされませんから。あと分からないことは、何時でも聞いてください。
何か依頼を受けて行きますか?」
(受付の人も門の兵士さんもこの世界の人は皆優しいのかな?本気で泣きそう!)
「いえ、外も暗くなってきましたし疲れたので明日からにします。」
「そうですね。では明日から頑張ってください。
あと私はカウンター担当のサリーと言います。
明日からも宜しくお願いしますね。」
サリーさんが丁寧に笑顔で頭を下げてきた。
「此方こそ トワ コダカです。
宜しくお願いします。 それと、この辺で宿ってありませんか?」
トワは椅子からいきよいよく立ち上がり、頭を下げた。
「ウフフ!トワさんは面白い人ですね。
宿ならギルドを出て右側に5件めの『グルメな猫亭』が
食事も美味しいので、オススメですよ。」
「解りました。行ってみたいと思います。
それじゃあ!また明日」
トワが手を振ると、
「はい!また明日」
サリーさんも小さく手を振り返してくれた。
ギルドを出て歩きだす。
(こう言うのって新人いじめ、とか、あると思ったけど一切無かったな。)
これが、フラグになることは今はまだ気付いて無かった。
少し歩いていくと宿に着いた。
(何か予想通り異世界の《THE宿》って感じだな。)
入ると厳ついオッサンが現れた。
「泊まりか?」
トワはその場で倒れこんだ!
(違う違う!こんなことがあって良い筈がない‼
俺は認めないこんな厳ついマッチョな兎耳のオッサンを)
そう、オッサンは頭の上で兎耳が揺れていた。
オッサンは倒れこんだトワを心配そうに見つめて、
「大丈夫か?」
と、手を差し伸べてきた。
それをトワは断り気力で立ち上がり
「泊まりはいくらですか?」
「泊まりは1泊 銀貨1枚と銅貨5枚だ。
食事と体を拭くお湯とタオルを付けると、銀貨2枚だ。」
「じゃあ、食事とか付きので5日お願いします。
それと、お風呂とかわ無いですか?」
「5日だな金貨1枚だ。
風呂だ~そんなもん王族か上級貴族位しか入らんぞ。
何だオメ~貴族のボンボンか?」
金貨1枚を渡しながら
「違いますよ。今日、田舎から出てきたんですが、
街にはそう言うのがあるのかなって。」
「田舎者か、冒険者になりに来たんだな。
どんどん稼いでウチに落としてくれや
此が鍵だ。」
「頑張ってみるよ。」
「田舎から出てきたばっかりじゃあ、宿のシステムわからんよな、説明するぞ。
宿は階段上がって2階以降だ。
1階は右側で飯が食える。
鍵は宿から外に出るときには、此処に預けてくれ。
飯は基本朝夕2回だ。
朝は6時の鐘から8時の鐘までだ、
夕飯は18時の鐘から20時の鐘までが宿泊費に含まれている。
それ以外の時間は別料金だ。
飯は6時の鐘から23時の鐘までやっているからその時間なら何時でもこい。」
時間は鐘を決まった回数ならしている。
「わかりました。じゃあ早速飯で」
そうして飯を食った。
結果としては・・・・・旨い、凄い旨い 満足だった。
そうして部屋に行き、体を拭いて、ベットに横になったら意識薄れるのが分かった。
そしてそのまま眠りに落ちた