護衛?
疑問や指摘を書いてもらうと細かい所まで読んでくれていることが嬉しくて、余計な事まで書いてしまっている自分に後々首を絞められている感じですね。
ゴタゴタがあった次の日の朝、装備が出来たらしく作っていたドズとギムからそれを受け取り着てみると、まさに革の鎧だった。
体の動きを制限する事無く動きやすいうえ、着ているだけで安心感が凄い。
どんな攻撃も効かない様な気がする。
しかも、大きさもぴったりだった。
良いものを、ありがとうと礼を言うとドズとギムは頭を掻きながら嬉しそうにしていた。
それ以外に旅の必需品としてマントも作ったらしく三人分渡されたのでつけてみた。
マントはヒーローが着けているみたいのではなくて、フードのついた、まるで魔法使いのローブみたいだった。
ローブとの違いは袖があるか無いかの違いだ。
そんな装備一式を着てみて、
(まるで暗殺者か秘密結社だな)
そんなことを考えてワクワクしていた。
全てダークドラゴンから創ったから全身黒一色で凄く、中二病心を刺激する。
アイリとリーネを見ると二人供、凄く嬉しそうに装備を見ていて、時折ウフフと笑いながらうっとりとした目をしていた。
(この二人武器を買った時も思ったが、こっち側(中二病)なんじゃないか?)
等と考えていたが、
(いや、ここは異世界だ。多分、元の世界の女の子が可愛い洋服を見て喜んでるのと同じだろう)
と、無理矢理に納得した。
ドズとギムにもう一度、礼を言って装備の使い勝手を確かめるついでに、ギルドで適当な依頼を受けてアイリとリーネのランクを上げようと思い家を出た。
ギルドに着き中に入るとギルド職員がカウンターを出て、色々な冒険者に声を掛けていた。
そんな中にいたサリーさんに挨拶をすると凄い勢いで走ってきた。
「トワさん良い所に、」
「どうしたですか?」
「実はスチールクラブが大量発生しまして受けてくれる人を探してたんです」
首をかしげて疑問符を頭に浮かべて、
「スチールクラブって、たしか、Cランクの魔獣ですよね?Cランクの冒険者はそんなに少ないんですか?」
聞いた。
するとサリーさんは呆れた顔で、
「たくさんいますが、多分トワさんは勘違いをしてると思います」
トワはその言葉で更に首をかしげた。
「勘違いですか?」
サリーさんは頷いてから話を進める。
「そうですよ。多分トワさんはCランクの魔獣に対してCランクの冒険者が一人で戦うと思ってませんか?」
「えっ、違うんですか?」
トワが驚いているとサリーさんが呆れた顔で説明してくれた。
「やっぱり、普通、討伐の依頼は複数体を相手にする可能性があるので、Cランクの魔獣なら同ランクの冒険者が三人以上でパーティーを組んで戦うんですよ。」
「そうなんですか!でもそれならパーティーを組んでる人達がどんどん倒して行くんじゃないですか?」
サリーさんタメ息をついて、
「他の人達をトワさんと同じように考えないでください。例えば、トワさんがバカみたいな討伐数を出したオークで言うと、オークと同ランクの冒険者が三人でパーティーを組んで一日戦って倒せるのは六匹前後が良いところです」
トワは驚いた。
「そんなに少ないんですか!なんですか?」
サリーさんの呆れっぷりが凄い事になってきた。
「トワさんは頭の中まで化物思考ですか?〝普通の人間〟は魔獣を探して、戦って、体力を回復するのに暫く休むを繰り返すんです!」
サリーさんが普通の人間のところを凄く強調した。
(普通だけじゃなくて、人間てところまで強調された。
普通扱いされないだけでも泣きそうなのに、なんか人間扱いまでされてない。もう、俺のガラスのハートは粉々だ。グズン)
トワは崩れ落ちそうな体を支えて帰ろうした。
帰ろうとするとトワにサリーさんは、
「どこいくんですか?」
「心が痛いので家に帰って寝ます」
「この忙しいのに冗談はやめてください。依頼を受けて討伐してきてください」
サリーさんはもの凄い笑顔で言った。
「サリーさんの攻撃が強すぎて瀕死なんですけど、それに、重要な依頼を受けているんですが?」
「王都にたつまでに、まだ、二日位ありますよね。トワさんなら二日もあれば終わるんじゃ無いですか?」
サリーさんは考える振りをしながら最後は笑顔で言った。
「サリーさん、なんか最初の頃と俺の対応が違いすぎませんか?」
「そうですかね?それで、行ってくれるんですか?」
「そうですね~、サリーさんにイジメられたからやる気が出ないんですよね。何かやる気を出す方法はありますか?」
トワが腕を組んで言ってみると、サリーさんが手を胸の前で組んで目を潤ませて、
「トワさんの格好良いところが見てみたい」
と言うと、二人して笑い出した。
「冗談はこのくらいにして、依頼を受けますよ」
「はい、王都への出発に支障がない程度でいいのでお願いしますね。あと、トワさんにお願いする川は他の冒険者がいないので暴れてもらって構いません」
「他の冒険者がいないと言うのは?と言うか、俺にお願いする川って?」
「言ってませんでしたっけ?同時に三つの川で大量発生したんですよ。他の二つは冒険者の手配が終わったんですが、最後の一つに行ってくれるパーティーがいなかったので助かりました」
「他の二つは行っても最後の一つには行かないのって何でですか?」
「ただ、パーティーの数の問題です。スチールクラブは硬いので普通は六人パーティーで行って、一匹を誘き出したり、はぐれた奴を狙うかのどちらかですから、複数体を相手にするのは安全を考えて他のパーティーが大量にいる方は行くが、他のパーティーがいないところは行きたくないと断る人ばかりなんです」
「なるほど、自分の命が大事ですからね」
「そうなんですよ、命がかかってますから無理強いは出来ないんですよ」
「まあ、誰もいない方がやりやすいので、他の人達は来ないようにしといてください」
「わかりました。それじゃあ頑張ってください」
依頼を受けてギルドを出ようとすると、壁際でアイリとリーネが『私がいるのに』と呟いていじけていた。
どうやらトワとサリーさんが楽しそうにやりとりをしているのが羨ましかったようだ。
そんな二人の所に行って後ろから二人を抱き締めて、
「俺は、二人といる時が一番嬉しいよ。それじゃあダメかな?」
「「本当に?」」
と言って、二人とも振り向いたので、
「本当だよ。二人の事は愛しているから」
と言って、二人のおでこにキスをする。
二人は口にされるよりも恥ずかしくなり、赤くなった顔を手で隠した。
そんな二人を撫でながら立ち上がらせてギルドを出る。
放心状態の二人を連れて川までついた。
「二人供、大丈夫か?」
二人に声を掛けると正気に戻り目の前の光景に絶句した。
「トワ様、いっぱいですね」
「とりあえず、二人の戦いぶりが見たいんだがどうする?」
と言うと二人は気合いを入れて、
「わかりましたいってきます」
「頑張ってきます」
一言いって走っていった。
トワは二人を見ながら考え事をしていた。
(昨日の様な馬鹿がいるから、出かけている時の屋敷の護衛が欲しいな)
などと考えていると、アイリとリーネの成長速度に驚かされた。
アイリはステータスを上げた事で隠密と短剣術のレベルが上がり、アイリを注目して見ているトワでさえ一瞬アイリが消えた様に錯覚して気づくとスチールクラブの上に乗り短剣を突き刺している。
アイリにとってはスチールクラブの硬さは短剣を刺すのに何の障害にもならないらしい。
アイリがトワの視線に気づくと手を振るので、振り返してやると喜びながら次々とスチールクラブを倒していく。
そんなアイリから少し離れたところでリーネが戦っていた。
リーネは冒険者になって初めての討伐にも臆する事無く戦っている。
リーネもステータスを上げた事で格闘術のレベルが上がり一撃で倒していく。
リーネが拳を振ると直線上にいるスチールクラブに拳が当たってないのにひしゃげて倒れたり、スチールクラブに手のひらを触れたかと思えばスチールクラブが体の隙間から体液を噴き出す。
(リーネは気功が使えるのか!?)
そんなリーネに驚いているとトワに気づいたリーネが手を振る。
トワは手を振り返してスチールクラブからステータスを奪いたいなと考えていた。
するとトワの近くにスチールクラブの群れがいた。
それらを鑑定して威圧の波動を強めにかけると数十匹のスチールクラブが気絶した。
「威圧の波動、まじ使える!」
テンションが上がりどんどんステータスを奪っていくとスキルを持っている個体が何匹かいた。
スチールクラブ (魔獣) ランクC
HP:30/30
MP:60/60
STR:50
DEF:100
INT:28
DEX:20
AGI:30
LUC:8
特殊スキル:
硬化
(ステータスは他のと変わんないのにスキル持ちがいる。しかも、知らないスキルだ)
《硬化=MPを消費し続けるあいだDEFが2倍になる。MPの消費量は毎分2》
(スゲー使えるじゃん)
スキルもろともステータスを奪いまくり全てにとどめをさすと、アイリとリーネも終わったらしく戻ってきた。
スチールクラブを回収していると、一匹のミニウルフがトワの倒したスチールクラブの後ろで倒れていた。
トワがさっさと殺そうとするとアイリとリーネが可哀想だから逃がしてやろうと言い出した。
どうしようか悩んでいるとミニウルフが目覚めて、辺りを見回して倒れているスチールクラブとトワを交互に見たあとなんと、
「くぅ~ん」
なつかれた。
「なんか、なつかれたんだけど?」
「トワ様が命の恩人だとわかったんですよ」
「そんなものかな?」
「ご主人様の優しさに気づいたんですよ。それに、ミニウルフはもともと人になつきやすいんです。たまに、街でも見かけるとおもいますよ」
「あ~、あれはやっぱり犬じゃあなかったんだ」
そんな会話をしてから残ったスチールクラブを全て仕舞うとアイリとリーネがミニウルフと楽しそうに遊んでいた。
「アイリ、リーネそろそろ帰るぞ」
「「は~い」」
街へ歩き出すとミニウルフもついてくる。
「そいつをどうにかしないとな」
トワがそう言うと、アイリとリーネが上目使いで、
「トワ様~連れていっちゃダメですか?」
「ご主人様~家で飼っちゃダメですか?」
そんな可愛くお願いされると断れず、
「まあ、いっか」
屋敷の護衛としておいておく事にした。
(家に帰ったらステータス譲渡が魔獣に使えるか試してみよう)
二人供、嬉しそうだった。
そのあと少し雑談をしながら帰った。
その際にリーネにアイリの様にトワと呼んでと言ったら拒否された。
断固として拒否するリーネにトワと呼んでもらうのを諦めて、今までどうりでと言うと笑顔で頷いた。
街に帰り門の兵士のところで、
「ミニウルフを街に入れても良いか?」
と聞くと、兵士は俺に気づくと敬礼をした。
この国の敬礼は右拳で自分の左胸を一回叩く様だ。
「魔獣の首輪をつけていただげれば大丈夫です」
「首輪はどこで買えますか?」
兵士は直立のまま答える。
「この門にも幾つか用意がありますので、こちらでお売り出来ます」
「ミニウルフは成長すると思うんですが首が絞まる事は無いですか?」
「大丈夫です。魔獣の首輪は魔道具なので、その魔獣の大きさにあわせて勝手にサイズが変わります」
そんな会話をしていると他の兵士が首輪を持ってきてくれた。
「じゃあ、それください。いくらですか?」
トワがお金を出そうとすると、兵士がそれを止めて、
「街の英雄からお金をとることなどできません。どうぞ持っていったください」
兵士が首輪を差し出した。
「良いんですか?」
「はい」
そう言うと、他の兵士達もこちらを見ながら頷いた。
「じゃあ、遠慮無く」
首輪をミニウルフにつけてやると嬉しそうに駆け回っていた。
そのあとギルドに行ってサリーさんにどや顔で終わったことを報告するとスルーされて淡々と処理された。
アイリとリーネの時に討伐数に驚いていたがトワを見て、タメ息をついて処理をした。
処理が終わったので、サリーさんに他の川はどうするか聞いたら、『そちらは大丈夫です』 と言われたのでそのまま家に帰った。
家について庭でミニウルフにステータス譲渡を試すと使えたので俺にいらない牙術や爪術等を渡してついでに色々渡してステータスも500ずつゆっくりと少しずつ渡した。
アイリとリーネにも硬化のスキルを渡した。
ステータスを上げたが進化しないのかと諦めかけたその時にミニウルフの体が光だして、銀色の毛並みの二メートル位の狼になった。
フェンリル(銀狼) ランクA
HP:510/510
MP:500/500
STR:504
DEF:503
INT:502
DEX:502
AGI:505
LUC:20
スキル:
牙術Lv5
爪術Lv5
特殊スキル:
咆哮
硬化
威圧の波動
(なんか凄い奴が出来た。・・・襲ってこないよね?)
ドラゴンよりは劣るがランクAのものができた。
ランクAになったことで種族が魔獣からも変わった。
大きくなったが変わらずになついていた。
「トワ様、おっきくなりましたね」
「ご主人様、強そうですね。名前はどうするんですか?」
何時までも名無しじゃ可哀想だから名前を考える。
「こいつはフェンリルって生き物らしいぞ」
するとアイリが、
「では、リルちゃんでどうですか?」
「アイリちゃんそれ可愛いです。良いです」
フェンリルも喜んでいるみたいだ。
「よし、リルで決まりだな」
トワはリルの部屋が無いことに気づきプレハブの様なものを買いに行くためにバローズ商会に行くことにする。
屋敷の者全員をリルに紹介して襲われないようにする事をアイリとリーネに任せて、バローズ商会に一人で走っていく。
バローズ商会に着いたので扉を開けて、
「すいませーん。プレハブみたいのが欲しいんですけど」
と言うと、
「ウチの店はやらんで!」
バローズさんが言った。
「自分でもこの店がプレハブだって自覚してるじゃん」
「自分で言うのはええねん。それで、何の用や?」
「だから、プレハブが欲しいんです」
バローズさんは首を傾げて、
「なんに使うんや?」
「実は二メートル程のペットを飼うことになりまして、その家としてプレハブを庭に置こうと思ってるんです」
「魔獣かなんかか。まあ、ええわ、すぐに必要か?」
「はい、あればすぐにでも」
「わかった」
そう言うとバローズさんは裏口を開けて外にいる誰かに話しをして戻ってきた。
「少し時間がかかるがええか?ここで待っとるか?」
「はい。良いのであれば待ってます」
そのあと色々最近の事を話して、疑問だった家の事を聞いてみた。
「少し質問良いですか?」
「ええで、なんや?」
「俺の買った家なんですけど、地下に解体場が出てきたんですけど、他にも色んな最高設備の工房があって、これをばらして売れなかったんですか?」
「解体場もあったんか気づかんかったわ。ばらして売るんは無理や最初にウチも考えたけどな、あそこの設備は全部、魔石を入れる屋敷の中枢に繋がってんのやばらしたら、魔道具の術式が壊れて二度と使えなくなってまうねん」
屋敷の設備は全て屋敷の中枢から魔力を供給されて使える魔道具だった。
工房の設備も全て魔道具なので普通鍛冶屋のダルトンさんは使えないと断ったのだ。
「じゃあ、工房とか保管庫を貸し出すとかはしなかったんですか?」
「魔道具の設備の工房を使えんのは王都の技術者位や、そいつらはワザワザ安全な王都からこんな所には来んから貸すにも使える奴がおらんからしょうがないねん。
保管庫は普通の冒険者は高く売れる部位だけとってきてすぐに解体屋に売って金にしてまうし、それに、魔獣をまるごと持ってこれるのは一握りのアイテムボックス持ちや。あと、解体場があるのが分かってても売れんかったで」
「解体場が売れないのは?」
「解体屋は既に自前の解体場と保管庫を持っとるからな。もしも、あの屋敷が正門にあれば売れたかも知れんがな」
「正門の方が安全だからですか?」
「それもあるが、考えてみ、あんたが魔獣を運んで来たとする、正門にあれば街まで運ぶだけですむから冒険者が魔獣をまるごと運んで来る可能性が上がるから、解体屋が買い取るかもしれんが、裏門まで運ぶような奴はおらんだろ?だから売れんのや」
「なるほど、じゃあ、更地にして普通家を建てればよかったんじゃないですか?」
「はははは。魔国との国境側の壁沿いなんか売れへんのや、侵攻があった場合、最初に被害がでる可能性が高い場所なんて普通は買わんのや。せやから、壊して建て直してをする費用を考えると、あのまま売った方がええねん」
「なるほど、それにしても安くないですか?」
「ずっと買い手がつかんかったから、だんだん値を下げたんやそれにそこまで安くは無いで。普通の冒険者の稼ぎが宿代を引くと1日銀貨二枚いけば良い方やろ1年で武器や防具を買い替えたりすれば金貨50枚残れば良い方やな。3年で買えるだけの金はたまるな。これでも、切り詰めて考えると、やそこまでして壊される可能性があるあの屋敷は買わんやろ?」
「でも、一流の冒険者なら買えるんじゃあ、」
「一流の冒険者なら武器等の出費がでかいが金はすぐに用意できるやろうが、そう言う奴等は王都に家を買うわ」
「それにしても、安くは無いですか?」
「まあ、この国は一年中暑すぎず寒すぎずな気候なので家を必要とせずに外で寝起きをしとる者が殆どやから家の価値が元々低いねん」
「なるほど、宿を取らなくてもよかったんですね」
「せやけど、おすすめはせんで、知っとると思うけど、冒険者が貴族や一般人から物を奪うと犯罪者になるが、冒険者同士だと相手を殺さない限り何を奪っても犯罪者にはならんのや。せやから外で寝起きをしとると置き引きがあんねん。冒険者なら自分身は自分で護れって事やな」
知ってるだろうと言われたが全く知らなかった。
知らないが顔に出さずにどうにか誤魔化せた。
「でも、財布は本人しか使えないんですよね?」
「あれには裏技があってな、財布に魔法を同時に3発当てると財布が壊れて中身が出るねん」
何と、財布は壊れるらしい。
それでも、魔法を使える奴が3人必要だから普通は装備を奪っていくらしい。
「あと、解体場があるなら教えとくが解体した素材は、解体屋以外に売ると罪になんで、解体屋は冒険者ギルドが運営しとんねん、つまり解体屋がギルドの収入源なんや。だから余計に一般人が解体場を持っていても手間がかかるだけで解体してもしなくても買い取り価格は同じなんや。せやから余計に売れんのや」
「そうだったんですか。聞いといて良かったです」
「ただ、解体したもんを無償で渡すんはエエんやで。たとえば、うまいと言われるドラゴンの肉を誰かに分けるんはかまへんのやで」
バローズさんがずっこい笑顔で言う。
「後で、ここにドラゴンの肉を届けさせますよ」
「ホンマか!悪いなー催促したみたいやなー」
「いえ、かまいませんよ」
そのあとも、色々と話をしたが何と無く、家の値段の事は無理矢理に納得させられて、話を反らされた気がしたが、有益な情報を得られたから良いかと納得したことにした。
そんな話をしていると、プレハブが用意できたらしいので外に出た。
それをアイテムボックスに入れて帰る。
屋敷に着くと裏で畑をしてもらっているヘイさん家族が来ていた。
ヘイさん達には畑の側にある離れの一軒家に住んで貰っている。
家から街に出るには屋敷の庭を通らないといけないのでリルに顔を見せに来ていた。
「ヘイさんこんにちは」
「あっ、旦那様、お怪我の方はもうよろしいのですか?」
「はい、ヘイさん達には寝ている時に何度も様子を見に来ていたみたいでありがとうございます」
「いえいえ、目を覚ましているのに挨拶が遅れてしまって申し訳ございません」
ヘイさん家族が頭を下げる。
「気にしないでください」
「そう言ってもらえると助かります」
トワとヘイさんがそんなことを話していると娘さんのイルが俺に抱きつく。
「ご主人様は元気?」
「俺は元気だよ。イルは元気か?」
「毎日、ごはん食べられるから元気だよ」
そんなイルを撫でて、ヘイと少し話をしてヘイさん家族が帰った。
(ん~、ヘイさんの奥さんのエリルさんと一回も会話をしたことがない気がする)
そんな事を考えてリルの近くにいるアイリとリーネの近くに行くと二人が凄い睨んでいた。
「トワ様は可愛ければ良いんですか?」
「ご主人様は女の子なら誰でもいいの?」
「違うからな、あれは単なるスキンシップだろ」
二人の目が怖い。
「そう言う事にしておきます」
「一応、納得したことにします」
(今夜たっぷりとお仕置きしてやる)
そんな事を心の中にしまって、プレハブを庭に出して、プレハブの壁を1枚切り取ってリルの出入口を作ってやると凄く喜んでいた。
リルとしばらく遊んでいるとフラウが食事の用意が出来たと呼びに来た。
リルに肉を置いて自分達の食事をして、風呂と部屋でたっぷりと二人をお仕置きしたが、最後の方に二人に反撃を喰らい三人でそのまま抱き合って眠りについた。
ありがとうございました。
色々と問題があると思いますが、こらからも頑張っていますのでよろしくお願いいたします。