狼ってゴブリンより強いんだ?
目を醒ますとだだっ広い草原の少し小高い丘の上だった。
「いや~!見通しがいいな‼どの辺だ?」
辺りを見ると・・・・・・何もなかった・・・
(とりあえずお金の確認でもするかな、)
神から教えてもらった数え方が確か・・・・
銅貨→銀貨→金貨→白金貨→黒金貨だったな。
銅貨10枚→銀貨1枚
銀貨10枚→金貨1枚
金貨100枚→白金貨1枚
白金貨100枚→黒金貨1枚
黒金貨が一番上らしい。
分かりやすく聞いたら、日本円で
銅貨→百円
銀貨→千円
金貨→1万円
白金貨→百万円
黒金貨→1億円
位だと教わった。
「さて、とりあえず歩くか、どっちに行くかな」
辺りを見回していると
「おっ‼」
遠くの方に煙らしきものが見える。
「まー、宛がないからあそこに向かって行くかな~」
(人なら良いんだけど)
しばらく歩いていると右手に森が見えてきた。
その森の入り口辺りで気配察知で何か生き物がいるのがわかった。
「なんだろう?」
目を凝らしながら、ゆっくり近づくとそこには、緑色した小さい鬼みたいのが倒れていた。
それを黒い狼が喰っていた。
鑑定してみたらゴブリンとミニウルフとわかった。
(ヤバそうだ)
そう思い静かに立ち去ろうとしたときに、ミニウルフと目があってしまった・・・・
「ヴゥゥ~」
と唸っていた。
(仕方ない、やっている。ステータスは平均だが、剣術は2だ!勝てるはず。)
この時凄く大事なことを忘れていた。
(・・・・・・・・ヤバい、武器がない‼)
武器が何もない事に気づき、汗が止まらなくなった‼
(武器が無ければ剣術レベル2あっても意味無くね‼)
ミニウルフはそんなことをお構い無しにじわじわと近づいてくる。
(ここで死ぬのかな?早すぎだろ‼)
そんなことを考えながら辺りを見ると、ゴブリンの近くに剣を見つけたの‼
〔錆びた銅の剣〕
(あっ‼あれだぁ~)
そこに走ろうとするとミニウルフが飛びかかってきた。
「くっ!あぶね」
間一髪の所で横に跳んで避けた。
「ガゥ!」
ミニウルフが牙を剥き出しで威嚇してくる。
(マジ怖い、さっきからミニミニ言ってるけど、小さくないからね。大型犬位あるから、・・・と言うかミニじゃないのはどんだけでかいんだ?・・・・・いないよね、この辺りにいないよね?)
そんなことを考えながらどうにか剣を拾った。
(これならいけんじゃね?てか、俺ずいぶんと余裕あったな!?)
ここで改めてミニウルフのステータスをよくみた。
ミニウルフ (魔獣)
HP:5/10
MP:0
STR:4
DEF:3
INT:2
DEX:2
AGI:5
LUC:1
スキル無し
(なんか勝てそう。速さが有るくらいであとは低いし、
ゴブリンと戦った後だからか、HP半分だし・・・よし!)
剣を構えてミニウルフに近づく、ミニウルフは速く走り回っているが、速さは同じくらいだしこっちは剣術2が有る分、対処はできる。
ミニウルフが牙で噛みつきにきた。
そこを焦らずに体を半身にしてかわし剣を横に薙ぎ払った。
その攻撃がミニウルフの喉に当たった。
剣が錆びていたため斬るのではなく、削り取るような形でミニウルフの喉を裂いた。
瀕死のミニウルフに近づきステータスを奪い、首に剣を当て体重をかけて止めをさした。
「フヒィー!疲れた‼」
その場に座り込み休憩がてらステータスを確認する。
「ステータス」
小鷹 永久人間 15歳 Lv2
HP:12/22 スキルポイント:2
MP:7/7
STR:11
DEF:10
INT:9
DEX:9
AGI:12
LUC:6
スキル:
剣術Lv2
気配察知Lv2
特殊スキル:
アイテムボックス
ユニークスキル:
鑑定眼
ステータスドレイン
(あっ!レベルも上がってる。・・・やっぱりチートだな!)
休むとHPが徐々に回復するらしい。
(回復しなかったらどうしようかと思った)
1時間位休んで煙の方に歩いていく。
しばらく歩くとデカイ塀を見つける。
塀の回りは堀があった。
近づくと門を見つけた。
門の前には鎧をつけた兵士が四人いてその中の一人が
「身分証を」
と言ってきた。
身分証は無いがどうするかはすでに神にきいていた。
「すいません、東の田舎から冒険者になりに来たので、身分証はまだ持っていません」
「そうか、じゃあ犯罪歴が無いか調べるから、この水晶に触れて」
そう言って兵士は、壁際にある水晶を指差した
「はい!」
俺は素直にしたがった。
やましいこと無いしね。
すると水晶を見ていた兵士が話しかけてきた兵士に頷いた。
「よし問題無しだ。入るのに銀貨1枚必要だがあるか?」
兵士がきいてきた。
トワは頷いて「はい」と銀貨を渡した。
「入場を許可する!」
トワは兵士の横を抜けようとしたときに兵士が話しかけてきた。
「冒険者ギルドは街の中心部だ。大変だろうが頑張れ死ぬんじゃないぞ!」
と言ってきた。
トワはは不意討ちだったその言葉で泣きそうになった。
凄く嬉しかった。
トワは泣きそうになるのを必死で抑えて頭を下げて
「ありがとうございます。頑張ります」
そう言って手を振って街の中に入っていった‼
やっぱり考えを文字にするのって難しいですね。