大所帯?
朝食を食べた後
「今日はロイド商会で人を増やそうと思う」
三人とも頷いた。
「ガインとフラウの補助できる人材とパーティーメンバーを探そうと思っている」
アイリは少し悲しそうだった。
夜の営みを経験しても不安らしい。
トワはアイリを撫でながら耳元で、
「誰が来ても夜はアイリを楽しむからね」
アイリは顔を真っ赤にしながら頷いた。
それを眺めて楽しんでいるとガインが、
「旦那、1つ提案したいんだがいいですかい?」
「ん?良いぞ。何だ?」
「実は地下にある食材の保管庫から調理場とは違う方にも通路があったんで調べたら屋敷の裏にデカイ地下施設あってそこに繋がってたんです」
「そんなのあったのか?それで?」
「中を調べたら魔獣の解体設備があったんで、解体を出来そうな奴を買ってくれると助かります」
トワはガインの言葉に驚いた。
「屋敷で解体出来るのか!と言うか解体出来る奴が都合よく買えるかな?」
「それは、問題無いです!解体は力仕事なので力がある奴なら、やり方は俺が教えますんで」
「それならば問題無いな!ガインその時は任せた」
「任せて下さい」
(これで、魔獣を解体屋に持って行ってそのあとに、肉屋で買わなくても済む。素材は鍛冶屋のダルトンさんの所に持っていって武器を作って貰おう。魔石は屋敷の維持で使うから色々お得だな)
「もう使えるのか?」
「いえ、今日の朝に偶々見つけたので、まだ掃除もしてません。掃除をすればすぐにでも使えます」
「俺もそこを見てみたいな」
「見に行きますか?」
「頼む」
ガインに連れられて保管庫から見に行った。
保管庫もちゃんと見るとデカイ、大きさは東京にあるドーム位だ。
保管庫から続く道は人が並んで四、五人通れそうなほど広かった。
解体設備がある部屋に着いた。
中の広さはサッカーグランド位の大きさがあった。
高さもありビルの二階程の高さで、天井には通気用だと思われる換気扇の様な物がある。
地面には排水口らしい鉄製の網のついた穴がいくつもある。
壁は蛇口があり汚れを流すためだとわかる。
壁には他に魔石を入れると屋敷の設備用の装置に自動で送られる。
魔石その物には火や水を生む力はない。
魔石にある魔力を術式を刻んだ物に流すことで火や水を生みだす。
外に通じる階段を上り屋敷の裏に出る。
「何人程必要だ?」
「そうですね、旦那が持ってくる量にもよりますが解体の方に三人で、調理補助に一人位でお願いします」
「わかった。フラウはどうだ?」
フラウは少し考えて、
「掃除等をするために四人程で、あとせっかく畑がありますので元々農家だった者などいれば良いと思いますが」
「なるほど、二人に意見を言ってもらえると助かるな。これからも頼む」
二人に礼を言っていると後ろの壁際ででいじけているアイリを見つけた。
「どうせ、私も...です」
聞こえない程小さい声で呟いていた。
「アイリは居るだけでいいんだよ?」
「私も何か役にたちたいです!」
今度はハッキリと言った。
トワは後からアイリを抱き締め耳元で、
「毎晩凄く助かってるよ」
「はぅ~」
クネクネしているアイリにキスをして話を進める。
「ロイド商会に行くか」
「いってらっしゃいませ」
玄関でガインとフラウが見送りをする。
トワは振り向いて首をかしげる。
「ん?皆で行くんだよ」
ガインとフラウはポカーンとして、
「「え?」」
「自分が売られていた場所は行きたく無いかもしれないが、俺だと二人の部下になるんだから二人の意見が聞きたいんだ」
ガインとフラウは二人で顔を見合せて、
「わかりました」
ようやくロイド商会に向かった。
ロイド商会に着くと前回と同じで何故かロイドが入口の前で出迎えてくれた。
「いらっしゃいませトワ殿、御待ちしておりました」
「何故来るのがわかるんですか?」
「企業秘密です。情報は商人の命ですからな。」
「そうですか、今日は家の事をするガインとフラウの補助できる人を数人と....パーティーメンバーを一人探しています」
アイリの方を見たが平気そうな顔をしていた。
「そうですか、それでは中へどうぞ。奴隷の三人もご一緒しますか?」
ロイドがトワに聞いてきた。
「勿論、一緒に住むわけですので三人の意見が聞きたい」
ロイドは嬉しそうな顔で、
「私の眼に狂いは無かったです」
トワが頭に疑問符を浮かべると、
「いえいえ、此方の話です。どうぞ、お入り下さい」
前回と同じで一番奥に通された。
ロイドに三人のソファーへの着席の許可をもらい座らせた。飲み物も全員分用意してもらった。
その光景にロイドは終始嬉しそうだった。
しばらくして、
「トワ殿パーティーメンバーの条件は前回と同じでいいんですかな?」
「はい。それでお願いします」
「では準備が出来てますのでどうぞ」
席を立つと、ガインとフラウはパーティーメンバーには我々必要ないので待っていると言う。
一緒に住むので来て欲しかったがそこは二人共譲らなかった。
なのでアイリと二人で見に行く。
部屋に着くと前回と同じ人は居なかった。
ロイドに聞いたら前回、興味を引かれたのがアイリ以外にいなかったので今回は弾いたと言う。
人数も少なめで10人しか居なかった。
トワは一人ひとりステータスを確認しているとアイリが楽しそうに話をしている娘が眼に入った。
ステータスを確認すると、
リーネ犬獣人(奴隷)13歳Lv8
HP:20/20 スキルポイント20
MP:5/5
STR:16
DEF:13
INT:8
DEX:12
AGI:20(+20)
LUC:6
スキル:
格闘術Lv2
弓術Lv1
俊敏強化Lv2
元冒険者でも無いのになかなか強そうだった。
しかも見た目は、栗色の髪に大きめな耳が垂れている。
まさにゴールデンレトリバーだ。
顔は10人いれば全員可愛と言うレベルだ。
身長は俺と同じ位で胸にはメロンが二つあった。
アイリがトワの視線に気付いて自分の胸とリーネの胸を交互に見比べて項垂れた。
そんなアイリを慰めながらロイドにリーネの値段を聞く。
「おや、面談は宜しいのですか?」
トワの横でアイリが小さく
「胸が大きいので即決するのです」
と殺気の籠った声で呟いていた。
が無視をして、
「アイリも仲良くなったみたいなので」
断じて胸で選んで無いと強調するように答えた。
「なるほど、その子は器量も良く夜の方も許可をしていますし更に処女ですから少し高いですが金貨65枚でいかがですか?」
金は金貨もまだまだたくさんありその上、ゴブリンヒーラーをギルドに売った白金貨4枚あるので問題無い。
後はアイリの許可だけだ。
「アイリどうする?決めて良いよ」
アイリは悩んでトワにだけ聴こえる小さな声で、
「リーネちゃんが来ても、私を、その...」
「勿論、可愛がるよ昼も夜も今まで以上にね」
アイリは真っ赤になりながら嬉しそうに
「はい!でしたら是非リーネちゃんをお願いします」
トワはロイドに向き直って
「買います」
「わかりました。では、一旦下に戻りましょう」
下に戻って残っていた二人にリーネの事を説明していると、リーネがきた。
「俺はトワ冒険者だよろしく」
今気付いたが彼女が冒険者になるかを聞いていなかった。
「り、リーネです。よろしくです」
「今更だけどリーネには冒険者になって俺のパーティーに入って貰いたいんだけど良いかな?」
もし嫌がったらフラウに預けて屋敷でメイドをして貰おう。
「はい!大丈夫です。村に居た頃は良く狩をしていました」
リーネと契約が終わる頃に他の奴隷の準備が出来たので上に行くときに今度はアイリとリーネを置いてきた。
楽しそうに話をしている二人を見ると何だかトワは嬉しいような寂しいような気持ちになった。
上に着くとガインとフラウに選ばせた。
最初は凄い剣幕で断ってきたがリーネをアイリが選んだと言うと渋々選び始めた。
しばらくするとガインが四人連れてきた。
「旦那、コイツ等でどうですか?」
全員ガチムチの人間だ。
「ガインが良いなら、良いんじゃないか?」
「こっちの三人が解体担当のドズ、エルド、ギムで、それで、コイツが料理補佐のスレイです」
全員が一斉に頭を下げた。
全員見た目はそっくりだった。
マッチョでボウズ頭で駄々かぶりだ。唯一料理補佐のスレイが色白なだけで他はボディービルダー並に焼けていた。
(なんかヤバイ事務所みたいだ)
「俺はトワだ。よろしく」
「「「「よろしくお願いいたします」」」」
ガチムチがハモる。
トワがその光景に苦笑いしているとフラウも四人連れてきた。
何だか全員雰囲気がエロい。
(屋敷で俺、理性を保てるかな?)
などと考えているとフラウが
「ご主人様宜しいですか?」
「ああ、大丈夫だ!その四人か?」
「はい、右からケリー、ルルー、メア、シールです」
「「「「よろしくお願いいたします」」」」
此方も全員揃った。
ケリーは赤髪でスレンダーだ。
ルルーは白い髪で胸が少しあるC位。
メアはロリ巨乳だ。
シールはボンキュボンと言う言葉が似合う。
全員人間で美人だ。
年齢はガイン達の1つ下で全員28歳に纏めたらしい。
「ロイドさん全員でいくらですが?」
「そうですね、男の方は全員働き盛りで健康ですし一人あたり金貨20枚で、女の方は全員が器量良いので、金貨30枚といきたいですが全員非処女ですから少し減らして一人あたり金貨25枚合わせて白金貨1枚と金貨80枚でいかがですか?」
「わかりました、それでお願いします」
「それでは下に」
そのまま下に行き金を払い契約をした。
そのあと忘れていたもう一つの用事を思い出した。
「あと、畑を任せられらるもと農家の奴隷とかいますか?出来れば家族纏めてで」
「それなら今一家族いますが呼びますか?」
「お願いします」
すぐにきた。
「こんにちは、俺はトワ冒険者です」
入ってきたのは夫婦と小さな女の子だ。
「はじめまして、私はヘイと言います。此方が妻のエリルと娘のイルです。私達、家族を纏めて買っていたたけるとお聞きしましたが、本当ですか?」
「ええ、本当ですよ」
「家族がまた一緒に暮らせるのは有り難いですが、娘はまだ小さいのでその、仕事はあまりできませんし夜もさせたくは無いんですが、」
「はっはっは!そんな小さい子になにもしませんよ。それに、両脇の二人が睨んでいて怖いんでやめてください」
両脇に座らせたアイリとリーネが腕を掴みながらトワを睨んでくる。
「は~、では私達は何をするのですか?」
「元農家と聞きましたが間違いなですか?」
「はい、そうです」
「実は俺の家の裏に農地があるので、そこの管理を頼もうと思っています。娘さんが心配で仕事に身が入らないと困るので一緒にと言うことです」
「そう言う事でしたら是非お願いします」
「ロイドさん三人でいくらですか?」
「夫婦で金貨50枚、娘さんは将来期待が出来るので金貨30枚合わせて金貨80枚です。どうですか?」
「買います」
契約をして大所帯でロイド商会を後にした。
勿論、全員分の身分証明を発行してもらい、死後解放の魔法もつけてもらった。
そのあと商店街で服や解体道具を買ってリーネの冒険者登録をするためにギルドに向かう。
ガイン達には先に帰って部屋を決めておいてもらう。
ギルドに着くとサリーさんに呼ばれた。
「トワさんギルドマスターが話があるようです。お時間ありますか?」
「大丈夫ですよ。ギルドマスターに話を聞いてくるのでその間にこの子の登録をお願いします」
そう言ってリーネを前に出した。
「わかりました。ではトワさんは奥に」
「アイリはリーネについていてあげて」
アイリを一撫でして奥に向かう。
ドアをノックしてはいると其処には机の上で腕を組み、険しい表情のギルドマスターがいた。
ギルドマスターはトワの顔を見て重い口を開けた。
「実は」
スッゴい中途半端ですいません。