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このままじゃ?

読んで頂いている方が増えていて、

ありがたいかぎりです。

誤字が、多いかもしれませんが、

ごめんなさい。


 ゴブリンキングが棍棒を振り上げる。

 トワは正面から剣で受けるが、剣が根元から折れた。


「げっ!剣が!」


 限界に近かった剣を今日また酷使したためにゴブリンキングの力のせいで折れてしまった。


「武器屋に寄るのを忘れてた」


 家等の事を優先していたら武器の事を完全に忘れていた。

 しかし、負ける気はしなかった。

 元々トワのステータスが倍以上なうえゴブリンナイトなどから

 ステータスを奪っているために、ゴブリンキングが雑魚に見えてしまった。

 トワの剣を折った勢いのまま振り下ろされる棍棒を転がりながらかわし、ゴブリンナイトが落とした剣を2本拾う。

 ゴブリンナイトの剣は錆びていないまともな鉄の剣だった。

 ゴブリンキングが振り下ろした棍棒が地面に埋まる。

 埋まった棍棒をそのまま土を撒き散らしながらトワに向かい振り回す。

 トワは腰を落として避け、そのまま両手に持った剣を交差させる様にゴブリンキングの足を斬りつける。


「浅いか!」


 足は切り落とせなかったがゴブリンキングは踏ん張りが利かず振り回した棍棒の遠心力でよろめく。

 その隙を見逃さずゴブリンキングの背中を蹴ると、ゴブリンキングはそのまま前のめりに倒れる。

 倒れた所を背中から地面に縫い付ける様に剣を2本突き刺した。

 ゴブリンキングが暴れるが、剣が深々と地面ごと刺さっていのために立ち上がることが出来ない。

 そんなゴブリンキングのステータスを奪って剣をもう1本拾って頭に突き刺す。

 ゴブリンキングが動かなくなるのを見届けて、トワは急いでアイリの元に駆け寄る。


「アイリ!」


「申し訳ございません。足を引っ張ってしまって」


「そんなことはどうでもいい!まずは回復だ!」


 奪った回復魔法を使う。

 アイリの体が緑色に光り怪我がみるみる治っていく。

 アイリは自分の体が治っていく事に驚いていた。


「トワ様は魔法もお使いになられるのですね!私なんかの為に御手間を取らせてしまってすいません。・・・・私弱くて」


「良いんだよ。これから強くなっていこう」


「トワ様は凄いです!とても強くて格好いいです!私なんかより他の人の方が・・・・・・」


 アイリは俯いて体を震わせている。

 そんな事を言い出すアイリの目を見つめて、


「そんな事を言うな!俺がアイリを選んで、アイリに決めたんだ!」


 強い口調でアイリに言う。

 アイリはトワが声を張り上げた時に一瞬ビクッとなり、トワの目を涙の溜まった目で見つめている。

 トワは穏やかに目を細め続ける。


「それともアイリは俺といるのは嫌か?俺と離れたいのか?・・・俺はアイリを離したくない!」


 アイリは唇をギュと締めて耐えてきた涙が溢れ出した。

 アイリは泣きながら俺に抱きついた。


「嫌じゃ無いでず、わだじもばなれだぐだいでず」


 アイリは大泣きでまともに喋る事さえままならなかった。

 そんなアイリを強く抱き締める。


「それなら、もう、私なんか何て言うな!」


「はい!」


 抱きつきながら上を向き返事をするアイリにキスをして、アイリが泣き止むまで強く抱き締め続けた。

 暫くしてアイリが泣き止んだ所でゴブリンの集落を見て回った。

 最後に集落の中でも一番大きな建物の前にくる。

 ゴブリンキングの様に気配察知に引っ掛からない奴もいるので気を付けながら覗くと、人間や亜人の全裸の女性の死体が転がっていた。

 全員、性的に暴行を振るわれており苦悶の表情のまま死んでいた。

 気配を探ったり調べたが、生きているものはいなかった。


「同じ女として不憫です」


 普通ゴブリンは女を拐うと子供を産ませることを目的としている。

 しかし、此処のゴブリンは女を玩具の様に扱っていた様に感じた。

 眉を潜めて歯を食い縛っているアイリを撫でて、

 その建物を丸ごと火魔法で焼く。

 全てが灰になったのを確認してゴブリンキングの死体とゴブリン上位種の死体を回収して森を後にする。

 普通のゴブリンは魔石も無いがゴブリン上位種とゴブリンキングは魔石もあり、更には体の一部が薬になるらしい事をアイリに聞いて持ち帰る事にした。


 街に帰る途中の川で体を洗った。



 街に着いてギルドに向かい手を繋いで歩く。

 アイリは疲れも無い様に元気に歩いて行く。


「アイリ?大丈夫か?疲れてない?」


「はい!回復魔法を掛けて貰ったので大丈夫です」


 アイリは元気に答える。

 回復魔法で怪我がや体力だけではなく疲れもとれる。


(体力が減らなくても疲れるのに?じゃあ、夜に使えば疲れ知らずでいつまでも!・・・・・・使わないけどね・・多分・・今は!)


 ギルドに入りサリーさんの所に行く。


「サリーさん!報告お願いします」


 サリーさんは何時もの笑顔で頷く。


「わかりました。御二人ともカードお願いします」


 サリーさんにカードを渡す。


「そうだ、サリーさんゴブリンキングが出ました」


「えっ!ゴブリンキングですか!!ギルドマスターに話して緊急警報を発令してもらわないと!」


「倒しましたよ?」


 ギルドの中がゴブリンキングの名前を聞いた瞬間から騒然としていたが、トワの言葉で一瞬時が止まり次の瞬間


「「「「「「「ぇぇぇ~!」」」」」」」


 ギルドの中にいる人々が声を揃えて叫ぶ!


「トトトトワさん?本当ですか?」


「俺の名前はトワですよ!トトトトワではないですよ!?ギルドカードの記載を見てくださいよ」


 サリーさんはギルドカードを調べて、


「本当にある!・・・少し待っていてください!」


 サリーさんは奥の部屋に入っていった。

 扉が勢い良く開いた。

 出てきたのはサリーさんではなく、ギルドマスターのレイシャだった。


「トワ!私の部屋に来て詳しく説明してくれ」


「どうしたんですか?」


「いいから来い!」


 トワの腕を掴み奥の部屋に引きずる。

 アイリは俺の後をついてくる。

 部屋に入るなりギルドマスターは腕を組みソファーにドカリと座る。


「ゴブリンキングをお前達二人で倒したのか?」


 トワが答える前にアイリが一歩前に出て、


「ご主人様一人です!私は不意打ちを最初に喰らい動けませんでした」


 アイリは一歩下がりトワの座るソファーの横に戻る。

 最初に横に座る様に言ったがこういう場では名前を呼ぶのも横に座るのもやめた方がいいらしくソファーの横に立っている。


「そうか、其にしてはお前は怪我が無いようだが?」


「ご主人様の回復魔法で、治していただきました」


「回復魔法だと!?なるほど、しかし一人でゴブリンキングを倒すとは、歴史に出てくる勇者以上じゃないか!」


「え!ゴブリンキングはランクBですよね?」


「確かに、だが、一対一ならばAランクの冒険者ならどうにか勝てるだろうが、ゴブリンキングの周りにはゴブリンナイト等かいて、全て倒してからだと疲れが出て満足に戦えない、また、それらを無視すればいずれは囲まれる。だから、普通は、ランクA、Bの6人パーティーで作戦を立てて戦うものだ」


「そうだったんですか。そうですよね途中で、回復役のゴブリンにナイトやキングを回復されては一人では辛いですよね」


 レイシャの顔が疑問符を浮かべていた。


「回復役?ゴブリンの?何を言っているんだ?」


「えっ?ゴブリンの中に回復魔法を使うのがいましたよ?」


「ゴブリンが回復魔法だと!そんな話知らないぞ!」


「えっ!俺は鑑定のスキルがあるんですが、ゴブリンヒーラーって名前でしたよ。しかも、上位種でした」


 鑑定のスキルは持っている者か多い。

 鑑定眼の劣化版で魔獣や物の名前だけを知ることが出来る。


「上位種のヒーラー!新種だな。その死体は有るか?あれば、ギルドで研究の為に買い取る」


「ありますよ、4匹分!全て置いていきますか?」


「そうしてもらうと助かる」


「後はもう、戻って良いですか?」


「ああ!これからも、街のために頼む!」


「ええ、家も買いましたし頑張りますよ」


 サリーさんの所で処理をしてもらった。

 ゴブリンキングの討伐はパーティーの成功になるため、

 アイリにポイントが入りDランクに上がった。

 アイリ処理が終わるまでアイリのステータスと自分のステータスを確認しながら、スキルポイントをどうするか考えていた。



アイリ猫獣人(奴隷)13歳Lv21(10Up)

ギルドランクD0/10

HP:70/70(30Up) スキルポイント50(30Up)

MP:20/20(5Up)

STR:38(10Up)

DEF:30(8Up)

INT:25(7Up)

DEX:60(30Up)

AGI:60(30Up)

LUC:13(5Up)

スキル:

短剣術Lv2

隠密Lv2(1Up)

気配察知Lv2(1Up)



(アイリは一気に上がったな!)



小鷹永久コダカ トワ人間15歳Lv20(5Up)

ギルドランクA スキルポイント140(10Up)

HP:1675/1675(1330Up)(+10)

MP:903/903(760Up)(+10)

STR:1029(822Up)(+30)

DEF:1008(800Up)(+10)

INT:949(820Up)(+10)

DEX:968(820Up)(+10)

AGI:932(758Up)(+10)

LUC:24(5Up)

スキル:

剣術Lv4(1Up)

槍術Lv1

短剣術Lv1

格闘術Lv2(1Up)

棍棒術Lv3

牙術Lv3(1Up)

爪術Lv3(1Up)

肉体強化Lv2(1Up)

筋肉強化Lv2

気配察知Lv2

隠密Lv2

火魔法Lv2

水魔法Lv1

風魔法Lv2

回復魔法Lv3


特殊スキル:

アイテムボックス×2


ユニークスキル:

鑑定眼

ステータスドレイン





(え~と、普通の冒険者が平均100いくと凄いんだよな、・・・・・俺は化物だな!)


 トワは自分のステータスを見て苦笑いする。

 スキルポイントで獲得できるスキルの一覧を見ていて気がついた。


(そう言えば、神がステータス操作をくれたハズなのに俺のスキルに表示されてないな、)


 スキル一覧を確認していくと、


(あった!何々《ステータス操作:現在限定取得中》なんだそれ!《限定解除:40ポイント!解除すると、他人のステータスを触る事ができる。》・・・マジで!)


 つまり、他人のスキルポイントを使いスキルを取得させる事ができる。


(これがあれば、アイリのスキルを増やしてやれる。あと他は・・・・・・《ステータス譲渡:自分のステータス(LUC以外)を相手に分け与えることが出来る。取得ポイント:100》これも良い!俺の化物並のステータスを渡せばアイリも安全だ!この二つでピッタリだしな。・・・渡す前にはアイリと相談だな。嫌がったら渡すのは止めよう)


 そんな事を考えていると、アイリのギルドカードの処理が終った。

 ギルドがゴブリンヒーラー4匹を白金貨4枚で買い取ってくれた。もう、お金が遣いきれなくなってきた。

アイリと手を繋いでギルドを出て家に向かう。


(アイリにステータスの話は風呂でしよう!)


 既にアイリと風呂に入ることを決めてアイリを撫でて、


「アイリ今日、帰ってご飯食べたら一緒にお風呂入ろっか」


 アイリは一瞬驚いた顔をしたが直ぐに顔を真っ赤にして俯き遠慮がちに


「はい、よろしくお願いします」


 と言った。

 俯いているが嬉しそうな顔が横からわかる。


「うん!」


 トワはアイリの反応が嬉しくて少し速足になった。



読んで下さりありがとうございました。

これも頑張りますので

よろしくお願いいたします。

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