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家?

 赤茶色の髪を肩まで伸ばした女性、歳は20代後半で、スタイルも良い。

 女性の象徴をこれでもかと、見せつける大きさ。

 まさに、爆乳だ。

 そして、頭に三角の耳、ふわふわしている尻尾、狐の獣人が、飛び出しできた。


「プレハブ言うたんは、誰や!」


 怒りの形相で俺達を睨み付ける。

 いつの間にか起きていた、アイリが、


「ご主人様下がってください。あれは、凶器です!」


 狐獣人の爆乳を睨みながら言う。

 そんなアイリの頭を撫でながら、


「プレハブじゃん!」


「ちゃう言うとろうが!店や、商店や!扱っとるのが、家や土地の資料たけやから、コスト削減で、この大きさなんや!コストパフォーマンスや!」


 店の前でデカイ胸を更に突きだし胸を張る。

 それを見たアイリの目に殺気がこもる。

 そんなアイリを抑えながら謝る。

 土地を扱っている商会はあっても家を扱っているのはここだけらしいので謝っておくのがぶなんだった。


「わかれば良いのよ!で、うちの店に何か用か?」


 機嫌を直ぐに直す。


「大きい家が欲しいんですが?」


「大きい家か、何人位住む予定や?」


「とりあえずは、この四人で、後々増やす予定です」


 アイリも初めては独占したいがそのあとなら増やすのは良いらしい。


「そうか、予算はどれくらいや?」


「白金貨2枚程でありますか?」


 その発言に驚いていたのはガインとフラウの二人だった。


「それなら、良いとこがあるで、店に入り」


 店に入り用意されている椅子に座る。

 狐獣人は、1枚の紙を取りだし向かいの椅子に座る。


「改めて、うちがバローズ商会のバローズや!王都や他の都市にも店を構える商会や!」


「凄いですね。俺は冒険者のトワです。」


「冒険者が、白金貨って、・・・・・・・トワ?お前さんが数日でAランクになったあの!?」


 ガインとフラウがずっと口を開けて放心状態になっている。

 アイリはトワが撫でるのが気持ち良いらしくまた寝ていた。

 後でフラウから聞いた話によると、アイリは他の奴隷から死んだ方がマシと言う扱いをする貴族もいることを聞き不安で眠れなかったらしい。

 そんなアイリを優しく撫でて話を続ける。


「・・・・・まあ、そうです」


「かー!こんな、色男だったとわな!まあ、ええわ。これが、オススメの物件や」


「・・・・デカ!」


「せやろ!元々は王都の貴族が、別荘として建てたんやけどこの街は観光地もあらへんし、しかも魔国との国境が近くて気が休まらんと売りに出しおったんや!」


「敷地がデカすぎませんか?」


 見取図の様な物を見ながら話しているが、敷地が大きい。

 家の裏に広い土地がある。


「あー、これはな、裏が農地になってんねん。」


「貴族の家に、農地ですか?」


「元々は、別々やったんだけども、農地の所有者が貴族の家の裏で農業はやりとう無いと売ったんや。しかし、貴族の家の裏の土地なんかだーれも買わないからそのままやったんやが、貴族が土地を売ったからこれ幸いと売ってしまおうかとまとめたんや!」


「ずいぶんと正直な商売人だな」


「アホか、情報隠すんは二流三流や!」


「なるほど、大きい分には良いか、・・・・・・フラウ管理が人を増やすまで大変だけど良いか?」


 放心状態だった二人は話を振られて我に帰る。


「えっ、は、はい!毎日やれば大丈夫だと思います」


「旦那、俺も出来るだけやるから、大丈夫だぜ」


 二人の了承をうけて、


「バローズさん、とりあえず現場を見せて貰えますか?」


「ええで、今から行くか?」


「はい、お願いします」


「ほな、いこか、すこーし遠いで住宅街のいっちゃん奥やからな」


 冒険者ギルドの裏を少し歩くと住宅街になる。

 何故、裏側に固めてあるかと言うと裏門がある。

 何時も出入りしていた門が真っ直ぐ王都方面に進む道がある表門、裏門は魔国の国境に向いている。

 魔獣が攻め込んだときに壁になり街の中央に向かいずらくするためだ。

 そのため、道も真っ直ぐではない。


 ずいぶんと進むと裏門が見えてきた。

 バローズさんがおもむろに指差す。


「これや!」


「裏門真横!てか、家?城だろ!」


 この街では有名らしくてガインもフラウも全く驚いてない。

 トワの声に驚いてアイリが起きた。

 目を擦りながら呂律の回らない舌で、


「にゃにか、ありゅましゅたか?」


 アイリが可愛すぎてアイリの猫耳に頬擦りした。

 アイリは意識がハッキリとしてきたらしく顔を真っ赤にして慌てだす。


「ななな、何をしてるのですか?!」


 トワは眠ってしまったアイリをお姫様だっこしていた。

 慌てるアイリの耳元で優しく呟く。


「アイリは、嫌なの?」


「い、嫌じゃ無いです。でも、私は奴隷です。ご主人様に迷惑をかけてしまって・・・・」


 泣きそうな顔で項垂れる。


「良いの良いの、俺がしたかったんだもん」


 実は店を出て直ぐにガインが奴隷を旦那に持たせるわけにいかないから自分がおぶると言ったが、トワがアイリをだっこしたかったため頑として譲らなかった。

 それにガインは怪我で片腕だし任せられなかった。


「も、もう大丈夫ですので降して下さい」


 真っ赤になりながら言う。


「もうちょっと、アイリの体温を感じていたかったけど、わかったよ」


 そう言ってアイリを降ろす。

 そのあと、皆で家の中を見て廻る。

 厨房も広く大きい食材の保管庫もいくつか厨房から行ける地下にあった。


「これ、どうやって使うの?」


 トワは驚いた。

 物は知っている間違いなく元の世界にあった蛇口とコンロがそこにある。


「旦那は知らないよな、これは、水が出るジャグチ、そして、あっちは火が出るコンロって言うんだぜ」


 ガインが胸を張る。


「いや、名前は知っているがどうやって使うかがわからないんだよ!」


 するとバローズさんが、


「地下にある設備に魔石を入れるんや。すると、水が出たり、火が出たり部屋の灯りも補えるで。それに、保管庫の温度も調節できんねん」


 バローズさんが魔石について説明してくれた。

 魔石は魔獣の体の中にあるらしい。

 アイテムボックスが無い冒険者は魔獣を倒したら魔石と金になる牙などを持ち帰るらしい。

 解体屋に売ったのは勿体無かったかと聞くとそんなことはないそうだ。

 解体屋は魔石等を含めた金額で買い取っている。

 等と説明を受けながら見ていくと、


「これは!風呂!」


 風呂があった。

 しかも、大浴場だしかもそこから外に出ると露天風呂が繋がっている。

 風呂も魔石で使える様になると言う。


(やっぱ、日本人なら家には風呂が無くっちゃな!)


 トワは風呂を見たとたんに買うことを決めた。

 契約のためにバローズさんの店に行く。


「あの家でお願いします。白金貨2枚で足りますか?」


「アホか、釣りがでるわ!値段は白金貨1枚と金貨50枚や!釣りが要らんのなら明日の夕方までに掃除と魔石集めて直ぐに使えるようにしといたる!」


「じゃあ、それで、お願いします」


「わかった、明日の夕方鍵を取りにまた、こい!」


 そう言ってバローズさんの店を出る。

 それから、全員の服や必要な物を勝って宿に向かう。

 三人とも服屋で奴隷なのに新品の服は買えないなどと言ったが無理矢理に数着買わせた。

 宿に向かう時に三人とも、

「奴隷になる前よりいい服たわ」

「こんな上物貴族になったみたいだ」

「私、冒険者だったから、何時もボロボロの服しか着たことなかった」


 三人とも服を見ながら呟いていた。

 宿に着き、人数が増えたことと家を買ったので今日の宿泊までということを告げて追加料金を払おうとすると、


「今までの足りるぞ!ましてや少し返すぐらいだ」


 等と宿のオッサンが言った。


「返金は良いです。それより飯は食えますか?」


「あー食えるぜ、返金分は飯にサービスしてやるよ」


「ありがとうございます」


 などとやり取りをしているとガインとフラウが


「私達にまで部屋はいりません!奴隷なので納屋でも借りれればそこで良いです」


「旦那、俺達は奴隷です。こんな良い待遇は聞いたことがない」


 そんなことを言い出した。

 トワは面倒くさそうに、


「あー、良いの!他がどうか知らないが、これが俺の扱いだからなれて」


「ですが!」

「でもよ!」


「まったく、じゃあ、命令です。食堂で飯を食って部屋で寝てください」


 二人は何か言いたそうだったが、


「この話はオシマイ。命令ですよ!」


 そのあと皆で飯を食ってガイン達の部屋で少し明日以降の話をした。


「それでは、明日から二人には家の事を任せます」


「わかりました」


「俺も早く腕を治して旨い飯を作るからな」


 トワは盗賊から奪ったアイテムボックスに万能薬があることを思い出した。


「これ使ってみて!」


 そう言ってガインに薬の瓶を渡す。


「旦那、何ですか?これ?」


「万能薬」


 さらりと言うと、三人が固まった。


「だ、旦那、ば、万能薬って・・・・・」


 固まったガインの代わりにフラウが


「ご主人様!万能薬は白金貨1枚します。それを、奴隷に使うだなんで!あり得ません!」


「そうですぜ旦那、ありがてーが、これは使えませんぜ」


 薬を返してくる。


「俺は、早く米が食いたいんだ。だから良いんだ。それに、いらないなら割るぞ」


「わ、わかりました飲みます」


 ガインが万能薬を飲むと直ぐに腕か治った。

 部屋割りは明日行ってからと言う事にした。

 俺は自分の部屋に帰る。

 アイリはもちろん同室だ。






 そのあと、トワは勿論楽しんだ。

 初めて同士で少し最初は緊張していたが馴れてきたアイリは激しかった。


「もっと!もっと!」


 と、トワの上に股がり自分から激しく動く。

 しかし、俺も負けずに下から攻め返すと、


「ラッ、ラメー!」


 と、アイリは意識を手離した。

 トワもさすがに疲れていた。


(初めてで、5ラウンド・・・・溜まってたな俺!)


 荒れる息を整える。


(今日は最高の日だな、アイリと出会えてしかも、日本人には欠かせない米と風呂が見つかった)


 などと考えて満足そうに眠るアイリを抱き締めながら眠りにつく。








やっとヒロイン登場させましたが、

人が多くて、名前を考えるのが

一番大変です。


これからも頑張っていくので、

よろしくお願いいたします。


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