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刹那の魂(Momentary Spirit)
「不変」
寂しげな
居間のソファーは
まるで、誰かの
重みと温もりを
欲しているようで
隣の空いた
普通電車の席は
あたかも、そこに
誰かがいるべきと
主張しているようで
道路に伸びる
一つだけの影は
隣に何者かの影が
映るハズであると
僕を見つめるが如く
何かが欠けて
しまった日常
それでも、日々は
刻一刻と進み続け
一秒たりとも
止まる事は無い
何かが
起ころうが
無くなろうが
変わる事は無い
そんな当然の
世間の真理を
君は僕に
その命をもって
教えてくれたのか?
ならば僕は
世間の奇跡を
この命をもって
起こせばいいのかい?
起こす事が出来るのかい?
今日も変わらず
僕は歩む
僕は生きる
空白を埋める
"ナニカ"を
探すために
「Living now」
未来を生きる事は
"今"を切り拓く事
今を生きる事は
"未来"を捨てる事
過去を生きる事は
"可能性"を消す事
さぁ
この刹那を
生き続けよう
例え先が
見えなくとも