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虹色を過ごす

作者: いろは


 『赤』

 例えば林檎。

 例えば薔薇。

 例えば、

「君の唇」

「アンタが塗ったんでしょうが」

 真っ赤な紅をひいた唇に、キスを落とそう。


 『橙』

 例えば蜜柑。

 例えば金木犀。

 例えば、

「君の瞳」

「それはアンタもよ」

 煌めく橙の夕陽を映す瞳へ、笑みを魅せよう。


 『黄』

 例えば檸檬。

 例えば向日葵。

 例えば、

「君の肌」

「ぶっ飛ばすわよ」

 滑らかな黄色の肌を、一撫でしよう。


 『緑』

 例えば胡瓜。

 例えば茶の葉。

 例えば、

「君の指輪」

「アンタがくれた物でしょう」

 細い指で輝く新緑の宝石を、目に焼き付けよう。


 『青』

 例えば空。

 例えば露草。

 例えば、

「君の洋服」

「皺になるから触るの禁止」

 身を包む青色の洋服を、身体ごと抱き締めよう。


 『藍』

 例えば海。

 例えば菫。

 例えば、

「君の爪」

「だからアンタが塗ってんじゃない」

 艶やかな藍色のマニキュアを、爪に乗せよう。


 『紫』

 例えば薩摩芋。

 例えば菖蒲。

 例えば、

「君の下着」

「何で知ってんのよ!」

 洋服から覗いた紫の下着には、注意しよう。



 そして、虹色の生活をおくりましょう。



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― 新着の感想 ―
[一言] 色っぽい空気が好きです。 一読後気持ち良かったです!
[良い点]  色彩豊かで、コメディーあり恋愛ありの実にカラフルな作品だと思います。 [一言]  「だからアンタが」に笑いました。  「何で知ってんのよ!」で吹きました。
2013/04/06 03:22 退会済み
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