魔術学園のとある男子生徒
とある世界に・・・ある学園があった。
この話は、その学園に通っている一人の不良生徒の話の一部である。
「あー・・・だるっ」
・・・俺の名は高野拓馬。
魔術学園という、・・・・魔法学園の生徒である。
俺は今・・・学園の屋上で絶賛サボり中である。
もともと俺は魔法使いになりたくないって親に言ったのに・・・無理やり入れやがって・・・・
と、そんな感じで俺が思っていたとき
「あー!拓馬。やっぱりここにいた」
屋上のドアを開けて入ってきた女は魔紅憂子。
俺の幼馴染で魔術風紀委員長(風紀委員)をしている。
「何だよ、俺がここにいて悪いのか?」
俺は少し不機嫌そうに答えた。
「悪いに決まってるでしょ!授業をサボって屋上で昼寝なんてしてるんだから」
憂子は少し怒った様子で俺に杖を向けてきた。
「ほら、立って。勝負しなさい!」
・・・この学園の伝統のひとつ、魔術令出をさせようとしているらしい・・・
魔術令出とは一対一で魔法を駆使して相手を気絶させたら勝ちで、勝ったらその負けた相手にひとつだけ命令ができるという規則だ。
もちろん、他人に無理やりできるものではない。
金銭を奪ったり、人権を無視したものもできないらしい。
・・・ま、これは魔術風紀委員しかできないけどな。
これは、逆らうことができない絶対事項。
しかも挑まれたらしないといけないという勝負だ。
・・・ま、代わりにやるって奴が出ればそいつに任せることもできるが・・・俺がするしかないかもな。
俺はだるそうに立ち上がった。
「わかったよ・・・・やりゃあ、いいんだろ」
俺はポケットから手袋を出してそれを手につけた。
魔法は普通、杖で使うものだと思われるがこの学園ではそんな規則など無い。
個人個人に合った道具で魔法を使うんだ。
で、俺にあった道具って言うのはこの手袋。
「じゃ・・・・はじめるか?」
「えぇ、・・・いくわよ!」
憂子は少し呪文を唱えると杖の先から氷の矢を放った。
ちなみに、魔法は人によって得意分野がある。
憂子はその魔法の中でも呪文系が得意なのである。
一方、俺の方はというと・・・
「・・・・・・・」
俺は手袋に魔力をこめて魔力を光に替えるとそれを俺の前に投げた。
すると、その光は壁となり憂子の氷の矢を防いだ。
・・・これを見るとわかるかもしれないが・・・俺は光属性の魔法が得意だ。
属性魔法は限られた奴にしか使えない・・・つまり才能があるらしい。
しかも、俺にとってそれは最悪なことに光属性の魔法は6属性の中でも一番強力な部類に入る・・・
まあ、相性というものもあるが・・・
俺は光の壁で氷の矢を防ぐと、手に光の矢を出現させそれを憂子に投げつけた。
すると、憂子は俺の予想通り。
氷の壁を出して光の矢を防ごうとした。
俺はそれを見ると光の矢を消した。
「えっ!?」
憂子は予想外だったらしく、驚いた表情をしていた。
そして、俺は魔力で体を浮かして氷の壁の死角にいた。
「終わりだ。シャイニング・バースト!」
そういうと俺の手袋から、光の光線が放たれた。
そして、憂子はそれに当たって気絶した。
「勝負に勝ったからな。サボってもいいことにしてもらうぞ」
俺は少し勝ち誇った表情で憂子を見ながら言った。
「また負けたぁ!!」
憂子は悔しそうに座り込みながら言った。
「約束は守ってもらうぞ」
「・・・うぅ・・・わかったわよ」
憂子はよほど悔しいのか少し涙目になっていた。
「・・・・・はぁ・・・」
俺は見ていられなくなり憂子の頭をなでた。
「ほら、泣いてないで立てよ」
「・・・あ、あんたに言われなくてもわかってるわよ!」
憂子は顔を赤くしながら立ち上がった。
「ふぅ・・・じゃ、サボる」
俺が再び寝転がろうとした。
それを見ると憂子は、
「・・・じゃ、私もサボろうかな」
・・・・それを聞くと俺は少しあきれた。
「・・・おいおい、魔術風紀委員長がサボっていいのか?」
「別にいいじゃない。好きでなったわけじゃないんだから」
そういうと憂子は俺の隣で寝転がった。
「はぁ・・・まあいいが」
これが、俺の習慣となりかけている。
というわけで、完璧なオリジナル書いたことはあまり無かったので書いてみました。
この短編が好評だったら、連載にするかもしれません。
・・・そのときはキャラクターたちの正確な設定をつけます。