人物、情勢紹介
人物、情勢紹介
■ルナプレナグラティア王国
●エマニュエル・カニス・ルプス
異世界転生した王子。カニス・ルプスはオオカミの学名から。
●マグダレーナ・リコーサ
エマニュエルの婚約者。リコーサは毒蜘蛛の学名から。
■ソルフィデース王国
●マリア・カトゥス
乙女ゲーのヒロインに転生した女の子。カトゥス、シルヴェストリスはネコの学名から。
●カルロス・パンテラレオ
隣国ソルフィデース国の王子。パンテラレオはライオンの学名から。
●ブリジット・エラピディ
隣国王子の婚約者。エラピディは毒蛇から。
●ジェームズ・アキノニクス
隣国王子の側近(宰相子息)。アキノニクスはチーターの学名から。
そして実は名前のあったその他の攻略者たち
●バートン・アイルロポダ(パンダ)
●アリソン・ティグリス(トラ)
●アンソニー・ムステラ(イタチ)
●ロバート・キャバルス(ウマ)
元は乙女ゲームのため婚約者サイドは悪役令嬢ということで毒蜘蛛や毒蛇の名前になっています。
マリアはかわいい子猫ちゃんとかそんな意味で制作サイドはつけましたが、結局婚約者を奪うという悪行をするのは彼女なので本編ではただの泥棒猫になりました。
■ルナプレナグラティア王国
始祖神はカニス・ルプスで一夫一妻制、一度愛した相手を一生愛し続けるので側室はない。
国王を筆頭に全体で国を守っていく形態の国。
国が全ての方針を決める権限を持っているがそれを私欲のために使うことはあってはならず、そんな王家を国民も信頼し自分たちの命を預け支えていくという思想の国。
外交と策謀が強く、そのブレのない確固たる信条から周辺国からの信頼も厚い。
ソルフィデース国は東側にある一番国境の接する部分が広い隣国であるため友好を築いているが信頼があるわけではない。
さらに過去にソルフィデースによる侵略を受けたこともあるが、武力に依らない策と外交によってそれを退けた。
その後ソルフィデースを囲む三か国に掛け合い、実質ソルフィデースを抑制するための同盟をもちかけた。
ソルフィデースはこの同盟の発案が自国であり自らの功績のように思っているが実のところルナプレナグラティアの策であることは同盟締結時の国王と外交官のみの知るところである。
■ソルフィデース王国
始祖神はパンテラレオでハレム制。
王家が一番偉いものであり、全ての権限と利益を握る国。
現在は後継者を国民の支持率で決めたりなど民主主義のような細かな改革が進められているが、その実態はいまだに王侯貴族がふんぞり返っていたり権力の行使による抑圧も多く残っている。
国土は広く、一夫多妻制により人も多い国のため軍事力が高く、多くの国を武力行使で従わせていた歴史もある。
しかし、ルナプレナグラティアを始めとする周辺国が手を組み囲い込まれてしまい上手く主導権が握れなくなった。
そのうえ交渉力が乏しいため外交は弱く、同盟を発足して主導権を握ろうとしたが交渉が上手くいかず逆に監視される立場となってしまった。
そのため隣国のルナプレナグラティア王国のことはあまりよく思っておらず、隙あらば攻め入ろうとするが、自国に接する国のほぼすべてがルナプレナグラティアの友好国であるため監視されている状態。
また、ソルフィデース自体が過去侵略した国の国民や民族であるため、戦力とされている軍の末端の現状は烏合の衆であり抑圧によって表向き支持をしていても裏では王家や中枢を恨んでいる国民も多い。
亡命を含む移住のための出国者が多い国ナンバーワンである。
■五か国同盟
太陽の王:パンテラレオ王 (ライオン)
月の王:カニス・ルプス王 (オオカミ)
海の王:オルキヌスオルカ王 (シャチ)
地の王:モゲラ王 (モグラ)
天の王:ハーピー王 (ワシ)
上記の五つの国の五人の王の名のもとに結ばれた平和と共存の同盟。
表向き五国間での輸入出規制の緩和や人民移動の簡易化をはかることで五か国全体の国力を安定化させる目的の同盟であるが、実質無為な戦争により侵略を進めていたソルフィデース以外の国でこの国を囲い、監視している状態である。
ソルフィデースは国土は広いが生活の基盤となっている資源に乏しく心もとないところがあるためにそれらを輸入で頼っている部分があり、五か国同盟の参加国を敵に回すとゆっくりと確実に衰えていくことが予測される。
ソルフィデース政府ではそれをうまいこと隠しているようではあっても賢明な人であればしっかりと把握できており、それゆえに国民の声を聞き入れながら条約を順守して他国とも仲良くやっていける後継者を支持する。
この情勢を全く理解できていなかったカルロスはマリアと出会うまではその筆頭だったが、後ろ盾のための婚約を勝手に破棄した上に他国の王子と仲たがいしたことでその支持率を落とし、さらに様々な問題も露呈し失墜した。
以上が簡単な人物たちに関する状況でした。
活かし切れていないと自覚しております……精進いたします。
ここまでお付き合いくださいまして本当にありがとうございました。
おまけの会話文
~本編が終わって結婚式を挙げるまでのどこかでの二人~
「ところでマニーはヒロインさんと結ばれることを考えてはおりませんでしたの?話を聞く限りでは可愛くて素直な少女に愛されるのなんてやぶさかでもなかったんじゃございませんこと?」
「あー…いや、正直、僕はああいう八方美人タイプは好かなくて……」
「あら、意外ですこと。いつもならそう言う子とばかり話してますので、タイプなのだと思ってましたわ」
「ああ、そうだね。エマニュエルはそうだったのかもしれない。けど、大部分はただ話の流れを自分で握れるからって理由だったよ。将来の伴侶としてはどうかな?しかも実際はあれだったしね」
「そうですの……まあ、こちらとしても泥棒ネコという感想しか湧きませんから、マニーにその心残りがないのならそれで」
「安心してくれた?」
「……」
「これは前世を思い出す前から思っていたことだけど、マギーのその嬉しいけど素直にオモテに出せないときの顔、結構可愛いよ」
「!?わ、わたくしそんなにわかりやすいですの!?」
「ん~、たぶん僕しかわかんないと思うからそれでいいよ」
「そうですか。よかっ……ん?本当にそれでいいんですの?」
「いい、いい。その方が僕の唯一って感じがするもん」
「……そ、そう…ならそう言うことにしておきますわ」
ラブラブな二人、ルナプレナグラティアの未来は安泰です。