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希望

-Name ハル- Rank D

Level 12→15 スキルポイント 0→11  

HP-256→287 D→C

力-181→215 D→C

防御-145→171 E→D

敏捷性-416→443 B+

- -


 初めての強者との対人戦だったが、3もレベルが上がった。あのドラゴンタトゥーが無限に沸いてくれたらレベル上げ放題なのにな……。


 そんな事を考えつつ、俺たちは歓楽街を出てリアの妹の元へ向かっていた。

 だが、助けるとは言ったもの俺医者でもないし、どうすればいいんだろうという不安もある。


「ここだ」


 歓楽街から南へ進み、やがて小さな民家に辿り着いた。

 ノックをして返事が返って来ると、笑みを浮かべたリアがドアを開け放つ。


「おねぇ、ちゃん?」


「大丈夫か、ミア」


 民家の中は机に数冊積み上げられた本と、ベッドしかない簡易な作りだった。そのベッドには噂の妹、ミアが横になっているが、その声色やしぐさから体調の悪さが伺える。

 

 どうやら、彼女はヒューマンらしい。

 となると。


「リア。お前、ヒューマンなのか?」


「ああ。本当の私は弱っちい、町娘だ。だから強い女に成る為に、アマゾネスで居る必要があった。簡単だろ?」


「なるほど」


 本当はか弱い町娘など、想像は出来ないがなと、心で付け加える。


「ミアはな、魔力を上手く制御できない。私も良く分からないがな」


「かといって、俺にも専門的な事はなぁ……」


「てめぇ、あんだけカッコつけといてッ!」


「だが、希望はあるぞ。フライデー」


 俺はポケットに入れていたカードを取り出し、S字になぞり起動した。


「お疲れ様ですハル。ご用件はなんでしょうか?」


「おおっ!このカード喋ったぜ!?」


「まぁいいから見てろって」


「なぁこの子を治すことかできるか?」


「1ポイントで解析が可能です。」


 まじかよ!そんなところでもポイント取っちゃうの!?


「いいからはよ使え!」

「解析中です――――――――」 スキルポイント11→10


 リアが固唾を飲んで見守っている。

 何か超次元的な存在であるフライデーなら、あるいは……。


「解析が完了しました。現代医学ではこれを直すのは"不可能"です」


「っ!なんだこのポンコツカード、不可能じゃねぇ直すんだよ!」


 リアが怒りを顕にしながら俺からカードを奪い、引きちぎろうとする。

 しかし、丈夫な鉄――それこそ、超合金属(アダマンタイト)で出来ているかも知れないカードはびくともしない。


「おい、待て待て。現代医学ではだろ?フライデーならどうだ?」


「はい、可能です」


「っ!!本当か」


 流石フライデーだ。10ポイントでアップグレードしておいて良かった。ただ、かなりのポイントは必要になりそうだが。


「いくらでできる?」


「はい、100スキルポイントで出来ます」


 高っ!!!それ全部基礎能力の力に振れば2000+になるぞ!!


「それは……俺が貯める必要があるのか?」


「本来は出来ませんが、今回だけは特別に許可しましょう」


 あらやだイケメン。帰ったらピカピカに磨いてあげよう。


「だそうだよ、リア」


「――?。ちょ待ってくれ。さっきから、話が全く見えない」


「あーーーーー」


 別にリアに隠しておく必要はないかと。俺はスキルポイントを使用して、色々な事に変換できる能力を手に入れたことを明かした。


 驚いていた――というよりかは、俺の境遇を理解してくれているリアは、母親のように「良かったな」と復唱していた。


「分かった、100スキルポイントだな?そうと決まればすぐ冒険に――」


「待て、リアお前は俺とパーティーと組む気があるのか?」


「あ?今更何言ってやがる」


「それはニーニャとしてのお前だろ?今のお前に聞いてるんだよ」


「――あぁ、勿論だ!」


 又、リアは優しく笑った。

 ――正直、可愛いと思ってしまったのは、生涯内緒にしておこう。


 言っても、照れるんじゃなくて殴ってきそうだし。


◇◇


「って事があったのよ」


「兄ちゃんも大変だったな・・・しかし凄ぇ敏捷力だな。Aランク目前の速さだぞこれ」


 リアは妹の看病を暫くする為、俺はランクアップの申請に来ていた。

 更新手続きは、フライデーがギルドのATM(仮)と連携している為、何時も勝手にやってくれる。


 しかしランクアップ申請は、手動が原則である。


「ランクは上がれるか?」


「あぁ、Bはぎりきついが、Cなら上がれるぜ」


「普通レベルどれくらいで、Cランクになれる?」


「例外も居るが、才能があるやつで20level、ないやつでも30までには行ってるぜ」


 一応俺は15でなれたのか、やはり熟練度の効果が働いているんだろう。


「なあ、レベルアップ以外にスキルポイント手に入る方法ってないのか?」


「あるぜ」


「やっぱりないか。そうだよなぁ……ってあるの!?」


「ああ、エルフの王国にいる女王がスキルポイントを付与できる効果をもってるぜ、だが……いや何でもない」


俺はレギオに感謝の言葉を述べ、ギルドを後にした。帰る途中暇だったので、10スキルポイントを振り分けておいた。

- -

勇者 熟練度★2→3(7ポイント使用)  Next 10ポイントが必要

New!!! 渾身斬り

- -

武器 片手剣 熟練度★1→2(2ポイント使用) Next 4ポイントが必要

- -

スキルポイント11→2

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