表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/7

第一章《三》


ようやく幹部が集められた中で、俺への尋問が始まった。


「……君かね?光と共に現れたというのは」


「ああ、そうだけど。もしかして、近藤勇局長?」


淡々と、縄で縛られても敬語すら使わない俺に近藤勇は俺のことも知っているのか!と意気揚々と話しかけてきた。


(「おいおい、俺が何者かまずそこから疑うんじゃないのかよ?」)


俺は時代小説とは少し違う近藤勇に、拍子抜けした。


どうやら実際の幕末は、時代小説とはやはり違うようで。


そんな近藤勇に喝を入れるのが、


「近藤さん、そこじゃねえだろ。まずはこいつが誰か見極めねえと」


「ああ、そうだった。すまんなあ、トシにみんな」


……さすがは、土方歳三だ。

生温い近藤勇に喝を入れ、指揮を取る。


そこは時代小説とほぼ変わらない。


「で、土方くん。その子の名前はなんというんです?」


お、近藤勇の右隣の奴が話しかけてきたな。

となると彼は山南敬助かな?


【仏の副長】と呼ばれている。


「ああ、すまねえ。まだ名前を聞いてなかったな。お前名前は」


「……新島まこと。なに?人に名乗らせておいて、あんたらは名乗らない訳?」


「お前…!」


俺のわざとしかけた挑発に、ぐっと詰まりながらも舌打ちする土方歳三。


俺と土方歳三を見兼ねてか、まあまあと近藤勇が援護に回る。


「まあまあ、トシ。確かに新島くんのいう通りだ。俺は「別に名乗る必要はありませんよ、近藤さん。彼はこれから尋問を受ける人間です。殺すか生かすかも分からないような人間に自己紹介する必要はありません」


「む?そ、そうなのか……?」


「山南さん…助かったぜ」


お、ここでは山南さんが二人を援護っかフォローするのか?


(「ははん、だいぶ見えてきた」)


この世界での関係が。


俺が人間観察をする中で、では次にと山南敬助らしき男が話しかけてくる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ