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第一章《ニ》

(「……なんだ、こいつ」)


俺、土方歳三は正直驚きを隠せないでいた。

なぜ俺の名前を知っている?


総司ー沖田総司のいうように、こいつが怪しいのは間違いがない。


だが、洋装みたいな服装をしていて男のくせに刀すら無いのに…なぜ、こんな余裕そうな笑みを浮かべてやがるんだ?


俺は男に注意を払いながら、総司と名を呼ぶ。


「……屯所に着いたら、こいつを近藤さんの部屋に連れていけ。そして見張ってろ。俺は幹部連中を起こしてくるから」


「はいはい、わかってますよ」


総司は飄々とするも、真剣な顔で頷き男を引っ張るように連れていく。


さっきから感じるこの男からの視線。


なんで俺にだけ向けられる?


そんな男に関しての感情はー気味が悪い。


俺は男の心情を探りながら、総司と共に屯所へと連れていった。




ーーーーーーーーーー


屯所へと連れてこられた俺は、縄で身体を縛られた。


まあ、ここらへんは予想の範囲内。

荷物は取られたが、下手をしなければまずはなんとかなるはず。


「……逃げるとか考えないでくださいね。一瞬にして殺しちゃいますから」


「逃げるつもりはないけどな。反射的に逃げちゃうかもだけど」


「!君、一々癪にさわる言葉使いますね」


フン、と鼻で笑えば嫌そうな顔をする男、沖田総司。


この俺がそこまで怖がっているとでも?


逃げる気なんて更々ない。

早く見つかってしまえば、場所も迷わなくて済むし余計な面倒にも巻き込まれなくてすむから、俺はそうしたまでのこと。


ここで逃げたら、土方歳三の生き様を見られないからな。


俺は沖田総司と視線を交わしつつ、彼ら幹部隊士が来るのを待った。

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