第八十二話 深刻な問題
私は桜高校に向かうべきか放課後の廃校舎で悩んでいた。
ここはとても落ち着く場所なのだ。人がいない家よりも外の騒音が聞こえるここだと創作は一番はかどる。
「そういえば、この年にこの中学校でも事件あったなあ」
それはクリスマスの日だった。ある生徒が自殺をした。いじめだった。それを気に病んだ担任は教師を辞め、精神科通いとなった。──私のクラスだ。
「はあ、それも変えるべきなのかな。いや変えて未来が変わったら……」
「ここにいたんですか、凛子さん」
「うわあっ、せ、生徒会長」
「この当時は生徒会長候補。どうしましたか」
「あの、この日っていじめが始まった日なんです」
「……こっちはカップルが付き合いだす前。まあ、変えなさいということですね。いじめなら先程ミーナがくいつきました」
「不審者……」
「記憶は消します、安心してください」
その辺の椅子に座る生徒会長。そして、外を眺める。
「こんなに美しい町なんですね。初めて見ました」
「生徒会長は矢川市以外行かないんですか? 」
「体力、消耗するから。きっと、これからもあまり動けません」
「なるほど……」
「こんにちは、凛子さん。理彩ことリサテアよ」
「理彩さんまで」
「……時の管理者、ユーリは知らないんだっけ」
「……」
「あのね、悪魔の中には特殊なのがいるの。イリスを捜さないと……」
「イリスさんが? 」
「行方不明なんです」
一体何の目的なのだろうか。私はここの廃校舎なら夜は無人だと説明し残ることにした。
「ヤンキー、とか来ないのですか? 」
「こんなところより廃ビルにいる方が快適ですよ」
「へえ」
「さっきの続きだけど悪魔の中には、時の管理者が昔からいるの。学院で教わったの。彼女に逆らえば天罰がくだるのだと」
「ひぃっ」
「あ、ミーナ。お帰り」
「天罰って」
「大丈夫、安心して。あなたは時の歪みを直そうとした。だから例えきつく言われてもそれは誉めてるのと同等」
「へ、へえ。安心しました」
『お揃いのようね』
そこに、お人形さんのような風貌の少女が現れた。髪は紫、目は黒い。前髪はぱっつん。
『さあ、裁判でも始めましょうか』




