第七十八話 元凶へ
「さあ、パトリ──いえ、ティクロノス白状しなさい」
「……パトリという少年は既に亡くなっている。リィデとの結婚後少ししてな。リィデもそうだ。リィデの中に私の妻が入る前は人格をもたない抜け殻だった」
「それじゃあ、シルディは……」
「生き残りだ。一人、逃げ出した。まあ、私よりも楽園の管理者の方が詳しいだろう」
「誰なの、それは」
「さあな。知っていたとしても白状はしない。そもそも、楽園の管理者は謎だ」
楽園の管理者──彼(もしくは彼女)を捕まえなければいけないらしい。
「ソフィアさん、あとは任せました」
「はい」
彼はそのまま運ばれていった。理彩さんがいつの間にか消えていた。
「リサテア、幻を使ったの? なぜ、そんなことを」
「ねえ、そこの人間。またやり直したい? 」
ミーナさんは私に笑顔で話す。よく分からない。どういうことなのだろう。やり直す? いったい、どこから。
「さっきこれをくすねてきたんだ☆」
「ミーナ、あなた、それは」
「楽園の管理者への挑戦状。狂った世界の中、現れるか──ってね」
「試すの!? 私達悪魔にはかなりの負荷がかかるし、消滅する悪魔や人もいるのよ……? それでも……」
「いいの。これで、シルディが──悪魔達が救われるのなら」
「……」
ミーナさんは本を開く。そして、破り始めた。
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どこまで遡ろうか。
どこからやり直せばいいのか。
世間知らずのわたしには分からない。
ひとまず、元凶に行こう。
いいでしょう? 人間、ユーリさん。




