第六十二話 趣味
グロ注意
「リサテア、シーナ! 長の護衛うまくいったよ」
「へえ、よかったね」
「アルキドゥも大丈夫かな」
3人でのティータイム。報告を早速する。
「そういえばいい趣味、ないかしら。毎日暇なの」
「それなら茶葉はどうかな」
「茶葉を育てるの? 」
シーナとリサテアはきょとんとした顔で私を見る。私は持ってきたものを見せる。
「じゃーん! 茶葉の苗だよ」
「うわあ、すごいね」
「シーナでも出来るの? 」
「もちろん」
シーナはお嬢様だから何をするのにも大変。世間知らずもいいところだ。
「えへへ、今から楽しみだなあ」
「今度アルキドゥも連れてこようよ」
「うん、いいね」
楽しそうなシーナ。アルキドゥとは昨日の夜以来まともに口を聞いていない。なぜか不機嫌そうなのだ。
「趣味が出来て良かったね」
「うん」
ティータイム後、私は護衛たちの寮に戻った。そしてそのあと、外出許可をもらって街を歩く。──こんなに綺麗な街で暗殺が……。
「いやああああああ!!!! 」
「何だ、何だ」
「また暗殺か……」
歩いていると、血がとんできた。方向的に立派な貴族の屋敷からのようだ。
覚悟を決め、歩を進める。──肉片があった。誰のだろうか。
「ああっ、お嬢様……私が見ていながらも、こんなことに、……! 」
「ウェルトア家のお嬢様が? 」
「トレキュールお嬢様……! 」
呆然となってしまった。エレキュールさんはイリスとよくお話をしていた。その姉が……。
「あら、ユーリ。どうしたの? さっき悲鳴が聞こえたのだけれど」
「あ、エレキュールさん」
「エレキュールお嬢様! 来てはいけません! 」
「え、な、何? 」
なんとなく察したエレキュールさんはその場にへなへなと座り込んでしまった。そして叫んだ。
「いやあああああ!!! お姉様……!! なぜ、なぜなのですか……!? 」
「エレキュールお嬢様、落ち着いてください」
その後、私は知り合いとしてエレキュールさんと共に説明を受けた。
「お庭でティータイムをしていました。そろそろ戻りましょうと提案をし、私が先頭に立ち歩き出した瞬間──あのような有様に」
「お姉様……お姉様……」
「一瞬でそんなことをするなんて……」
「あの一族はオリジナルの方法で人を殺すと私は聞いています」
「それにしてもむごいです……」
エレキュールさんは手がつけられないほどになっていた。病院に連れて行くとのことだった。
私が屋敷から出ると、イリスが立っていた。久しぶりに会う。
「お久しぶり」
「イリスも会いに行くの? 」
「さっき会ったけど……。あいつらは何が楽しいの?本当に意味が分からないわ……」
「そうだよね」
私は暗い気持ちのまま寮に戻った。




