第六十一話 学院生活
憂鬱な学院生活。自慢ばかりするクラスメート、ドロドロとした女子の関係。女子の方が多いせいで男子の取り合いが起きているのだ。私は関係ない。
私は授業をサボってとある人物の元にいた。
「リサテア、ごきげんよう」
「あ、ロアーヌ様、ご、ごきげんよう」
「最近は嫌がらせなんてされていないかしら? それだけが心配だわ」
「はい、大丈夫です」
ロアーヌ様は尊敬できる同学年の生徒。長より偉いペルシャ家の娘。私が長の孫だから話せるわけで、他の貴族は話すこともできない。
「そういえばあなたのお祖父さん、何を考えて長男と四男にお嫁さんを与えたのかしらね」
「さあ……? そういえば次男さん、三男さんの結婚話は聞きませんね」
「ティクハナリ、ティクトトラ。ハナリとトトラという名前もトペア、ロノスより劣るわね」
「名前の意味は何なのですか? 」
「ティクがペルシャ家のつけた名前なの。そもそも次男以降が生まれたときはおばあさまが凄く怒っていたらしいから」
「まあ、そうですよね」
長の跡継ぎ争いが起きることを防ぐべく、昔から長男が生まれた後は夜、一緒に過ごすことは禁じられていた。しかし──。長男と次男は双子だし、その後も二人生んでしまう。ペルシャ家の怒りに触れないわけがない。
「それよりも、授業に参加したらどうかしら? 」
「──まともに受けれないんです。それに、必要な理由も分かりません」
「……そう。じゃあ、私が教えてあげるわ。そうしたらあなたのお母さんも怒らないわ」
「はい、ありがとうございます」
私のお母様もさすがにペルシャ家には逆らわない。逆らえばせっかくの権力がなくなってしまうから。たったそれだけの理由で私のおサボりも認めてくれる。
それどころか、自分の娘がペルシャ家のご令嬢・ロアーヌ様と仲良しなのが自慢になってきている。とんでもない人だ。
数時間後。私とロアーヌ様は休憩をとることにした。
「明後日、学院のパーティーだけどあなたは来るの? 」
「悩んでいるんです。シーナやユーリも来れたらいいんですけど」
「フフッ、無理しなくてもいいのよ。私は挨拶したら帰るわ」
「そうですか」
ロアーヌ様に別れをつげ、廊下に出ると凄い目で私を睨む二人がいた。クラスメートのシェルとナナリだ。
「ロアーヌ様と一緒におサボりとはあんたも偉くなったものね」
「まだ跡取りとか決まってないくせに気軽に話すなんてありえませんわね」
「何か言ったらどうなのよ」
私のお祖父様は未だに跡取りを決めていない。普通なら長男なのだが、お祖父様は跡取りはまだ決めていないらしい。
私がいじめにあうのもそのせいだ。お祖父様のせいで……。
「あなたたち、なにをしているの」
「ロ、ロアーヌ様! 」
「……リサテア、パーティーには来ない方がいいわ」
私は改めて痛感した。クラスメートにいじめられるぐらいなら休みたい……。




