第二十四話 完璧な作戦?
リサテアが中河原市を吹き飛ばした。多くの人は死んだ。散々妬まれていた市長もついでに。
──これで、よかったの?
未だに私の良心が傷む。私の両親が生まれたのは中河原市だと聞いている。こんなにいい場所、他にはないだろうに。
《早く行こうよ》
「うん……」
長の元に向かうと、何だかぼうっとしていた。最近、なんかおかしい。
「長、終わりましたよ」
「……ああ、ありがとう。人間の不幸は中々の栄養になるわ」
「大丈夫ですか? 」
「平気よ、心配しないで」
長は勢力図と書かれた紙をずっと見ていた。(古い羊皮紙はかなり透ける)どういうことなんだろうか。
「……ハイデベル様から伝言よ。今から、人を殺すわ」
「はい、分かりました」
「……あなたには狂ってほしくない」
最後につぶやき、長は去っていった。
────
私は中学デビューに憧れていた。勉強していい点をとる、それだけで青春を潰したくない。だから私は制服の可愛い私立校を受けた。
なのに、それは私の幼なじみにとられた。私は彼女を憎んだ。中学校にはあまり通わず、慣れないギャルと偽り両親を怒らせた。私は構わなかった。廃ビルという素敵な場所があったから。
橋乃元はその昔、中河原市みたいな都市計画が泡みたいな時代にたったらしい。ところが誘拐事件が起き始めるなり橋乃元の人口は減り──サナセイとかいう会社も倒産して、破綻。
廃ビルはその名残で、私はあまり朽ち果てていないここが好き。
「んぁ? メッセージ? 」
ここのところ、両親は私より妹に構い、妹を天才に仕立て上げている。だからメールなんて──。
『遙妃:仲直りしようよ』
「は? 」
思わず笑ってしまった。メッセージをうつ。
『ぁレヽ丶):ナょh乙″仲直?意ロ未不。』
『遙妃:ごめん、読めない』
『ぁレヽ丶):ゃっIよ°丶)ノヾヵι″ゃh、遙女己』
『遙妃:……』
『ぁレヽ丶):仲直丶)ー⊂カゝ、絶文寸Iニぁ丶)ぇナょレヽ』
『遙妃:明日話そう』
『ぁレヽ丶):Iよぁ?』
『遙妃:お休み』
『ぁレヽ丶):裏七刀丶)者wwwマ゛/″笑ぇゑwww』
明日、か。
有栖川宮遙妃はバスケットが大好きで、私より正当な理由で中学校に入学した。そう、私の中学デビューを奪った幼なじみなのだ。
私はもう正直彼女とは会いたくなかった。でも──。
「愚か者」
遙妃の声がした。ゆっくり振り向くと──。
「いやあああああっっ!!! 」




