第二十一話 別の道を
意識が戻ると、私は誰かに抱かれていた。見たことのない水色の女性。綺麗な人……。
私が目を開けると、その人は微笑んだ。
「気がついたか」
「って、リーナ!? ど、どうして? 」
「隠していて悪かった。私は元々個体の悪魔なんだ。ミーナもそうだ」
《ごめんねー、本当に》
起きあがると、辺りは霞んでいてよく見えない。リーナは見えるものの、景色はハッキリと見えない。
「あの扉も見えないのか」
《そうみたい》
「……? 」
「いやはや、元人間に私はそんなすごいことは求めない。だが、もう暴走するなよ」
「また止めてくれたらいい話じゃ」
「……私はもう無理だ。ここを守らないといけない。しばらく放置していたが、いつ善良軍団がここを見つけるか分からない」
「そんな、私の元には無理して入っていたの!? 」
涙がとまらない。そんな私を抱きしめるリーナはまさしく騎士だった。
「守ってほしいとお前が望んだからだ」
「……」
《シーナ、さよならを言おう? 》
「……リーナ、ありがとう、またね」
「ああ」
私はリーナと別れ、寂しくなった。もう私は甘えてられない。
「で、どうすればいいの? 」
《あなたの新しい体を見つけるために、悪魔を殺すのよ》
「ミーナまで離れるの? 」
《私は支えてあげるよ。いつまでもね》
さっきの場所の説明からして欲しかったが、悠長なことは言っていられない。さっそく中河原市に向かう。
「あ、シーナさん。爆弾は再来週にでも爆発させますからご安心を」
「ありがとう、リサテア」
「いえ。しかし、人間とは本当につまらない生き物ですね」
「どうしてそう思ったの? 」
「つまらないことで騒ぐのですよ? 少し奇抜な転入生、まあシルディのことですけど、彼女が来ただけで大騒ぎ。本当につまらないです。もっと楽しませてくれるかと思ってました」
「そんなことないわよ、リサテア。あなたのクラスは特別な人ばかり。真田凛子とかいう子も両親とうまくいっていないって聞くし」
「へえ、なるほどぉ。それでは私は引き続き、人間を観察してみますね」
リサテアは血がとびかう戦場を好み、学校のような静かな場所は嫌いなのだ。だからつまらないのも当たり前。
「さて、私はねようかな」




