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chain  作者: 神崎美柚
偽善者
107/143

第百七話 鎖の痕跡

「菫、蓮華、菊、凛、茉莉亜、鎖、四奈(しな)、結衣、桔梗(ききょう)山茶花(さざんか)(あけぼの)。これでシスター全員」

「その内、楽園の管理者を追っているのは? 」

「桔梗、山茶花、曙」

「行方不明は? 」

「菊、四奈」

「……半分近くどっかにいるんですか」

「リサテア、どん引きするな」

「四奈は仕方ないの。死んでいるのだから」

「……え」

「呪いが得意なのだけど、彼女、その代償に死ぬことを選んだの。どこかにいるはずよ」


 桜高校の近くを歩きながら、鎖を捜す。私はシスター全員、知りたくて教えてもらった。


「菫姉さん! 」

「……あら、菊、蓮華。──リサテア、この二人は私の妹なのよ」

「へえ」

「それに凛子もいる」

「……あ、凛子。久しぶり」

「理彩、いや、リサテアだ、久しぶりだね」

「──感動の再会の前に菊、どこで何をしていたのかしらねー」

「デスヨネー」

「怒られるのが分かっていたのなら、答えなさい」


 菫さんの笑顔が怖い。菊さんと蓮華さんは菫さんみたいに綺麗な髪をもっていた。


「私は人助けに明け暮れていたわけ。そしたら中々手強い自縛霊に出会っちゃった」

「そういうのに四奈と同じく強いあなたでも? 」

「そりゃあ、無理。だって、願いは私も幸せになりたい、だよ。これから奇跡の復活を」

「一体いつまでかかるわけよ! ──まあ、いいわ」


 すると、上半身と下半身が見事に半分に分かれている死体が道路にあった。人はいない。


「うわあ」

「これは鎖の鎌だな」

「そうね」

「うっわー」

「凛子、大丈夫? 」


 血だらけの道路。私も悪魔だけど、こんな無惨な殺し方は……。

 そこに、山茶花のような髪色の人が現れた。この人が、山茶花さん?


「昔から迷惑かけすぎだ、全く……」

「山茶花、あなた」

「楽園の管理者は今、地上に降りている。これから無惨な行為を行う気」

「そんな」

「だから私は曙たちから離れて、人間たちをどうにかしている」


 殺された人間に触り、元に戻していく。凛さんより凄い。


「──中河原市のことは放置したあなたがなんで急に」

「天秤が狂うから。時の管理者は嘆いていた」

「……」


 山茶花さんはさっさといなくなった。倒れていた人間は起きあがり、何事もなかったかのようにいなくなった。


「この鎖の痕跡をたどればきっと、大丈夫」


 菫さんはほほえんだ。

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