ギルド
カランカラン
ここは冒険者が集う”ギルド”採取クエスト・護衛クエスト、そして討伐クエスト
ここでは様々なクエストが受けられる
苦強な男
鋭い目の女
頭が回りそうな男
ありとあらゆる人材がそろったここ”ギルド”
その受付にシェイルは立っていた。
「ご用件は?」
「・・・」
「ギルド加入申請ですか?」
「はい。」
「お名前は?」
「シェイル・リンク…です。」
「年齢は?」
「十三です。」
「はい、わかりました。ではこちらに指を」
目の前に出されたのは鋭い
「針?」
「そうですが、血液を取ってカードの持ち主本人かどうかの判別をするんです。」
「はい」
シェイルは、親指をつけようとした。
どのくらい刺せばいいかわからず少しためらっていた。
「はぁ」
受付の女性はため息をつき針の上に載せたシェイルの親指を下に押し付けた。
「ブス!!」
親指から痛いな音がした。
「・・・」
「・・・」
沈黙
「痛いのですが…」
「ああ、すみません何の反応もなかったもんで」
受付の女性は、押し付けた手のひらを外した。
「はい、出来ました。どうぞ説明書はきちんと見てくださいね。」
カードと説明書を渡され。
「ありがとうございます。」
シェイルは無表情で答え一礼して受付を離れた。
シェイルはクエスト掲示板を赤い双眸で眺めていた。
ランクは、全部でS,A,B,Cでわかれていてもっと細かくするとa,b,cとその中にある
シェイルは一番最初なのでCのcである。
受けれるのは、自分がいる階級の上二つまで受けられる。
だから討伐では、
g5 討伐ランクC,c ゴブリン討伐 対象:ゴブリン一体 目標達成:ゴブリンの右耳採取
報酬:300G
と
h7 討伐ランクC,b ゴブリン討伐 対象:ゴブリン五体 目標達成:ゴブリンの右耳採取×五
報酬:1500G
と
y9 討伐ランクC,a ゴブリン討伐 対象:ゴブリン十体 目標達成:ゴブリンの右耳採取×十
報酬:3000G
のどれかであった。
シェイルは、受付へ行った
「y9お願いします。」
「はい。カードをお願いします。」
シェイルはカードを渡した。
受付はバーコードリーダのようなものを使いカードを確認し「どうぞ」とカードを渡されシェイルはギルドを後にした。
木がおいしげる森にシェイルはいた。
見つめるのはシェイルから二,三メートル先にいるたわむれるゴブリン。
大きく円を組み中央の獲物に群がり数は十二、十四、そのくらいはいるだろう。
双剣を鞘から出し目の前の敵に刃を向けた。
膝を下げ、腰をおろし
息を吐きながら一気に走り出した。
「フッ!!」
一瞬でゴブリンから離れていた間を詰め
「シャンッ!!」
脱兎のごとく反対まで走り向けた。
まるでただ走ったように。
しかし、
『グシャ!!』
十数匹いたゴブリンはすべて首から上がなかった。
下に転がるのは、醜く顔をゆがめたゴブリンの顔
シェイルはその顔面から右耳を取りその場から立ち去った。
カランカラン
シェイルは、ギルドのロビーに入った。
ざわざわ、ざわざわ
さっき来たギルドはこんな騒がしくなく、少しのざわめきがあっただけだった。
だが今は、ざわざわしておりさっき来たロビーとは違う部屋に入ったような感じがした。
シェイルは不本意ではあったが聞き耳を立ててみることにした。
「ビグベアー倒した奴がいるって本当かよ。」
「ええ、本当よだってビグベアー討伐部隊から”倒されていた”って証言があったんですもん。」
「倒せるとしたらリンス様だけどこの一週間”コイベック火山”に地龍を討伐に一人で行っておられるからリンス様じゃなかろう。」
「じゃあ、誰が倒したんだ?」
ようするに、ビグベアーを一人で倒した人物がいると。
(ぼく…だよね。)
入ってきた情報に頭を悩ませながらゴブリン討伐の報告をした。