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第三話「村と賊と報酬の話」②

 村の中は、静かだった。


 石畳の道が中心に向かって伸びていて、両側に木造の建物が並んでいた。

 パン屋らしき店から香ばしい匂いが漏れていた。

 子どもが二人、道の端で何かの遊びをしていた。洗濯物が風に揺れていた。


 平和な村だ、と夜久は思った。

 でも、何かが引っかかった。


 大人の姿が少ない。

 店の扉が、時間の割に閉まっているものが多い。

 すれ違う人間の目が、三人を見るだけでなく、村の外も見ていた。何かを警戒している目だった。


「賑やかな村・・ではないな」


と夜久はディルクに言った。


「近頃、街道に賊が出る」

「この村にも来たのか」

「ここまではまだだ」


ディルクは前を向いたまま続けた。


「問題はこの先だ。次の街へ向かう区間で、一月ほど前から商人が何人か消えた。荷はそのまま道に残されて、人だけがいなくなる」

「荷には手をつけていないのか」

「金目のものも、食料も、全部そのままだ」ディルクの声が低くなった。「賊の目的が何なのか、それがまだ分からない。だから余計に始末が悪い」


 蒼依が夜久の隣で小声で言った。


「物騒だね」


 夜久は頷かなかった。

 頷く代わりに、村の中をもう一度見回した。

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