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山峰 エリ:6

 姉ちゃんと琴姉には死ぬほど反対された、もう引くほど怒られたし、めっっちゃ説得もされた。


 けどウチはここまで来た、たぶんこんな状況だからちょっとおかしくなっちゃってるのもわかる

 けどそれと同じくらいキララの言ってた事がなんか刺さった


「あ〜遅かったかぁ〜」


 校内に入った時に匂ってきた血の匂い、あとは花火の後みたいな変な匂い

 しかも学校内はすごい静かでまるで誰も居ないみたいだった。


「静かすぎるね……ま、ウチ土曜の学校なんてきたことないから分かんないけど」


「匂い的に多分結構死んでるっしょ」


 ウチはそんな軽口を叩いたけど、正直めっちゃ怖い、何が来るか分かんないし、姉ちゃん立ちに守られてる状況でもない。


「んま!大丈夫っしょ!」


 そんなウチの顔をチラッと見たキララがデカイ声で言った。


 気とか使えたんだ……お前。とは思ったけど、正直めっちゃありがたい。


「とりまどする?これもうまつりり叩くしかないし、職員室行ってみる〜?」


「んー、だね。他に行くあてないし」


 正直なんかあったら助けたい。だけでここに来てるから細かい計画なんてない

 ただ、入った時に匂った血の匂いからして校内に人は居るし、多分全員死んでるわけではないとは思う。


「誰かー!生きてる人ー!」


 だったらまだ生きてる人だけでも何とか助けてやりたい。


 そんなことを思いながら廊下を歩いてる時だった。


「はぁっ?!」


「ヤバいかも」


 声に反応して曲がり角からでてきたのは『鎧』だった

 お金持ちの家に置いてありそうなデカくて豪華な鎧が剣を片手にガシャンガシャンとのっそりウチらの方に出てきた。


「とりま止める!」


 キララがガラケーのストラップを1本引きちぎって鎧に投げようとした時。


「お待ちあそばせ!!」


 鎧からかなりこもった声が聞こえてきた、声的に多分中にいるのは女の人。


「ちょ……ちょっとお待ちあそばせ」


 ガシャガシャ音を立てながらなんとかして頭の部分を外した


「ふぅ……ってまぁ!確か貴方は4組の」


「あ。キラキラの子じゃん」


「え?何?知り合い?」


「1組の委員長、前クラス委員会で見た事ある系の人」


「おーっほっほっ……ってこれだと動きにくいですわね……」


 その瞬間鎧はドロっと溶けて、地面に銀色の水たまりを作った。


「改めまして、1組の委員長才色兼備豪華絢爛容姿端麗満漢全席の金城マユカでございましてよっ!」


「委員会こんなんしかおらんの?」


「あとなんかキモカワぬいぐるみ抱いた不思議ちゃんと〜激クールっ子」


「ちょっと!!無視するんじゃありませんわよっ!」


 ウチがこんなこと言える立場じゃないけど、なんなんこの2人

 一応めっっちゃやばい緊急事態だよね?


「んで、マユマユはなにしてんの?」


「そりゃあ私委員長ですから?クラス委員会に出席しようとしたらこの大惨劇ですわ」


「え〜……あのメール普通に怪しいでしょ、なんも思わんとノコノコ来たん?」


「非常事態だからこそ!私達クラス委員で団結して治安を守る時だと思ったんですわ!」


「とりまどんな感じか教えてくんね??」


 ■■■■


「祭木先生と……何?人体模型が銃乱射して皆のこと殺していったって事であってる?」


「えぇ、学内に来ていた教職員や他の子達は撃ち抜かれてしまいまして」


「ん?ちょっち待って?2人ごときに制圧されたってこと?」


「いえ、とにかく目に付いたものを襲うって感じでしたから、学外に逃げ出している生徒も多いですわ」


「祭木先生どこいったとか分かる?」


「分かりませんわ、まだ騒動に気づいていない他の方たちを探しているのかも知れませんし、もう学内にいないのかも」


「んじゃ、今ここに居るのはキララとマユマユとエリリンとその他死体たちって感じであってる?」


「恐らくはそうですわね」


「金城さんも逃げればよかったじゃん」


「いいえ!私は委員長!この事態を収めて治安を維持する必要が委員長として……そして議会派として!ございますのよっ!」


 マジでテンションの振れ幅がわかんない、とかは置いといて金城は恐らく巻き込まれただけっぽいな…。


「んじゃあキララ達どする?」


「話的にもうみんな外出てるかもってことっしょ?」


「じゃ、まつりり叩きに行くか〜」


 ほとんど死んでるか外に逃げ出してるかならウチらのやることは1つ

 ここに来た時に言った通り祭木先生をヤる。


「金城さんは帰ってもいいよ、危ないし」


「いいえ、議会派としてこの騒動を収めることに尽力する義務がございますわ」


「おっけ、んなら3人でまつりり討伐に出発〜って行きたいんだけどさぁ

 相手銃持ってんでしょ?」


「ええ、拳銃のようなものを」


「こん中で遠距離対応できる人おる〜?」


「ウチは見ての通り無理、バットだし。けどバットが相手に当たるんなら多分勝てる」


「キララも戦闘ってなると近距離になるんよな〜、固めるとか守るならある程度距離あっても行けるけど〜」


「おほんっ」


「お、マユマユなんか言いたげじゃん」


「金属が2種類ある状況なら遠距離には対応できましてよっ!」


「お?マジで?それかなりアガる」


「と言うより3人固まって動くんならさ、ウチらの属性把握しといた方が良くない?」


「それ思った〜」


「まあ今回は緊急事態ですし、他言は厳禁と言う条件ならよろしくてよ?」


 とりあえず近くの空き教室に入ってウチらは各々の属性を把握した上で計画を立てることになった


 多分そうでもしないと銃持ってる相手2人には分が悪すぎるから。



 ■■■■


「2人の属性は『過装飾』と『合金』ってことで、武器はそのガラケーとなんか派手な扇子ってこと?」


「そそ、キララのはストラップちぎって投げたらそれめっちゃデコれる」


 他人の家の外壁キラキラクライミング広場にしたのその属性かってなったけど多分今は突っ込まない方がいいから一旦スルーしといた。


「そして私が合金ですわね、このゴージャスでファビュラスな扇子で触れた金属を吸い取りますの」


「吸い取って即射出みたいなんはできんわけ?」


「それはできませんわ」


「1の金属と2の金属を吸い取って、扇子で合成してからそれを好き勝手操るって認識であってる?」


「そうですわ。お顔の割には理解が早くて助かりますわね」


 今はスルー、とりあえず速急に話進めて祭木先生ヤらなきゃなんだから


「エリリンはー?」


「ウチは『省略』、このバットで触れたらとりあえず殴る動作省略してぶん殴ったことになる」


「シンプル強いじゃ〜ん」


 全員の属性は把握し終わったけど、多分1番殺傷能力が高いのはウチ……かな?

 殺傷も防衛もできそうなのは金城でキララは正直何ができるか全くわからん。


「とりあえず固まって校内動き回ってみる?」


「見つけないことにはどうにもなりませんものね」


 属性はあらかた把握し終わったからここからどうするか

 それを話し合ってる時に校内のスピーカーが繋がる『プツンッ』とした音が聞こえた。


『はーい、皆さんこんにちはぁー、この校内にまだ生きて残ってる人は居ますかぁ〜?居ますよね〜?』


 校内一斉放送で流れたのは祭木先生のいつも通りの声だった。


『この学校は私たち含めた反議会派で占拠させてもらいましたぁー

 校内にいる人はぁ武器を差し出して降伏するならぁ逃がしてあげますねぇ』


「キララ!放送室って何階にあんの?」


「え、そんなん知らんが」


「確か3階だったはずですわよ?」


『繰り返しますねぇ』


 相変わらず続く占拠宣言の放送

 何考えてるかは分かんないけどこの放送が終わって逃げられるまでに放送室で祭木先生を殺す。


「とりあえず3階行くよ!」


「おっけ!」


 そうして教室を飛び出した時にあいつが居た。


 ■■■■


「あれですわっ!もう1人の犯人!」


 って言われても目の前、階段をおりてきたのはただの人体模型


「いやガチ人体模型じゃん」


「話通りなら銃持ってるよね?!」


「先手必勝ですわよ!」


 金城が扇子を仰ぐと共に扇子から真っ直ぐに飛び出る銀色の玉

 拳銃みたいな威力はないみたいで穴は開けれなかったけどそれは人体模型の頭に直撃して明後日の方向に頭を吹き飛ばした


「ナイスっ!」


「やるじゃぁん!マユマユ激つよじゃん!」


 とりあえず一体は無力化できた、ウチらがそう喜べてたのはほんの一瞬で。


『パンッ』


 頭のない人体模型はそのままこっちに向かって1発撃った

 ウチは当たらなかったけど銃弾は金城の肩を掠めたらしくて。


「っ!マズい」


 掠めたとは言ってもドクドクと流れる血

 失血死?なんて言葉がウチを青くさせるけど止血なんて出来ない、治癒できる人間もいない。


「なんのこれしきですわよ!」


 金城がまた扇子を構えると同時に向こうも銃を構える

 怪我をしてる金城と無傷の人体模型なら多分速度的に撃ち負ける。


『パァンッ』


 そう判断したウチは金城を伏せさせようとそっちに飛びかかったけど、それは発砲のタイミングと被った。


 あ、これ伏せるより先にウチが撃たれるやつじゃん、タイミングしくったな……。


「…あれ?」


 痛くない、死んでもないし、金城と一緒に伏せれてるけど……。


 なんで?


「大丈夫っ?!」


 目を開けてみるとウチらの目の前にあるのは教室の掃除用具入れ

 それが壁になってくれたみたいだったけど……。


 それよりもウチが気になったのはここにいないはずの一人の声だった。


()()()()?!」


「ごっ……ごめんね!わたしも手伝いたい!みんなのこと助けたい!」


 すっごい内股だし、構えた銃は全然震えてるけど

 今は何より心強かった。


「姉ちゃん達は?!」


「正門と裏門!怪しい人が誰も逃げないように見張ってるって!」


「わかった!んなら3階行ってすぐ畳むよ!」


「でもどうやって近づくんですの?あれ倒さない限りは階段登れませんわよ?」


「逆の階段っても背中向けた時点で終わるよね」


 ことことが来てくれて命拾いはしたけど、状況自体は変わんない

 アレを倒さないと3階に行くことはかなり厳しい。


「……距離を一気に詰めることならできます!」


「そっか!そうだわ!ウチのこと飛ばせるよね?」


「やったことないから分かんないけどっ!」


「いい!やって!」


 ことことがウチに向かって銃口を向けた


「ちょっ?!なにやってんの!味方だかんね!キララ達」


「そうですわよ!血迷いましたの?!」


「いいから黙って見てて!ことこと!1、2の3で行くよ!」


「分かった!」


 距離を無視できるならウチは敵なし

 引き金が引かれてウチの身体がピンク色に光ったのを確認してからウチはカウントを始めた。

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