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恋愛はSEXだと思ってました。  作者: 来栖 サナ
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やっぱ幸せなんて結局刹那でした。④

はじめまして。

初心者なので雑で汚い作品です。ごめんなさい。


実体験を元にする事で主人公の心情をリアルに描けたらなと思って頑張って書いています。

粗末な作品です。恥ずかしいばかりです。

読んで頂ける寛大な方々へありがとうございます。


それと

貴重な評価やブックマークありがとうございます泣

 十月に入るとちらほらとブレザーを着た生徒を見かけるようになった。日中はまだ暑い日も多いが日に日に長袖に衣替えした生徒が増えていく季節。


 今日は校外学習で幕張まで来ている。千葉から数駅いった辺りで有名な電機メーカーの本社が建ち並ぶエリア、その一つの会社にお邪魔している。


 学年合同の校外学習、訪問先は選択式となっていて俺たちを含め四つの班がこの会社に来ている。


 俺の班は俺と青木さんと川崎さん、それと最後まで溢れていた内野くんの四人。


 校外学習と言ってもバカでかいビル内を一通り見学し、後は自由時間といった雑な日程だった。

 午前中は案内人さんに付いて会社を回り大広場で昼食を取る。午後は自由のため俺と青木さんはこっそりデート気分でこのビル内を回っていた。


「内野くん、一人で行っちゃったけど大丈夫かな?」

「いいんじゃない?なんか機械系好きみたいでテンション上げてたし、好きにしてあげようよ」


 そういえば川崎さんも気付いたらいない。青木さんが気にしてないからまあ別にいいか。


 デートの時いつも考える。せめて、せめて手を!


 大きい建物といっても学校とは全くの別物。建物の中は静かで空調が効いて少し寒いくらいだ。ビル中央のエレベーターホールから四方に廊下が続き各オフィスが並んでいる。何部屋あるか数え切れない程あるしこれが三十二層もあるらしい。廊下に窓は無く少し薄暗くなった長い道をただ永遠と二人で歩いていた。


 静かだ、自分の歩く足音が小さく響く音しか無い。会話も途切れてしまい、手を触れる勇気がなかなか出せず悶々とする俺。なぜか顔を見れない、なんでか凄く照れてくる。


 こんな小さな勇気一つ出せない情けない彼氏でごめん。どうか青木さんも同じように俺を求めてくれていますように。


 結局エレベーターホールまで戻って来てしまい隅の長椅子に座って残り時間を潰していた。


「今度はさ、映画見に行ったりとかしたいな」

「うん、いいね。何見ようか」

「あ、後ね。もう直ぐ中間テストでしょ?一緒に勉強とかどうかなぁって。えっと、ど、どっちかの家でとか・・・」


 言い切ったのかどうかわからない位の変な口ごもり方。真っ赤な顔がその理由を物語っていた。


「えっと、うん。ならうちに来る?いつも誰も居ないから気にせずできるし」


 気を遣った言い方をしたつもりだったのに、より一層顔を赤くした青木さんを見てこっちまで照れが移ってしまう始末。ホントもう俺の彼女が可愛い過ぎて困ります。


 幸せを感じる時間ってのはもの凄く早く過ぎてしまう。今まで校外学習で会話してたかと思ってたのに気が付くともう帰り道の分かれ道。

 名残惜しさ全開の気持ちを押し殺して笑顔で手を振って見送った。


 そして俺の幸せは結局ここまでだった。


 なんとなく気が付いていた小さな淀みがあった。それがころころと転がるように俺にまとわりついていた。雪だるま式に大きく膨れたそれは、自分では気付かない所で爆発し、この日を境に俺の学校での全てが消えて無くなっていた。


 翌日


 教室に入ると青木さんと目が合って挨拶をすると、いつもの可愛い笑顔で返してくれた。


 いつもならそのままイチャラブトークに花を咲かすとこだけど、今日は申し訳無さそうな表情を見せたあと川崎さんの所へ行ってしまった。


 何かあったのかな?まいいけど。


 授業中はもちろん勉学が優先だけど、こっそり秘密の会話をしながらの幸せの一日。

 ただ気になるのは休み時間の度に俺から離れて他の女子の所に行ってしまう。


 まあ友達付き合いも大事だよね。特に女子はなにかと大変そうだし。


 とは言え何とも淋しさを感じていた俺は帰りだけでもと帰りのHRが終わるとタイミングを見て青木さん声をかけた。

 しかし、そんな今日に限ってクラス内で男子達がデカい声で騒いでいた。俺の小さい声は何度も掻き消されなかなか伝えられない。


「はっ!ふざけんなよ!テメーいい加減にしろよな!」

「あぁん!それはお前だろが!!」


 原因はわからないけどウチのクラスのヤンチャ系ナンバー1と2が取っ組み合いになって喧嘩し始めた。

 怖そうな人達が怖そうな事をしている、もちろん怖いので関わりたく無いです。


 本当に迷惑だと思いながら周りの人達と同じようにそんな光景を眺めていると、片方が相手を思いっきり投げ飛ばした。そして吹き飛ばされた相手が勢いよく青木さん目掛けて飛んでいったのを覚えている。


 目の前が真っ白になった。後頭部の痛さで気が着くと俺の隣に倒れた教卓があった。


 なんとか青木さんをかばえた俺は見事に吹き飛ばされたようだ。しかも頭を角に当ててしまったのかめちゃくちゃ頭が痛い。

 さすがに周りも騒ぎ始め、喧嘩していた当人達も収集がつかないようだった。


「あ“?大袈裟なんだよいつも!俺が悪いみたいじゃねーか」

「そんな所でイチャイチャしてるのお前か悪いんだからな!」


 おっと何とも理不尽な、まあ慣れてるからいいけど。でも今日はちょっと許せない。


 背中に流れてくるものを感じ咄嗟に手に持っていた学ランを羽織って立ち上がった。


 お前らいい加減にしろよ。俺の天使に怪我でもあったらどうする気だったんだ?あ?調子なるのも大概にしろよな、殺すぞ。


「ご、こめん、そうだよね。もう帰るから、ごめんね」


 煮えくりかえる腹の中とはまるで別人の俺、やっぱりまた笑顔でこんな事を言ってしまう。

 頭の痛さと恥ずかしさとダサさと情けなさで、青木さんを置いて出てきてしまった。


 家に着くとたまたま母さんがいた。頭を見てもらうとなんとワイシャツの色が変わるほどの流血。母さんの出勤と併せ救急で病院に入ると、結果二針縫うほどの大怪我だった。


 包帯頭なんてダサいレッテルも恥ずかしいので二日学校を休む事にした。学校を休む事には何も言わない母さんだけど、怪我の原因を隠すのが本当に大変だった。

ご覧いただきありがとうございました。

恥ずかしいばかりの雑な作品と罵ってください。

むしろそれで勉強して成長したいと思います。


投稿は不定期になります。日々少しずつ時間を作って書いています。素人なので進捗や出来に関して悪くなる事がありますのでご了承下さい。

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