こんなんでも初恋でした。③
はじめまして。
初心者なので雑で汚い作品です。ごめんなさい。
実体験を元にする事で主人公の心情をリアルに描けたらなと思って頑張って書いています。
粗末な作品です。恥ずかしいばかりです。
読んで頂ける寛大な方々へありがとうございます。
それと貴重な評価とブックマークありがとうございます泣
突然、窮地に立たされた。
三限と四限の間の休み時間、教室の後ろの隅っこで俺と川崎さんが向かい合って立っている。
なんだこの緊張、手が冷たくて震える。舌がピリピリして飲み込む唾は変な味がする。
あからさまに思考が混乱しているのが自分でわかった。
ははっ、ほんと何だこれ。弓道の試合でもこんな緊張しないのに。
声掛ける時裏返った声が恥ずかしかった。
連れ出そうとしたが偶然前も後ろも人が屯ってて通れず、しょうがなくこんなとこになってしまった。
人がたくさんいて皆見ている。
俺は何で川崎さんが好きなんだっけ?
しょうがない、いやしょうがなく。
もじもじそわそわする俺めっちゃキモく見られているんだろうな。
そんな真っ直ぐな目で俺を見ないで下さい。
「あの、その、えっと・・・」
「・・・・・」
「た、単刀直入に言います!」
深呼吸をして覚悟を決めた。
「付き合ってくだ」
「ごめんなさい」
深々と頭を下げ謝られてしまった。
川崎さんは逃げるようにいなくなった。
教室の隅っこで情けなく一人佇む俺を中心に一瞬周りも沈黙が流れたがすぐにざわめき始めた。
辿々しく席に戻る俺にバリアが貼ってあるかのように一定の距離を保ちつつ道が出来ている。
思考停止状態のまま、ゆっくりと席に座り硬い机に頭を擦り付けるように伏せる。
簡単に言うと、俺は死んでいた。生きる死体のようだった。
心をシャットダウンして時間だけ消費している。ただ、だからと言って本当に死んでいる訳じゃなく、聞こえた声はちゃんと覚えている。
四限の授業中、コソコソと聞こえる話し声はどれも俺が告ってフラれた笑い話一色。
給食で並んでいる時、トイレに行った時、将又すれ違う度、何度も何度も死にたくなった。
『白井ドンマーイ』
『お前超ウケる』
この辺はまだまし。
これまでの溜まった鬱憤をやっと言えるキッカケを見つけ、喜び燥ぐ勢いは次第に単調な悪口に変わり加速していった。
四限の授業はずっと机に額を擦り付けていたので全く聴いていない。
それでもなんでか給食は食べれた事で、まだ自分が生きてたのを知った。
午後の授業も見ていたのは自分の机だけ。
早く帰りたいのに、こんな時に限って六限まで。
なんら可能性のかけらも感じずフラれた。俺の言葉に被せるように、いっそ食い気味で断られた。
本当にまじウケる。超キモダサだよ。
はあ、泣きそ。
そういえばさ、こんな俺どうしてくれるんすか?
デタラメ言って俺を振り回して楽しかったっすか?
いやいや決めたのは俺でやったのも俺、自業自得だ。
人間見るの得意なハズだったのに、いけるいける言われて調子乗った。
なんだかもう、どうでもいいな。
はあ、真っ白になったぜ。
「・・・くん、白井くん」
隣から小鳥の囀りのような小さな声が聴こえる。
「ごめんね、私のせいで」
ほんとにな。
「元気出して」
どうやって。
「ごめんなさい」
また女子に謝られてしまった。
そんな顔されたら困る。泣きたいのはこっちなんだけど、まじで。
俺は絶対悪くない。
の、ハズなのに隣で青木さんが泣いてる。何故か罪悪感に近い感情が湧き上がってくる。
女ってズルい。
「ごめん。だ、大丈夫だから。青木さんのせいじゃない、言うって決めたのは自分だから」
心にもない事を言った。
真逆の言葉を得意の作り笑顔で言い切った。
フラれた俺が謝って慰める。なんだこれ?
嫌な性格、俺はこんな自分が大っ嫌いだ。
HLが終わると青木さんに一言挨拶をして早々に退散。なるべく川崎さんの視界に入らないようにと急ぎ足を運んだ。
帰宅中、学校が見えなくなった頃合いで一旦立ち止まり、今度はいつもよりもゆっくりと答えのない自問自答を繰り返しながら歩いていた。
そっか。俺、失恋したんだ。
なるほどね、失恋して死んじゃう人の気持ち、ちょっとわかる。
ご覧いただきありがとうございました。
恥ずかしいばかりの雑な作品と罵ってください。
むしろそれで勉強して成長したいと思います。
投稿は不定期になります。日々少しずつ時間を作って書いています。素人なので進捗や出来に関して悪くなる事がありますのでご了承下さい。