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恋愛はSEXだと思ってました。  作者: 来栖 サナ
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過去の自分がずっと嫌いでした。⑨

はじめまして。

初心者なので雑で汚い作品です。ごめんなさい。


実体験を元にする事で主人公の心情をリアルに描けたらなと思って頑張って書いています。

粗末な作品です。恥ずかしいばかりです。

読んで頂ける寛大な方々へありがとうございます。

 中学から部活を始めた事で帰宅時間が少し遅くなった。


「おかえりー」


 そう言っていつも玄関で飛びついてくる茜。新妻か!とツッコミを入れたくなるほどのキラキラした日常。でもそれがちょっと嬉しい。


 俺はこれで毎日、日々の蟠りをリセットしている。


「あ、茜ちょっと、重いっ。お兄ちゃん疲れてるからっ」

「えーやだー」

「・・・あーかーねー、・・・こうだー!」

「きゃははははっ、むりー!むりー!きゃははー!」


 女の子らしい高めの笑い声が玄関から響き、それを聞いてリビングから郁乃さんが顔を出した。


「ふふ、本当に仲がいいわね。巧太君荷物置いたらそのままお風呂入っちゃって。あ、ついでに茜も入っちゃったら?」

「入るー」


 兄妹のじゃれ合いは風呂場でも続き、家中に響く茜の笑い声は俺はもちろん郁乃さんにとってもやっぱり幸せそのもののようだった。


 風呂場から出ると機嫌の良さそうな郁乃さんの鼻歌混じりに家事をする音が聞こえてきた。


「髪結構伸びたね、ここまで長いと乾かすのも大変だ」

「切った方がいい?」

「あ、いやそうじゃないよ。茜可愛いし長い髪よく似合ってるから切るのは勿体無い」

「茜もお兄ちゃんに髪やってもらうの好き、だから長い方がいっぱいやって貰えて嬉しいの」

「そっか。じゃあもう少し寝てる時も大人しくできるようにしようなー、朝寝癖すっごいし。はい、おっけ」


 乾かし終わると「むりー!」と叫びながら逃げるようにリビングに走って行った。


 自分の髪を乾かし終わりリビングに行くと、部屋の中央に座りアニメを見ている茜がいた。つまんで持ったポテチを口の前でずっと止めたまま固まってしまうほど集中して見ている。


 小四女子がアニメに夢中になっている。実に普通の事。しかし、見ているものがよろしくない。


「あ、茜?女の子達が変身して戦うやつはもう見ないの?」

「茜もうそんな歳じゃないよ?」


 いや、全然そんな歳だよ。


 茜が見ているのは簡単に言うとラブコメだ。中高生の学園ラブコメで多種多様な恋愛模様を描く物語、俺も見た事あるし作品としては凄く良い。


 だけど多種多様過ぎる、同性愛や浮気、寝取り寝取られなど、際どい性描写も多くなかなかに濃いーやつだ。

 昼ドラさながらのどろどろ感があり、最終的には主役の子は兄と近親相姦に落ちる。


 えっと、一緒になって食い入るように見ている郁乃さん?あなたこれ止める立場じゃないんすか?大丈夫すか?


 俺の存在ちょっと気まずいんすけど。


「あ、茜?お兄ちゃんもっと楽しいアニメいっぱい知ってるよ?」

「え?んー、でもこれ見たい。なんだっけ?異世界ファンタジー?とかちょっと怖いの多いんだもん」


 俺としては小四女子がこれに夢中になってる光景の方が怖いんだけど、マジで。


「ねえお兄ちゃん?これって何してるの?」

「え!?・・・えっと、その、あの、ベッドシーン、だね」

「?・・・じゃあ、きんしんそーかんって何?」


 郁乃さーん!!

 ってあれ?あれ?何故都合よく居ない!


「な、なんだろうねぇ。お、お兄ちゃんちょっと宿題やってくるからっ」


 逃げるように部屋に向かった。

 こう言う時いつも郁乃さんは俺に丸投げする。俺にいったいどうしろと。女の子の性教育はさすがにムリっす!


 燈山郁乃さん、母さんの昔馴染みで俺が今お世話になっている第二の母。そしてその郁乃さんの娘の茜。


 なんだろう。本当の家が嫌いとかないけど、あまりにもここが居心地が良過ぎる。


 ずっと、このままでいたいな。


 中学生になり、中間、期末とテストがある。小学校の時のような時々授業でやった小テストとは違い、学校全体でテスト期間に合わせた体制に変わる。


 過去最高気温を記録した厳しい夏が終わり、クラスでは数人が早くも冬服を着始めていた。


 中間テストまで一週間を切った事で今日から部活も無い。久しぶりに早めに家に着いた。珍しく茜より先に帰って来たみたいで郁乃さんとのんびり茜を待っていた。


 玄関の開く音がした。

 ダダダーっと飛び込んで来るだろうと身構えていると、トボトボと俯きながらゆっくり歩いて茜がリビングに入って来た。


「お兄ちゃん・・・」


 なんとも暗く震えた声だった。瞬間に察し郁乃さんも飛び出しで来る。


 母親の顔を見て緊張の糸が切れたのか、大粒の涙を流しながら泣き始める、そして泣き続けながらも必死に声を張り言葉を出した。


「お母さん・・・茜、もう、学校行きたくない」

ご覧いただきありがとうございました。

恥ずかしいばかりの雑な作品と罵ってください。

むしろそれで勉強して成長したいと思います。


投稿は不定期になります。日々少しずつ時間を作って書いています。素人なので進捗や出来に関して悪くなる事がありますのでご了承下さい。

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