過去の自分がずっと嫌いでした。⑥
はじめまして。
初心者なので雑で汚い作品です。ごめんなさい。
実体験を元にする事で主人公の心情をリアルに描けたらなと思って頑張って書いています。
粗末な作品です。恥ずかしいばかりです。
読んで頂ける寛大な方々へありがとうございます。
クラス替えがあり五年生になった。
俺の学校生活は相変わらずの日常。ハジけることも無く、華やかでも無く、だからと言って悲惨な事件だって無い。
何かキッカケがあると、それをネタに小さなイジメに発展する。まあ、それくらいの事だ。
最近のブームは『オカマ』らしい。
今朝の事。ある女子に「髪綺麗だね」と言われ櫛でとかされていた。
「うわっ女みたいでキモ、やっぱオカマなんじゃねーの!」
酷い言われ様だ、しかも何のツボに入ったのかクラスみんなで大爆笑のビッグウェーブ。
『オッカマーのこーちゃん!、オッカマーのこーちゃん!』
手拍子入りのコールで教室を沸き上げた。
こう言う時は黙って席に座って空気になろう。
ムキになって反発なんてしてみろ、主犯を喜ばせるだけだ。だからこれが正解。まあいつもの事だよ。
そんな事もあり、さすがみんな子供だなと思う。たとえば昼休み、サッカーに誘われる事もあるし、今日はケードロやろうと誘われた。
今は狩野君の囮になって一番に捕まってしまったが、その甲斐あってみんな頑張ってる。結局最後まで牢屋は俺一人、チャイム鳴ったし終わっていいんだよね?
教室に戻るとピリピリとした空気が充満し、女子達が何やら騒ついていて数人の男子が必死にその場を収めようと怒り立っていた。
「ほんとに誰なの!白状して返しなさいよ!」
「知らねーって言ってんだろ!」
「そんなわけないじゃない!実際に笹山さんの体操服無くなってるんだからっ!」
それは一大事だ。本当ならこの中に変態がいる事になる。確かに笹山さんは可愛いランキング上位だけど、凄い事する人いるんだな。
触らぬ神に祟りなし、とそっと席に付いた。
「白井じゃねーの?」
は?
席に座ると何故か注目の的。
いやいやいや、意味わからないから。なんで俺が・・・
と思ったら引き出しからプランッと紐が垂れていた。
そして噴き出すくらいの汗が流れ始める。
「あー!白井の机の中になんかあるー!」
タイミングよく発見されるこの状況。
このパターンは初めてだ。ヤバい、超ピンチ。
教室中央に吊るし上げられる様に立たされている。
さっきまで歪みあっていた男女は今は仲良くサークルを組み結託して叫び続けている。
「最低!」
「謝れー!」
「キモッ」
「さすがに引くんだけどー」
「死ね」
理不尽な罵詈雑言の嵐。いっそ清々しい。でもさすがにちょっと辛い、死にたくなる。
目の前に涙目の笹山さんがいる。何が何だかよくわからない、人に嫌われるのはもういいけど、知らない罪を認めるのは凄いやだ。
「お、俺じゃ・・・」
パンッ
弁明の機会もなかった。
俺が口を開いたと同時に笹山さんの右手が飛んで来た。
平手一発。
男子達、これで満足かよ。
皆残りの弾丸を投げ付けながら散っていく、俺はそのまま静かに席に付くしかなかった。
理不尽な暴力。
しかしビンタは慣れていて、こう言う時こそほしい涙はやっぱり出なかった。
不愉快な騒動も収まり、今日はLHLの日。
「はいはーい。じゃあみんなー、今日は十月の学芸会にやる劇を決めます。この中から一つ決めて、配役まで今日決めちゃうからね」
五年になってクラスと担任が変わった。新しい担任は若い女性の佐藤先生だ。
夏休みももう直ぐのこの時期から学芸会へ向け動き始める。おそらく夏休みの間に備品やら何やらの準備をするんだろう。先生達も大変なんだな。
なかなか決まらず、最終的に佐藤先生のゴリ押しでウチのクラスは『鶴の恩返し』となった。
「じゃあまずは主役のおつうだけど、これはねぇ先生もう決めてるの」
ガヤガヤしている。
みんな目立ちたい、でも恥ずかしい、でもいい役やりたいの思いで必死だ。俺は背景とか裏方とかそういうセリフが無いのでいいです。
「おつうは、白井君でいきます」
・・・うそ、でしょ?
ご覧いただきありがとうございました。
恥ずかしいばかりの雑な作品と罵ってください。
むしろそれで勉強して成長したいと思います。
投稿は不定期になります。日々少しずつ時間を作って書いています。素人なので進捗や出来に関して悪くなる事がありますのでご了承下さい。