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恋愛はSEXだと思ってました。  作者: 来栖 サナ
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過去の自分がずっと嫌いでした。④

はじめまして。

初心者なので雑で汚い作品です。ごめんなさい。


実体験を元にする事で主人公の心情をリアルに描けたらなと思って頑張って書いています。

粗末な作品です。恥ずかしいばかりです。

読んで頂ける寛大な方々へありがとうございます。

 にやにやしながら身体中を舐め回している。

 恐怖心が許容を超え、頭の中がずっと冷たくなっていた。


「あ、いけないいけない。忘れてた」


 そう言って自分のスマホを横の棚の上に置き録画のスタートボタンを押した。そしてまた粘度を強めて攻めてくる。


 なに?これ。

 理解が追いつかない。


「やばっ、巧太君やば。あはっ、これならいけるね」


 ベタベタになった身体の気持ち悪さ、目の前のお姉さんの酷いニヤけ顔の気持ち悪さ。

 乗っかられていて逃げ出せない。手を伸ばし抵抗の意思を見せても力が弱かった。


「綺羅、ちょっと頭の方行って手を抑えてて。お姉ちゃんがやり方教えたげる」


 綺羅ちゃんが上から覗き込むように顔を出し俺の手を抑えた。お姉さんのとは違って純粋な笑顔、可愛いにこにこ顔なのに何故かとても怖い。


 下腹部に感じる知らない感覚、一定のリズムで叩かれているような衝撃がある。

 遠くなって行く意識はギリギリで切れることがなく、痺れる様に感度が上がっていった。


「まっ、待ってっ、なんかくるっ、怖いっ」

「え、もお?うそやばっ可愛い。いいよ大丈夫だよ怖くないよ気持ちいだけ。やば、やっば。大丈夫、大丈夫」


 次第に腰を叩きつけるテンポが早まっていく。

 大丈夫大丈夫と何度も言葉を繰り返していた。

 

 押さえつけられた身体の上で必死に腰を振るお姉さんの欲塗れのその表情は、トラウマとなって俺の脳裏に焼き付いた。


「はあ、はあ。じゃあ次は綺羅の番ね」


 ◇◇◇◇◇


 自宅アパートの前にいる。

 記憶が途切れ途切れで今が現実なのか疑問に思ってしまうくらい混乱していた。


 玄関のドアを開けるとすぐに母さんが駆け付けて来た。

 当然だ、時計は七時を回っている。どこに居たのか?何をしていたのか?何を聞かれても答えられない、未だどこまでが現実か自分でもわからなかった。


 何も答えない俺に対し、質問の数だけ平手が飛んできた。


 それでも何も話さない子供に苛立ちが抑えられず、服を掴み投げる様に外に突き飛ばす母親。初めての『追い出し』だ。


 鍵を閉められたドアを何度も叩きながら、ごめんなさいと繰り返し叫んでいた。

 叫び疲れドアの横で立ち尽くす、寒いと思ったら靴を履いていなかった。なんと無く座ったらいけない気がしてずっと立っていた。


 一時間くらい経った頃、カギが開く音がして中に入る。


「はぁ、もういいから早くお風呂入りなさい!もう遅いから早くね、出たらすぐご飯食べてすぐ寝ること」


 返事とごめんなさいしか言えなかった。

 涙は出ないのにヒクつく声で何度も謝っていた。


 翌日


 帰りの会が終わり、頃合いを見て教室を出た。

 昨日の出来事が心の奥でずっと引っ掛かっている、そんな変な感覚だけがどうしても消えずにいた。


 モヤモヤなのかソワソワなのか、ずっと落ち着かない。なるべく考えないようにと考えてしまいながら昇降口に向かって歩いていた。


「あ!やっと来たー。待ってたよ、じゃ行こっか」


 綺羅ちゃんに手を引かれ昨日と同じように彼女の家に着くと既にお姉さんも居る、昨日よりは少し片付いた部屋の真ん中には布団が敷いてあった。


 どうして俺は黙ってついて来てしまったんだろう。

 違う、『逃げられない』と思った。だから考える事を諦めてしまっていた。


「あ、あのっ!こういう遊びは、その、もうっ」

「あれれー、妹の大切な初めてを奪っておいてさー。そんな事言っちゃ、だめだよねー?」


 スマホを片手にそう語るお姉さん。画面には昨日の俺と綺羅ちゃんの行為が映し出されていた。


 『逃げられない』は正解だった。『初めて』『奪って』何の事だかわからないけど、何かいけない事をしてしまいそれを責められていると言う事だけはわかった。


「だからさ、これからもちゃんと毎日来るんだよ?」

「で、でも。えっと塾とか家の事とか、いろいろあって・・・。その、水曜と木曜だけなら・・・大丈夫、です」


 初めて嘘を付いた。

 塾に行った事なんて無い、ただ今日が木曜だっただけ。


 相手の顔色を伺いながら恐る恐る言葉にする。

 怖くて直接目を見る事が出来ない。


「えー寂しいー。でもしょうがないかぁ、変に問題なってもやだし。じゃあ水木は必ず、学校終わったらすぐね、わかった?やーくーそーく、だよ」

「キララ迎えに行くね」


 幼い俺ができる精一杯だった。

 そして日を重ねる度にこのトラウマは濃く深く絡み付きながら俺を侵食していった。

ご覧いただきありがとうございました。

恥ずかしいばかりの雑な作品と罵ってください。

むしろそれで勉強して成長したいと思います。


投稿は不定期になります。日々少しずつ時間を作って書いています。素人なので進捗や出来に関して悪くなる事がありますのでご了承下さい。

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