また傷を抉られました。⑦
はじめまして。
初心者なので雑で汚い作品です。ごめんなさい。
実体験を元にする事で主人公の心情をリアルに描けたらなと思って頑張って書いています。
粗末な作品です。恥ずかしいばかりです。
読んで頂ける寛大な方々へありがとうございます。
事が始まってしまえば後は単純だった。
何かのスイッチが入ったようにただただ時間を忘れ欲の限り体を重ねていた。
攻められ受け身でいたのは最初だけ、いつの間にか自ら攻め手になり体力が尽きるまで夢中で絡み合っていた。
◇◇◇◇◇
ふと、目を覚ます。
窓の方を見ると夜の暗闇に若干の青さを感じる。小鳥が囀るには少し早く、置き時計は五時と表示していた。
男一人にしては少し広めの部屋だったため贅沢にベッドはセミダブル、そのおかげかゆったりと幸せそうに俺の胸で寝息を立てている紫ノ宮風華。
昨夜の行為のまま寝落ちしたのか腕や足が絡んでいて動けない。
白い天井を見つめながら現状把握と罪に対する言い訳を考えていた。
可愛いのは認める、めちゃくちゃ認める、だけど・・・
結局こうやって自分の情けなさを痛感させられる。
なにやってんだろ、ほんとどこまでもダサくてキモい。
綺麗な顔してエゲツない性格してるよこいつ。
この顔を見る度にダサいトラウマが蘇る。全然克服できていない、もしかしたら欲に負けてしまう自分の言い訳にしているのかも知れない。もしそうなら引く程ダサいよな俺って。
「おはよ」
大きく深呼吸したせいか目を覚ました紫ノ宮と目が合った。
実にエロい。
誤魔化す様に雑に返事をしたのに何故か嬉しそうな反応だった。
クスッと笑われた。
あ、バレたなこれ。
「あんなに何回もシたのに。ねえ?まださ、ちょっと早いから・・・」
思春期は男女共に獣になる。
◇◇◇◇◇
朝のニュースを見ていた。
魚座は最下位。まあ、だろうね。
蛇口を閉める音の後、少し経ってドアが開くと風呂を済ませた紫ノ宮風華が胸元で片手にバスタオルを持っただけの状態で現れた。
「ちょ、ちゃんと隠してっ!全然見えてるっ!」
「散々見ておいて?可愛い」
にやっと鼻で笑われた。
ほんとっいちいちこいつは、俺もいちいち反応すんな!
入れ替わりで風呂場に駆け込んだ。
風呂から出て部屋に戻ると、テーブルに並ぶ朝食らしきものが目に入る。そしてキッチンからお茶の入ったグラスを持って紫ノ宮が現われた。
「どうそ、食べましょう」
勧められるがままに座り、二人手を合わせ食べ始める。
サラダ、ベーコン、目玉焼き、お新香、味噌汁。
ザ、朝食。
まじか、まじでやるじゃねーか。ほんとなんなんだこいつ。頭良くて美人で料理も上手い、それでいてめっちゃエロい。
なにこれ?超高級物件なんじゃね?
片付けは半ば強引に引き受けた。でないと俺は多分もっとダメになる。
部屋の方を見ると肌の手入れやら髪の手入れやらなんか色々やっている彼女の姿があった。
俺も少し肌メンテはするけど女子って大変だよな。
ってか紫ノ宮もちゃんと女子やってんだな。そりゃそうか。
「どうする?少し早いけどもう出る?それとももっかいシておく?」
「せ、選択肢おかしくない!?」
「そお?私たちはさ、いつもの事じゃん」
いい終わる頃にはベルトが外されていた。更に攻め寄る紫ノ宮を半ば強引に引き剥がし、少し乱暴に外へ追い出した。
そして紫ノ宮の忘れ物が無いかを入念に確認した後、学校へ向かい歩き出した。
「こーた今日もバイトあるの?」
「今日は、ないけど」
「ふーん・・・私一度帰るけど、荷物持ってまた来るから」
は?
「い、いやいや。今日は、その、か、彼女と会うんだ。だ、だから、困る」
「・・・・・いいよ、待ってる」
「え!?いやほんとに困るからっ。い、家に呼ばれててご飯も、食べると思うし。何時に帰るとか、わからないからっ」
「・・・泊まるの?」
「いやっまあ、帰るけど。ふ、普通高校生は簡単に泊まりとかで、できないでしょっ!」
「普通、高校生が一人暮らしとかできないと思うけど。まあいいわ、それでも待ってるから」
「本当に、困る・・・」
「・・・じゃあさ。もし帰った時に私が待ってたら、また家入れてくれる?」
いつもそうだ、そうやって選択肢の無い質問を投げて俺を振り回す。そういうのズルいだろ。
分かりきっていた回答を受け取り笑顔になる紫ノ宮風華に対し、可愛いと思ってしまう自分が本当に本当に嫌いだった。
大通りに出る前に腕に抱き付く彼女を剥がし、少し距離を取ると意外にもそれ以上詰め寄って来なかった。
昨日は色々あり過ぎた。
俺の心は未だプチパニック継続中、爆発しそうだ。
ご覧いただきありがとうございました。
恥ずかしいばかりの雑な作品と罵ってください。
むしろそれで勉強して成長したいと思います。
投稿は不定期になります。日々少しずつ時間を作って書いています。素人なので進捗や出来に関して悪くなる事がありますのでご了承下さい。