また傷を抉られました。①
はじめまして。
初心者なので雑で汚い作品です。ごめんなさい。
実体験を元にする事で主人公の心情をリアルに描けたらなと思って頑張って書いています。
粗末な作品です。恥ずかしいばかりです。
読んで頂ける寛大な方々へありがとうございます。
俺の後輩は可愛い。
仕事ができなくても物覚えが悪くても、天然でも。どんなマイナス要素があったとしてもそれで全てチャラになる。
『可愛い』は最強だ。
正直ちょっとズルい。ただ個人的には最低限の真っ直ぐな真面目さがあっての事だとは思っている。
紅林花奈はそれに該当する可愛い後輩だ。多分問題は俺の方、自分で思っているより器用じゃなかった。
後輩に教えると言うのは割と好きかも知れない、しかしそれに集中して本来の自分の仕事量がこなせない。最悪そのストレスが後輩にまで影響してしまうかも知れない。
そもそもこの店での俺の仕事量が適正か疑問なところもあるが、これはちょっと中々にしんどい。
「なんだー言って言って、言ってよもー。白井君は頑張り過ぎなんだよ、私がいる時はフォローするから」
遂に女にヘルプしてしまった。あんな暴露話聞いてしまったし相談しづらかったけど店に迷惑かけられない。正当なワークシェアリングだ、と自分に言い聞かせる事にした。
「あ、あの、先輩。サンド系も基本はお時間貰った方がいいんでしたっけ?」
「えっと、そうだね。早いのもあるけど焼きが入るから基本的には確認した方がいいと思う。あ、あとメニュー関係は今日は金城さんに聞いた方がもっと細かく教えてくれるよ」
「あー・・・そう、ですか。はい・・・」
あれ?俺なんかやらかした?
なんだか少し落ち込ませてしまった。多分最後に「わかりました」と言ったんだろうけど聞こえないくらい声が小さくなってとぼとぼと金城さんの所へ向かって行った。
今日はあまり混んでなくて良かった、正直余裕がない。
紅林さんの事はある程度金城さんに頼んではいたけど、所々で俺の所に戻ってくる。懐いた子犬みたいでちょっと可愛いし頼られるのは嬉しいけど少し複雑だ。
夜になるとガラス越しに外が見えなくなる。
そのせいで外にいる人の視線には気が付かなかった。
夜九時
高校生組の上がりの時間。
俺と紅林さんと金城さんに変わり、大学生やフリーターの人達とバトンタッチし仕事を切り上げた。
さすが店長、みんな優しくてちょーちょーフレンドリー。でもそゆうのちょっと苦手なんす、すんません。
休憩室に戻るといつも通り一番に金城さんにと着替えを譲り、俺と紅林さんは中央のテーブルを挟んで椅子に座った。
若干の沈黙、これもいつもの事だが金城さんの着替え中の衣擦れ音が気になってそわそわしてしまう。考えてしまうと変態くさくなるし無心でいようとすればするほど逆に想像してしまう。
ふと視線を前にすると紅林さんと目が合った。いや、ガッツリと目でホールドされていた。
その表情は『無』、ふとガン見してくる赤ん坊のような無邪気な『無』だ。睨んでるわけでも求めてるわけでもない大きく純粋な目で俺をロックオンしている。
あれ?俺キモかったすか?まじごめんなさい。もう何も考えないのでこれ以上見ないでっ!無意識だったのでまじ許して!
全国の思春期男子諸君!フォロープリーーズ!
「あのぅ、先輩、前に一度会った事ありますよね?」
は?えっと、それ口説いてんすか?
ちょっと予想外の質問ぶっこまれて困惑してます。
いきなり質問をしておきながら否定したり肯定したり、自分の言葉にいや、いや、と悶々と自問自答している後輩だった。
「もしかして、双子の兄弟とかいますか?」
意味不明の爆弾二発目だった。
しかもカーテンの向こうで一人必死に笑いを堪えてる人も出ている始末。なんだこれ?
「えっと、双子の兄弟はいないです。なに?」
「ですよねぇ。・・・うーん。先輩は四葉ですもんね」
なるほど、もしかしてまじで会ったことある?
二年からの転校の話を簡単に説明していると、ふと朧げに思い当たる面影が頭を過った。
「ん?あれ?ココアの人?」
その言葉を出した途端、両手でテーブルをバンッと叩き立ち上がる後輩が晴れやかな笑顔で口を開いた。
「そう!ですよね!やっぱりあの時クリスマスイブに彼女にフラれてた人ですよね!」
三発目の爆弾を放り投げてきた。
ご覧いただきありがとうございました。
恥ずかしいばかりの雑な作品と罵ってください。
むしろそれで勉強して成長したいと思います。
投稿は不定期になります。日々少しずつ時間を作って書いています。素人なので進捗や出来に関して悪くなる事がありますのでご了承下さい。