とは言え皆可愛いと思いました。⑩
はじめまして。
初心者なので雑で汚い作品です。ごめんなさい。
実体験を元にする事で主人公の心情をリアルに描けたらなと思って頑張って書いています。
粗末な作品です。恥ずかしいばかりです。
読んで頂ける寛大な方々へありがとうございます。
異性に対する恐怖心。
幼い頃のことだけど、隠しきれない程のトラウマを俺は未だに抱えている。
小三の時に初めて異性への恐れを知った。時間と共にそれは薄れたと思ってたけど、中二の時に図書の司書さんに傷を抉られ再発した。
もともと俺はピュアなんです。純なんです!と言いたい。ただ、そんなトラウマを抱えて臆病になった俺は付き合った相手に何も出来ず傷付けるだけ。結局、自業自得のスパイラルの中にいる。多分現在進行形で。
そりゃまあ紫ノ宮に毒されてもしょうがないよな。
まあ、言い訳です。
もしや貴方も同属っすか?
「小学生の頃はね、白井君くらいのショートにしてたんだ。学校でももっと普通に明るくしていたし男子の友達も多かったの」
そう語り出す金城さん。俺が聞いていいんすか?と問いたいとこだが、そんな雰囲気じゃなかった。
トラウマもしくは過去の傷とは繊細なもので、悟られる事すりゃ避けたい時もあれば曝け出して聞いてほしい時もある。
タイミングなのか状況なのか、もしくは人なのか。そういう相手に選んでくれた、とここはとりあえず良い方に受け取っておこう。
金城さんの今に至る生い立ちは中々に際どいものだった。
子供の頃はもっとオープンに明るかったこと。
小学六年の時に胸が急に大きくなったこと。
それが原因で周りの男達が意識し始めて離れていったことや、それと同時にいろんな人に胸や体をジロジロ見られるようになりそれが凄く嫌だったことなど、まさに洗いざらい語ってくれた。
「そ、そもそも金城さんが綺麗だから、じゃないの?」
「・・・ありがとう。でもね、中学ではもっと酷くてさ。体で男を誘ってるとか言われるし、男子達は下心丸出しで声掛けてくるし痴漢にも遭うし。みんな私の体見て好き勝手言ってさ、もう最悪だよ。だから髪を伸ばして静かにすることにしたの、目立たないように」
思っていた以上に重い。どうしよう俺も男なんすけど。
「男の人は体ばっか見てきて気持ち悪い、調子いい事ばっか言ってガサツで不真面目!テキトーな事言って結局下心丸出しだし軽薄で不潔で大っ嫌い!」
消えたい、もう許して。
「たまたまここの制服可愛いなって見ていたら、店長さんに声掛けられてさ。演技してると思って明るくやってごらんって言われて始めたら凄く毎日が楽しくなったの」
殺意に近いダークなオーラが次第に和らいでいく、少しづついつもの笑顔が戻ってきた。
良かった、最終的に殺されるかと思った。まじで。
「そんな時、白井君が来たんだよ?最初はほんとにシャイな中学生の女の子だと思ってたんだよ?でも凄く真面目で誠実で、ちゃんと信頼も尊敬もできる、こんな男の子もいるんだなぁって」
「そう、ですか。嬉しいです」
「本当だよ!だから白井君ともっと仲良くなれたら男の人にも慣れるかな、なんて思って・・・」
「ま、まあ。誰だって抱えてる事ってありますよね?金城さんの辛さ、凄く伝わりました。もし俺が力になれるなら、是非都合の良い様に利用してほしいです」
赤裸々に語る女子をどう相手すればいいのか分からず、適当な事言って流すみたいな言い方をしてしまった。
何か勘違いをしたらしく、そう言うつもりで言ったんじゃないと何度も何度も謝る金城さんだった。
そんな金城さんへの対応に困っていると、俺にとって最近の悩みの一つである後輩が慌てて休憩室に駆け込んで来た。
時間ギリギリであたふたしながら挨拶し更衣スペースに飛び込んで行く紅林花奈だった。
素直で良い子、と言うのが印象の彼女。温厚で無邪気な笑顔が可愛いのだが、すぐにテンパってしまうのが難点だ。そして若干物覚えが悪いし不器用だったりする。
まあ『天然』というやつだ。
俺が言うのも何だけど、童顔と言うか幼いと言うか、この子こそ中学生なんじゃないの?と思うくらい。まあついこないだまで中学生だったんだけどさ。
可愛いというだけで許してしまう男の辛さと言うものがある。
後輩教育については金城さんに聞きながらなんとかやってみよう。
そんな先輩と後輩を連れ、両手に華で店内に入って行った。
ご覧いただきありがとうございました。
恥ずかしいばかりの雑な作品と罵ってください。
むしろそれで勉強して成長したいと思います。
投稿は不定期になります。日々少しずつ時間を作って書いています。素人なので進捗や出来に関して悪くなる事がありますのでご了承下さい。