バイト先で後輩ができました。②
はじめまして。
初心者なので雑で汚い作品です。ごめんなさい。
実体験を元にする事で主人公の心情をリアルに描けたらなと思って頑張って書いています。
粗末な作品です。恥ずかしいばかりです。
読んで頂ける寛大な方々へありがとうございます。
勤務開始まで少し時間を持て余していた。
俺も金城さんも着替え終わり、休憩室の椅子に座ってお互いスマホをいじりながらヒマを潰している。
そんな沈黙の中、気持ちよく通った声で名前を呼ばれ顔を上げると美人がこちらを凝視していた。
「・・・ところでさ。さっき気づいたんだけど、白井君四葉の制服着てなかった?白井君東高だったよね?」
「えっと、その・・・」
「・・・・・」
俺からの言葉待っている。その真っ直ぐな目で。
基本的にはいつも明るい彼女、そして曲がったり歪んだりしている事を絶対に許さない。誠実さの塊のような強さを持っている。時には少し怖いと思う事もあるけど、あまり起伏の無い明るさと優しさがなんとも心地よく一緒にいて落ち着く。そもそも美人って事もあるけど、俺は結構この人を気に入っていた。
だからこそ、後ろ向きな言葉や逃げてしまった自分を知られたく無くて言葉が上手く出さないでいた。
「家の、事情で・・・その、ちょっと訳あって転校する事になって。それで一人暮らしすることになったんだけど、せめて生活費くらいは自分で稼がなきゃと思って。店長に頼んで出来るだけシフト入れて貰ってるんです」
「・・・・・・」
沈黙が怖い。
少しだけ目を大きくしながら無言、とても怖いです。
そして更に目に力が入りテーブルに手を着いてこちらに乗り出して来た。
「・・・えらい!えらいよ白井君!いつも思っているけど、白井君のその真っ直ぐで誠実な考えや行動は本当に尊敬に値するよ!って言うかね、って言うかね、私も四葉だよ?学校で見かけなかったど何組?何組?」
こんなに食い付いて喋りまくる金城さんは初めて見た。普段はあまり起伏が無く冷静な口調でそこが強さを感じる、言葉一つ一つにブレがなく太く真っ直ぐが彼女の魅力の一つだったけど、目の前にいる彼女はただの好奇心旺盛な女子だった。
照れと同時に罪悪感が全身を覆った。嘘は付いてはいないがあえて伏せた事の罪意識がどうしても消えない。
金城さんはそれ以上追求はして来なかった。
しばらくして勤務時間となり、金城さんはホールに俺は厨房へ向かった。別れる際に今日も頑張ろうねと掛けられた言葉と柔らかい笑顔のせいで俺の中のいろんなギアが一段階上がるのを感じた。
ここで働く時に店長に言われた、「白井くんは全部やってね」と。勤務が開始すると注文が入ったら厨房に入り、無いとホールやカウンターにいる。そして合間を縫って頼まれている雑用や掃除。
俺だけちょっと忙し過ぎないっすか?大丈夫っすか?
まだ三ヶ月、新人って事で使い回されるのはしょうがないとしてもこのハードワーク、しかし生活が掛かってると思うと意外と頑張れるのが不思議だ。俺って社畜気質でもあるのかな?いやいや金城さんがいるから、それだね。
夜のピークが収まり俺たち高校生組は退散する時間となった。勤務カードの打刻を済ませ休憩室に入ると店長が待っていた。
「金城さんさ、お願いがあるんだけど明日ってシフト入れないかなぁ。瀬戸さんが体調不良で休みになっちゃってね」
「明日、ですか?・・・ごめんない。申し訳ないですけど」
お互いに本当に申し訳無さそうな顔をしていた。どこまでも強請る店長に何度も何度も頭を下げる金城さん。
同じやり取りを何ターンかした後、さすがに諦めた店長だったが何故か俺を見ている。まあ、いいけどさ。
「じゃあ、俺でよければ」
「本当!?あーでも、んー、まあしょうがないか。白井君でもいいかー」
引っ掛かる言い方するじゃないっすか。まいいけど。
「いや、むしろその方が良いか。そうだな、良いかも知れない。白井君が一番良い。いっそ全部お願いしようかな」
「・・・えっと、なんですか?」
「実は明日、新しい子が入るんだよ。それで瀬戸さんに教育係お願いしててさ。白井君を教えた金城さんならと思ってたんだけど、むしろその白井君の方が良いかも、と思ってね。後輩教えるのも勉強になると思うんだ。どうかな?」
なるほど、じゃあしゃーないか。
胸張ってとは言えないけど、俺で出来る範囲ならと心よく引き受けた。どうやら高一の女子らしい、店長の人を見る目はずば抜けているので悪い人ではないと思うけど、単純に相性はある。怖い人じゃないように、と何度も願いながら帰り道を歩いて行った。
ご覧いただきありがとうございました。
恥ずかしいばかりの雑な作品と罵ってください。
むしろそれで勉強して成長したいと思います。
投稿は不定期になります。日々少しずつ時間を作って書いています。素人なので進捗や出来に関して悪くなる事がありますのでご了承下さい。