こんな風にしか進めませんでした⑤
はじめまして。
初心者なので雑で汚い作品です。ごめんなさい。
実体験を元にする事で主人公の心情をリアルに描けたらなと思って頑張って書いています。
粗末な作品です。恥ずかしいばかりです。
読んで頂ける寛大な方々へありがとうございます。
それと
貴重な評価やブックマークありがとうございます泣
今日は夕方からバイトがあり、それまでは茜と一緒にいようと思っていた。
朝食後いくつか家事を済ませた郁乃さんは買物に出かけていった。ついでの用もあるらしく、お昼は俺と茜で済ませてと言っていた。
「茜なんかアニメでも見る?」
「んー、じゃあ・・・」
そう言って俺に駆け寄り抱きついてきた。
いつも通りの変わらない茜に見えるけど、俺はもうその違いに気付いている。
「またあの凄いのして、茜をいっぱい愛して」
その言葉でスイッチが入った俺は茜を抱えて部屋へ、そして覚えたての遊びに夢中になるように郁乃さんが帰ってくるまでただひたすらに絡み合っていた。
夕方前には全てを片付けリビングでゆっくりしていると郁乃さんが帰ってきた。バトンタッチで家を出た俺はそそくさとバイト先へ向かっている。
KFCまでの道中、ずっとモヤモヤする何かを抱えながら、それをギュッと押し留め心の奥底で蓋をしようとする俺の中の別の俺がいた。
妹を汚してしまった事で茜にも郁乃さんにも罪悪感のようなものを感じていた。これまでは消化し切れていたはずなのに、優しい茜に甘えてしまった情けなさもある。そして純粋な愛で求めてくれる茜に対し、自分がどれだけ汚れきった人間なのかあらためて思い知った。
クズ、ゴミ、最低野郎。それ全部俺、わかってる。わかった上で、それでも茜に甘えてしまった。
なんともキモくてダサい事この上ない。
こんな俺は生きてていいんだろうか。
せめて、真面目に働こう。
そんな事を考えながら歩いていた。
駅前の通りを抜け、少し遠回りしながら店へ向かう。ギリギリの時間で着くようになんとなく時間調整をした。
休憩室に入ると当然金城さんが既にいて、前を通る際に一言挨拶しただけでそれ以上会話も無かった。
別に悩んでいるわけではない、心の傷も茜が埋めてくれた。それでも解消し切れない何かずっと胸の奥で暴れているようだった。
「いらっしゃいませー!」
無意識にいつもより力が入り大きい声が出る、お店的には良い事だ。
俺と金城さんが入った時には既にピークタイムに入っていて、厨房もレジもカウンターもホールもやる俺は大忙し。ありがたい。
少しの間があればすぐに掃除をしたり他のスタッフの迷惑にならない程度に何でも手伝った。
「あっ、それやっときます!」
「おっサンキュー」
「じゃあ一緒にこっちもやっときますね。あっそれ俺持っていきますので!」
がむしゃらに仕事の事だけ考えて必死になっていた。
ガッシャーンッ
レジに並ぶ列に面した席で食事をしている親子のテーブルからコップが落ちて割れてしまったようだ。
慌てて駆け寄ると、二人掛けの小さいテーブルの下にはオレンジジュースが撒き散らされ割れたコップの破片が散乱している。そして落としてしまった幼い子供は今にも泣きそうに動揺していた。
そして母親は駆け寄った俺に丁寧に謝り続けている。
「だ、大丈夫です。えっと、危ないのですぐ片付けますね。こっちでやりますのでそのまま座っていて大丈夫です」
その後すぐにレジに並ぶ客を交通整理し割れたコップを片付けモップをかける。
「本当にすみませんでした」
「あっ、いえ混んじゃってて、その逆に申し訳なかったです。お、お子様は怪我は無かったですか?」
幼稚園児くらいのその男の子は、わかりやすくシュンっとしていて今にも泣き出しそうだ。
「ちょっとビックリしちゃったね。はいこれ、新しいオレンジジュースどうぞ」
「いいの?」
「大丈夫だよ、ではごゆっくり」
何度も丁寧に頭を下げてのお礼だった。人に感謝されるのは単純に嬉しい、でも今日はずっと必死だったせいで既に次の仕事はと頭がいっぱいだった。
少ししてピークが去り、仕事の切れ目に裏にいる店長へさっきの顛末を報告しに行った。
「ーで、コップが一つ割れてしまって、すみません。それで、あの、その子供に俺の勝手でオレンジを一杯あげてしまって、その、料金払いますので・・・」
「ん?・・・はははははーっ。何言ってるの、それでいいんだよ。ありがとう、お陰でこの店の評判もまた上がりそうだ」
店長は笑顔でたくさん褒めてくれた、そしてお金も受け取らなかった。はぁ、よかった。
本当に、余計な事考える余裕が無いくらい仕事が忙しくて助かった。
ご覧いただきありがとうございました。
恥ずかしいばかりの雑な作品と罵ってください。
むしろそれで勉強して成長したいと思います。
投稿は不定期になります。日々少しずつ時間を作って書いています。素人なので進捗や出来に関して悪くなる事がありますのでご了承下さい。