こんな風にしか進めませんでした④
はじめまして。
初心者なので雑で汚い作品です。ごめんなさい。
実体験を元にする事で主人公の心情をリアルに描けたらなと思って頑張って書いています。
粗末な作品です。恥ずかしいばかりです。
読んで頂ける寛大な方々へありがとうございます。
それと
貴重な評価やブックマークありがとうございます泣
何度も合わせ直すように長い長いキスをした。
「お兄ちゃんは茜が好き、茜もお兄ちゃんが好き。だからこれが自然なことなの。お兄ちゃん・・・」
ずっと茜を見ていた。頭の中が真っ白になっていて言葉が出ない、それでも身体を引き剥がすような仕草で俺の手だけは抵抗をしていた。
しかし、そんな弱々しい俺の手は茜の力でも簡単に振り解かれる。
「大丈夫だよお兄ちゃん、茜は居なくならないから。大丈夫、茜がいるから大丈夫。だからね、茜の事もっと愛して、茜はずっとお兄ちゃんのこと愛してるの」
時間が止まったように、思考の全ては目の前の茜だけを想ってる。心の奥に絡まる何かが少し解け、流れ出す何かを感じる。そしてそれは暖かかった。
『大丈夫』
古い傷を抉られるように感じる言葉。たくさんの人に何度も何度も言われ俺のトラウマとして定着した言葉。それなのに茜に言われると素直に落ち着く。
『愛してる』
そう言えば、言われたのは初めてだな。これまでたくさんの人とどれだけ愛を繋いでも誰も言ってはくれなかった。「好き」という言葉だってすぐに消えてしまうからと不安が常にあった。でも茜の言葉にはそんな疑いも無く安心できる。
幼い少女だと勝手に決めつけていた。
居なくならないと無条件に信じられる相手が、愛してると言ってくれている。
これを幸せって言うんだよね、本当はずっと知ってたんだ。でも叶わないから。俺はずっと欲しかった、裏切られる事の無い本当の幸せ、ずっとずっと。
「・・・誰も言ってくれなかったんだ、みんなすぐ居なくなるから・・・」
止まった思考を言い訳に口が勝手に甘えた事を言っている。甘えてしまうと止められない。三つも下の妹に情けなく甘えてしまう俺を俺が止めなかった。
「大丈夫、茜居るよ。だから大丈夫」
少しだけ低めの声で囁く茜、初めて知った妹の色気に驚き、そして興奮していた。喋り終わった茜がゆっくりとパジャマを脱いでいく。
「愛し合うってこと、茜もういろいろ知ってるんだよ?だからねお兄ちゃん、茜をいっぱい愛して」
わかってる。でもそういう事を望んでた訳じゃ無い。俺たちは兄妹、これは気持ちを繋げるだけでいいそれだけで幸せな事なんだ。
心の片隅にそんな事を言ってる俺がいる。
「茜・・・愛してる」
この日、茜を抱いた。
俺の最低は更にもっとどこまでも深く落ちていく。
事後処理を念入りにしてからパジャマを着てベッドに入った。俺の胸元に顔を擦り付けるようにして寝ている茜を見て、目を瞑るとすぐに朝が来た。目覚めの良さで自分がどれだけ安心できていたかを知る。
昨夜の事が嘘のような無邪気そうな寝顔の茜、それを少し眺めてから起き上がりリビングへ向かった。
「あら、おはよう巧太君」
「おはようございます」
「それ目開いてるの?」
「あっ開いてます!ちゃんと起きてますっ」
よくある朝のやり取り、そんなに目細いかな。
「茜はまだ寝てるけど、起こします?」
「いいわ、まだ早いしもう少し寝かせておきましょう」
少しすると目を擦りながらトボトボ歩き部屋から茜が出てきた。
「おはよ〜、お母さんお兄ちゃんどこ〜?」
「おはよう。向こうにいるわよ・・・ん?どうしたの?お腹痛いの?」
「大丈夫ー」
洗面台の前で歯磨きをしていると、後ろから茜が抱きついてきた。若干の心の動揺を感じつつ一緒に歯磨きをする茜の様子を伺っていた。
リビングに戻ると既に朝食が用意されトーストとハムエッグとサラダがテーブルに並んでいる。燈山家の朝食は基本洋食だ。
「あなた達本当に仲良いわね」
「うん!お兄ちゃん大好きー」
「昨日帰ってきたら二人抱き合って寝てたわよ」
そう言われ黙り込む茜、郁乃さんは不思議そうに見ていたけど、なんとも複雑な心境だった。
ご覧いただきありがとうございました。
恥ずかしいばかりの雑な作品と罵ってください。
むしろそれで勉強して成長したいと思います。
投稿は不定期になります。日々少しずつ時間を作って書いています。素人なので進捗や出来に関して悪くなる事がありますのでご了承下さい。