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第32章
1920年7月20日。
ジョンソンは、国境の警察に出頭。
彼を乗せた蒸気機関車が、また力強く驀進する。
それは、さながら・・・
『時の旅を逆行する旅』といえるものであった。
・・・のみならず、彼にとって・・・これまでの過去というものが、すべて非現実的に思われてしまうのだった。
この旅のさなか・・・
途中の駅々(えきえき)には、彼をひと目見ようと、大勢の人々が待ち構えていた。
かの有名な、『元チャンプ』を。
・・・どのアメリカ人も成し遂げられなかった『偉業』を成し遂げた男というものを。
その偉大な男が・・・
こうして、祖国アメリカに帰ってくる。
そして、人々が迎える。
「・・・あのジャック・ジョンソンが帰ってきたぞ!」と。




