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第30章
・・・ジョンソンは、『告白』を売り歩いた。
これまでの亡命生活のため、金に困っていたのである。
彼が言っていた、「5万ドルの報酬」というのも、きちんと受け取れていたのかは・・・不明だ。
その後ジョンソンは・・・
1916年3月10日。
スペインのマドリードで、フランク・クローズィアーと試合をし、10ラウンド判定で勝ったが・・・
話題にもならなかった。
バルセロナでは、アーサー・クレイバンを、6ラウンドでKOした。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
・・・スペインにおける「勇者」とは、闘牛士のことだった。
死と生をめぐる神秘性が・・・ジョンソンの想像力というものを刺激した。
そんな中・・・
なんと、ジャック・ジョンソンが、マドリードの闘牛場に姿を見せた・・・!
たくみに牛の攻撃をかわし、勇敢に、闘牛の背中めがけて、何本もの剣を突き立てる。
・・・やがて、剣を何本も背中に刺された闘牛が力尽きた。
ジョンソンの「KO勝ち」だ。
会場の人々から、喝采をあびるジョンソン。
・・・『勇猛』。
しかし、それに飽き足らなかった彼は・・・
早くも、この新しい職業を捨てる。




