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第22章
・・・ジョンソン一行は、命がけの航海で、キューバのハバナに到着した。
「イースター」・・・つまり、『復活祭』が近づいていた。
このキューバでは、現地に滞在する大勢のアメリカ人観光客が、挑戦者のジェス・ウィラードに対し・・・
「次期チャンピオン」の期待を込めて集まっていた。
・・・そのウィラードだが、身長196cm、体重117キロの巨漢である。
多くの白人ボクサーどうしによる、『白人の希望の星』の地位を得るための闘いに、最後まで勝ち残った男・・・
そして、現・世界ヘビー級チャンピオン、ジャック・ジョンソンを倒せるだけの、力と技を、充分持った男である。
本国アメリカでは、農場の重労働で鍛えあげてきたウィラードは、暑さにも強く、また、持久力もあった。
彼は・・・
故郷である、アメリカはカンザス州のポタワトミには、二度と帰らぬ決意を固めていた。
「立派な体格と力と決意」というものが、『男の条件』なら・・・
彼こそが、『男』だった。




