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生霊  作者: なかむらこむぎ
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最初の付きまとい行為のときは、A子さんは人間関係が悪くなることをおそれて、さりげなくB男さんを避けるにとどめていました。

だから周りにいる私たちは、その事に気づくことはありませんでした。


しかし今回は、A子さんはきっぱりとB男さんを拒絶しました。

そのため、B男さんの付きまとい行為は浮き彫りになり、私たちの目にも明らかになりました。


B男さんは上司から呼び出しを受け、厳重注意を受けました。

それによりB男さんが以前からストーカー行為に及んでいた事は、社員全員に知られるようになりました。


今までA子さんをネタにしてB男さんをからかっていた人たちは、さすがに何も言わなくなりました。

B男さんのミスの尻拭いをさせられるなどして前から不満を持っていた人たちは、これをきっかけに、表立ってB男さんの悪口を言うようになりました。

B男さんによそよそしい態度をとる人、知らぬ顔をして今まで通り接する人、B男さんがA子さんの側を通るとニヤニヤ笑って隣の人に何か耳打ちする人、反応は人それぞれでした。


私は、あの更衣室の一件以来、二人に関わることはなく、中立の態度を取っていました。

どちらかというとB男さんに良い印象を持っていた私は、B男さんの自業自得とはいえ今の状況がイジメのようにも思えて、同情する気持ちもあったのです。

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