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影法師

 黒い影法師。

 踏みながら歩く。じわじわと後ろからの圧を感じて。

 すぐ隣に日向はある。

 けれど影法師を踏まなくてはならない。

 これはそういう遊戯だから。


 遣る瀬無さに落ちる涙の一滴。

 滲んで消える紙の上。

 どうしてと呻いても続く日常。

 心の鈍麻も恐ろしく。


 圧が急に消えた時、光の世界に行けると思った。

 日向に憩うことができるのだと。


 けれどやっぱり影法師はついてくる。

 そこに射す光もある。


 生きるということなのだと言い聞かせて、歩いていく。

 泡沫に浮きつ沈みつしながら。

 


挿絵(By みてみん)




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― 新着の感想 ―
[一言] 美しい工芸品ですね 金魚が生きているみたいだ……
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