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織田家の長男に生まれました  作者: いせひこ/大沼田伊勢彦
第一章:気が付くと戦国時代【大永五年(1525年)~天文九年(1540年)】
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気がつくと戦国時代

新作始めました。

戦国時代はゲームやマンガ、小説にある程度の知識ではありますが、よろしくお願いします。

更新頻度を高めるために一話あたりを短めにいこうと思います。

目が覚めたら戦国時代だった。


何を馬鹿な、と思うかもしれないが、これは事実だ。


気付いたら、戦国時代に居た。


前後の状況はよく思い出せない。

俺には前世の記憶というものがあるようだけど、自分がどのくらい生きたのか、どのように生きたのか、そしてどのように死んだのか?

それは記憶に霞がかかったかのように、思い出す事ができない。


ある程度、戦国時代の知識はあるから、そっちの趣味があったのかもしれない。

そもそも『俺』なんて言っているけど、あくまで『今の俺』が男だからこう言っているだけで、前世が男だったとは限らない。

だって思い出せないから。


戦国時代の知識はあるから、人間以外の生物だった事は無いと思うけど。

あくまで脳が理解できないだけで、見聞きした事は犬猫でも覚えていられる、とうなら別だけどさ。


まぁ、前世の事はいい。

あくまで、戦国時代の知識がある、前世の記憶が残っている、という事実さえ理解していればいい。


重要なのは今世の俺だ。


気付いた時は混乱したけど、今世それまで生きて来た記憶がすんなり俺の中に馴染んだおかげで、周囲の人間にそれほど不審がられずに済んだ。

そもそも年端もいかない子供だったしな。

親が誰で、この目の前の大人は誰で、っていう基本的な知識しか無かったから、大して混乱せずに済んだんだろう。


短い手足、甲高い声、舌足らずの口調。

うん、見事に子供だ。


これはあれだな、憑依や転移じゃなく、マジモンの転生だ。


つまり生まれ変わり。

俺の記憶が蘇ったっていうより、物心ついた事で、前世の記憶を理解できた、って感じか。


ともあれ、俺は俺を理解した。

次に周囲の状況から、俺が誰であるかを推測する。


母親は近くにいるが、父親は居ない。けれど死んでいる訳ではないらしい。

お城に居るそうだ。

城主か? 武士か? 下人か?


ただ家はそれなりに広いし、下男、下女を雇っている事から地位が高く、裕福であるとわかる。


これは結構当たりを引いたか?

いや待て。戦国時代はまさに乱世だ。昨日の名門が明日没落するなんて珍しくない。

今栄えているからと言って、将来安泰とは限らないんだ。


現状を把握しよう。

俺の親父は何の家に仕えている? あるいは、どこの家の当主だ?


あまり地方はやめて欲しいな。戦国時代の知識があると言っても、某野望ゲームを中心にした、漫画や小説の知識しか無い。

知らない武将だとどうしようもないぞ? 内政チートも知識が足りないみたいだし。


火薬の材料はわかるけど、作り方を知らない。

輪作農業はわかるけど、詳細を知らない。

鉄砲の内部構造を知らない。

戦国時代にある作物、鉱物で、未来の何が作れるのかを知らない。


これで知らない武家とかどうしようもねぇよ。

そしたら適当に読み書き覚えて寺にでも行くかね。

長男でもなきゃ、一子出家すれば九族天に通ず、と言うからまぁ反対はされないだろ。


正直この娯楽の少ない世界じゃ、人生の楽しみより安全を取りたいからな。

合戦? ないない。

とにかく前世の感覚が残っているうちに、こちらの常識に染まる前に。

戦国乱世から足抜けしないとな。


で? 今はいつ? ここはどこ?


享禄元年? え? それって西暦で言うといつ?

尾張? おぉ! 尾張。周辺の情勢から考えるに、まだ桶狭間とかは起こってないっぽいな。

うん? 俺長男なの?

織田家の!?


え? 織田家の長男!!?

しかも年代から考えると……。

え? マジで?

まさか信長!?

俺信長!!?

これはキタんじゃない? 人生の勝ち確定なんじゃない?


信長の史実に未来の知識とか、もう無敵だろ!

寺に入る算段を立ててる場合じゃねぇ!


信長の家臣とかに転生して苦労する必要もないんだ! だって俺が信長だぜ!


とりあえず尾張統一までは時代の流れに任せて、上洛以後は将軍と寺社勢力に気を使えば包囲網も回避できるかなー?

比叡山はとりあえず焼かないでおこう。でもどうやって寺社から武力を奪って政治に介入しないようにするかな?

あれか、将軍の邪魔をしてもらって、将軍から討伐命令でも出してもらえばいいか?

少なくとも、将軍からの要請っていう包囲網参加勢力の大義名分は無くなる訳だよな。

うーん、その時にならないとなんとも言えないなー。よくフィクションで語られてるように、将軍がアレな人間だったら面倒だしなー。

まぁ包囲網を抜けられる事は歴史が証明してるんだし? それこそ明智光秀にさえ気を付けておけばいいかね?


うん? 五郎三郎? 誰? あ、俺?

信長の幼名って吉法師じゃなかった? そうでなくても三郎だよな?


え? 長男と嫡男って別なの?

俺側室の子だから相続権無い?


ああ、だから信長は弟と争って……。


あらすじでネタバレしてますが、今回は一応転生先の正体をひっぱります。

あとどなたか、目次の作者名から作者マイページへ飛ぶ設定にする方法ってご存知ないですか?

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― 新着の感想 ―
[一言] 今日から読み始めました。好きな題材で好きな展開ぽいのでできれば更新を再開していただければありがたいです。
[気になる点] 主人公はなんで前世の記憶に気づいてすぐにそこが戦国時代だとわかったのでしょう?? いくら前世の記憶があっても親が誰かすら分からない状況でそこが戦国時代だと分かるのはおかしいと思いました…
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