表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エクセリオン  作者: 結城刹那
3/18

異世界の勇者!?

普通の世界で普通に暮らしていた(いや、普通じゃないか)俺、結城寛樹は突然異世界『エレクシア』に召喚?という形で連れてこられたんだがいきなり勇者とか言われてもまったく話が見えてこねぇよ…

「…ここは? てか、俺は確か保健室でサボってたはずじゃ…」

いきなり、景色が変わり豪華な色彩の部屋にぽつんと立っている現状…


「成功した?…あなたが勇者様ですか?」

ドレスを着た女の子に話しかけられる


「勇者?何のことだ?俺はそんな大層なもんじゃねぇよ…」


「いえ、召喚に成功したなら貴方様は異世界シリウスの勇者様では?」


「召喚?なんのことだ…それに、異世界シリウスって一体」


「ここは、魔法が一般的に使われる世界エレクシアです」


「エレクシア…どこかで聞いたような名前だな…魔法!?」


「はい。魔法です。失礼、まだ名乗っていませんでしたね。私はアリア・レイ・アウスレーゼこのセリウス城の王女です」


「あぁ、俺は結城寛樹。聖アーバレスト学園の学生だ」


「寛樹様どうか私にその力をお貸しくださいませんか?」

アリアが寛樹の手を握って頼み込む


「力って言っても、魔法なんか使えないから役に立たないと思うけど…」


「大丈夫です。魔法はこちらの世界に来て覚えていただければ誰でも使えますよ」


「って言ってもね…!」

突然、大きな扉が空いて数人の盗賊らしい奴らが入ってくる


「姫!お逃げください!この…ぐっ…魔法が使えないだと!? ぐはっ…」

兵士が次々と倒されていく


「っ…魔力封鎖空間ね…これじゃ魔法が使えない」

悔しそうに相手を睨む


「おぉ、怖。おいおい、暴れんじゃねぞお前さんを連れていけば大金が貰えるんでな!」

暴漢がアリアを触ろうとした瞬間


「痛い痛い!!!」

誰かが盗賊1の手をひねり上げて後ろに回す


「…」

寛樹が無言で腕をひねり上げる


「このガキ!おらぁ!」

剣を寛樹に振りかざす


「ミク…スタンバイ」


???「ok Master standbyread」

突然、剣が現れて盗賊2の持つ剣が防がれる


「あれは!?召喚魔法!?いや、この空間じゃ魔法を使えないはず…それに彼はシリウスの人間だから魔法は使えないはず…じゃあ、あれはいったい…」


「こいつ、もしかして…シリウスの人間じゃないのか!?」

盗賊3が驚いたように寛樹を見ている


「…こっちの世界でも使えるのか」

寛樹が驚いたように剣に話しかける


「そのようです。master」


「このガキ!ぐはっ」

一瞬でみぞおちに剣の柄を当てられて気絶する


「くそっ!話が違うじゃないか小娘一人連れていくっていう話じゃなかったのかよ…」


寛樹に腕をひねられていた盗賊も当て身をされて気絶する


「…勝てるわけねぇ…こいつ…強すぎる…」

寛樹におびえて逃げだす


「逃がさねぇよ!」

逃げだす一瞬に剣をみぞおちに当てて気絶させる


あっという間に盗賊3人を気絶させる


「これが…シリウスの科学の力」

寛樹を見て驚く


「ふぅ…ミク待機モード」


「Yes master」

剣が小さなペンダントに変わり寛樹の首飾りに戻る


「あの、寛樹様?」

アリアが恐る恐る寛樹に話かける


「あぁ、大丈夫か?確かアリアって言ったっけ?」

尻もち付いたままのアリアに手を差し伸べる


「はい、大丈夫です。それで寛樹様その力は一体?」

寛樹の手をつかみ立ち上がる


「魔法とは対極の位置になるのかな、科学の結晶ってところだな」

寛樹が胸のペンダントをゆすりながら話す


「やはり、貴方様は勇者様にちがいありません!私に力をお貸しくださいませんか?」


「話が見えないんだけど…」

困惑している様子の寛樹


「失礼しました。まず、この国が置かれている状況をお話しないといけませんね。メイ、部屋の準備をお願い」

近くにいたメイドに頼む


「はい!かしこまりましたぁ!」

メイドが王室から出ていく


「ここではなんですから、今からご案内するお部屋でお話しますのでご足労お願いしますか?」


「あぁ、わかった。」

アリアの後に続いて王室から出ていく


「その…寛樹様のご家族は?」

アリアから唐突に話を振られる


「いないよ…親父は仕事先で事故にあって死んだ。母さんは俺が生まれてすぐに病気でな」


「そうでしたの…ごめんなさい…聞いてしまって」


「別にいいよ。気にしてないし、それに母さんの記憶はないんだから。アリアの家族は?」


「私の家族も既におりません・・・お父様は戦でお亡くなりになり、お母様は病で…」


「そうか、似た者同士ってことだな」


「ええ、そのようですね。それで、寛樹様はシリウスという世界をご存じですか?」


「ここがエレクシアなら、俺がいた世界がシリウスか?」


「はい、私たちの世界は魔法が反映した世界。寛樹様の世界が科学と呼ばれるものが反映した世界となりますね」


「master 確かにこの世界からは機械の電磁波を感じられません」


「あの、今の声は?」

アリアが不思議そうに周りを見渡す


「あぁ、こいつの声だ」

ペンダントを指差す


「ペンダントですか?これがしゃべったのですか?」

アリアが触ろうとした瞬間


「Yes my name is miku」

急にペンダントがしゃべりだした


「きゃ!?ビックリしました…そのミク様?よろしくお願いしますね」

驚きながらも挨拶をする


「っとデバイスと話すのはいいけど、部屋はまだか?」

寛樹がアリアに聞く


「デバイス?このペンダントのことですか?お部屋はこちらになります」

アリアが右手で部屋の扉を差す


「デバイスの話は後でな…今はなぜ俺が勇者でなぜあんたに力を貸さなければいけないのかを話して貰わないとな」

寛樹が取っ手に手をかける


「あれ?開かない…」

取っ手をひこうがおそうが全くドアがびくともしない


「すみません、この部屋は私と私に認められた人のみしか開くことが出来ないのです」

アリアが取っ手を引っ張ったら簡単に空く


「なるほどね…対策は万全ってわけか」

アリアに続いて部屋に入る


「アリア様、お部屋の準備は万全ですよ!」

メイドがアリアが入ると同時に頭を下げてアリアに話す


「ありがとう。メイ 寛樹様はこちらにおかけください」

アリアの真正面にメイが椅子を引いて待っている


「あぁ、そのありがとう…」

メイにお礼を述べる


「いえ、当然のことですから」

少しはにかみながら2,3歩離れる


「では、まず寛樹様が勇者と呼ばれるわけからお話します。この国ではこんな伝承があるんです。『この国に災いがもたらされる時、王族の者が召喚魔法を使い来た者が勇者となりてこの国救わん』っと」


「なるほど、それで俺が召喚されたと…あっ、ありがとう」

紅茶が出されてお礼をいう


「はい、そのとおりです。ありがとうね。メイ」

アリアのところにも紅茶が出される


「それと、私に力をお貸しくださいというのは、今この国と私自信の身に危険が迫っているからです。さっきの盗賊もそうですが、他国の王族が私の魔力目当てに次々に侵略を…」


「それから、助けるために俺の力が必要と?」


「はい…ですが、私の身二の次でいいんです…民が心配なので盗られてしまった領土を取り戻し民たちを安全にしてやりたいのです」


「へぇ、なるほどね。自分のことはいいから国民を助けてくれと…早々決断できることじゃないな」


「それじゃ!…」


「いや、ダメだ…」


「なぜですか!?これだけお願いしているのに…」


「あのな?お前は俺を召喚した言わば俺の主。なら、主らしく命令すればいいんだよ力を貸せってな」


「寛樹様…いえ、結城寛樹…そなたの力私のために貸してください」


「了解」


「ありがとう。寛樹様…」

涙ぐむアリア


「おいおい…泣くことか?」


「いえ、嬉しくて…」


「ったく、っと力が入らねぇ…」

寛樹が突然床に倒れる


「いけない!私としたことが契約をすっかり忘れていました!早くしないと寛樹様が元の世界に」


「契約!?そんなもんいるのかよ…面倒だな」

なんとかたつが壁に手をつけないといけない状態でいる


「えぇ、その…あの…」

何やらもじもじし始めるアリア


「どうした?」

アリアの異変に気付き話しかける


「いえ…その…契約は…あの…」


一向に話が進まない


「メイ、お願い寛樹様を私の部屋にお連れして私は先に行って準備しておきますので…」

真っ赤になりながらうつむいて部屋から小走りで出ていく


「はい、かしこまりました!その、寛樹様はご自分で歩けますか?」

寛樹のもとに駆け寄る


「ちょっと無理っぽかな支えがいる…」


「では、私が支えてお連れします」

寛樹の右側に回って体を支え、歩き始める


~数分後~


コンコン…「アリア様、寛樹様とともにまいりました」

ドアをノックして返事を待つ


「メイ、いいわ入ってきて」

アリアの返事を聞いてドアを開ける


「寛樹様をこちらに、それとメイは暫く部屋からでて貰えるかしら?その…」


「はい、わかりました」

寛樹を椅子に座らせて部屋から出ていく


「ちょっと力が戻ってきたかな…」

椅子から立ちあがる


「その…寛樹様は…あの…」

相変わらずもじもじしているアリア


「大体予想は出来てるんだが契約ってもしかして…」


「はい…キスです…」


「やっぱりか…まさかだと思うけどアリアは始めてか?」


「当たり前です!!私はまだ夫を貰っていない身分です!!」


「おいおい、そこまで怒ることはないと思うけどな…てことはファーストキスの相手がこんな男と落胆したか?」

寛樹が嫌味っぽく言う


「いえ!!そんなことありません!!寛樹様が最初のご相手なら…私は…」


「そうかい。それは男冥利に尽きるな…っ…力がまた少しずつ抜けていく」

椅子を支えに何とか立っている状態の寛樹


「いけない!ええと…『アリア・レイ・アウスレーゼの名において命ずる結城寛樹に我を加護を与え我の使い魔となりて我を守らん』…次に寛樹様がこうおっしゃってください!『我、結城寛樹はアリア・レイ・アウスレーゼの剣となり盾となりてその身を守らん』」


「っ…我、結城寛樹はアリア・レイ・アウスレーゼの剣となり盾となりてその身を守らん』」

寛樹が契約の言葉を言った瞬間に二人の唇が重なる


「…!」

寛樹が驚いて目を開くがすぐに目を閉じる


「…(寛樹様…これが寛樹様の唇…)」


「…(これがキスか…聞いてたよりも…まぁいいか)」


暫くして唇を離すと寛樹の左手に何やら紋章が浮かび陰る


「それが、契約の証です…ですが、おかしいですね。普通右手に出るはずですが…」


「まぁ、いいか。おっ!力が戻ってきた」

寛樹が普通に立つ


「もう、時間も遅いのでお部屋にご案内と行きたいのですが…使い魔と主はともにすごさなければいけないので…お手数ですが私のお部屋でその…」


「そういうことか、だがベッドが一つしかないし。俺はそのソファでいいよ」

寛樹がソファを指差し言う


「それは、いけません。その寛樹様さえよければ私のベッドでご一緒に…」


「さすが、それはまずい…一緒に寝るのは旦那になるべき相手にだけにしときな。な?」


「そうですよね…わがままを言ってしまって申し訳ありません。そういことであれば今すぐに何かはおるものを持ってこさせます。メイお願い」


「はい、既にご用意済みです」

メイが毛布を持ってきていた


「ありがとう。メイもう休んでもいいわよ」


「では、おやすみなさいませ。アリア様と寛樹様」


「すまん、俺も先に休むわ…」

言うや否やすぐにソファに寝転がり眠る


「おやすみなさいませ、寛樹様…」

毛布を寛樹にかける


「やはり、無理をしていましたのね…なれない魔力で体に負担がかかっていましたから…」

アリアも風呂から出てすぐに眠りについた






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ