セレウスVS寛樹
セレウスに新たな敵…敵は仮面の騎士!?
騎士の持つ武器から懐かしい魔力が…
戸惑うアリア達に対して容赦なく攻撃する仮面の騎士
「…」
仮面をつけた寛樹がセレウス城上空にたたずんでいる
「master…よろしいのですか?」
ミクが心配そうに聞く
「いいんだ…あいつらに足りないものを教えてやるのと俺を頼りにすることを忘れさせないと…な」
「master…」
リンが何かを言いかけたが言うのをやめた
「始めますか?master…」
ルカが改めて確認した
「あぁ、始めるぞ」
「「「yes,master」」」
3機が同時に話す
セレウス城…
「魔力を感知!…これは未確認です!!」
魔力を感知したティオがアリアに報告する
「その魔力はデバイスによるものですか?」
アリアが冷静に確認する
「はい。デバイスの魔力です」
「…デバイスが相手となると厄介ですね」
メイが話す
「アリア様!」
結とはるかが部屋に入る
「結様にはるか様。デバイスが相手です…申し訳ないですがよろしくお願いいたします」
「えぇ、デバイスが相手なら私たちが相手するのが一番ですけど…」
「それで、ティオちゃん。相手は何人なの?」
はるかがティオのモニターを見る
「1人なの…おかしいと思って周囲を索敵してるんだけど1人だけ」
「他国ならほかの魔力を感知してるはず。1人…まさか北郷君!?」
「ううん…北郷さんの魔力は感知してないの…未確認の魔力だけ…」
「そう…ブラン。確認出来る?」
「yes…これは…ミクです!」
「リンの魔力も確認できます!!」
レンが叫ぶ
「えっ!?ミク様にリン様!?ということは…寛樹様!?」
アリアが驚いて大声で言う
「そうですね…ただ、結城君なら城に帰ってくるはず…なんで魔力を感知させたのかしら…」
結が不思議と思い考える
「アリア様!大変です!!」
突然兵士が王の間に駆け込む
「どうしましたか?」
メイがまず聞く
「外にいた…騎士が城に攻撃を開始しました!」
「「!?」」
その場にいた全員が言葉を失う
外…
「…対応が遅いな。やはり、俺だと気づいてためらっているか…あるいは、俺が帰って来たと思って居るかか…」
セレウス城…
「どうしますか?アリア様」
兵士が命令を待っている
「私たちが呼びかけます…皆様は攻撃をなんとかしのいでください」
「了解しました」
兵士が部屋を出ていく
「皆様、まいりましょう」
「了解」
「やっと出て来たか…いや、どうやら俺の攻撃を防ぐみたいだな」
「全軍!魔法障壁展開」
「『我が求めるは拒絶…フィルス』」
セレウスにいた兵士が全員で障壁用の魔法を詠唱する
「リン…」
「yes master。cartidge load…ゴスペルブレット」
バァン…あたり銃声が響き渡った…
「なんだ!?」
兵士たちに動揺が走る
「関係ない!!詠唱を続けろ」
「了解!!…あれ?魔力が感じれない!!」
「無駄だ…今撃った弾丸は周囲の魔力を無効化する弾丸」
「クロスブラスター!」
寛樹に向って砲撃が飛ぶ
「ふん…」
剣でいとも簡単に砲撃を切り伏せる
「やっと出て来たか…」
城から出て来たアリア達を見下ろす
「寛樹様!どうして攻撃なんか…」
アリアが寛樹に訴える
「…ミク、リン、ルカ…」
「「「…yes master」」」
3機が寛樹の考えに気付いた瞬間に返事をする
「モード…白騎士」
寛樹の格好が騎士風の衣装になり、剣が変わっていた
「あれは…白騎士モード!!まさか、お兄ちゃん完成させたの!?」
ティオが寛樹を見て驚いている
「…シュティレヌル…」
寛樹が何かを呟いた瞬間…結たちのデバイスが機能を停止した
「…えっ!?どうしたの、ブラン!」
結が必死にブランに呼びかけている
「レン?どうしたの?レン!」
はるかもレンを呼びかけている
「…」
黙ってアリア達を見ている
「機能停止…か…これじゃ、デバイスが使えないわね」
結が冷静に状況を見てブランを戻してイヤリングにつける
「機能停止?なんで?」
はるかもレンを戻して髪飾りにつける
「どうやら、さっき結城君が呟いた何かでデバイスが全て機能停止したみたい」
結がどうやら気づいたようだ
「…どうやってパパと戦うの?」
「魔法しかないね…」
結が詠唱を始めるが…
「魔力を感じない?これも結城君みたいね」
「なるほどね…結城君がやりたいことの意味がようやくわかったわ…アリア様」
「はい…何でしょうか…」
アリアは寛樹を見て放心している
「…武装兵の出撃を、それから…言いたくないのですけど…結城君のことを忘れてください」
「…メイ…武装兵を出撃させてきて…」
「かしこまりました」
メイは一例したあと部屋を出る
「パパを忘れる?どういうこと?」
「そのまま意味よ…結城君はどうやら、この国に足りないものを教えてくれてるの」
「魔法を使わない部隊のことですね」
ティオが横から説明する
「えぇ、そして私たちのデバイスを封じたのもそのためね」
「そして、忘れるって言うのは…ここにもう帰ってくることはない…自分のことは戦力として考えるなってね…」
「おそらく、武装兵が出てきたら今の環境を元に戻して消える…」
「…結は気づいたみたいだな…」
「俺は消えるか…」
寛樹が消えると同時に魔力が戻りデバイスの機能も回復した
「結城君が消えた…どうやら私が気付いたってわかったみたいね…アリア様には悪いけど…結城君に関しての記憶を封印しようかしら…」
「その…心配は…ありません…私は心に秘めて二度と口に出さないようにします」
アリアが何かを詠唱する
「…今のは?」
「封印の詠唱です。私は自分自身で記憶を封印しました…」
「そうですか…それでは、今後名前を口に出さないようにしましょう」
「パパのことを忘れる…」
「お兄ちゃんのことを忘れる…」
結は忘れ、アリアは記憶を封印したが…はるかとティオは忘れられずにいた