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「おぅ――!?」上からだ。それは退路を断つような動き、上から覆い被さるように、縦に来るから。

 傭兵が気づけばすぐ後ろからヤイバ。目の前には突き刺さる鋼のトゲ。抱擁だ、体の一部で重みを感じさせない動きで、あまりに早くてどうすれば――「ぐぎゃあああ!?」

「ちぃぃい!? そう……、でもごめんなさい。だけど私でもコレはもう――」「うん――。お荷物は良いでしょ、早いし羽生えてるしぃ~? コイツには間合いが感じられないよねぇ~」

 軽薄男が横についてきてた。


 でもアレはなんか関節が2段になるしウマみたいな足で伸びてくるし、どこにいても無事じゃないと……、それはもう食事はないので惨殺だけが楽しみか。

 正にキラーと言える軽い死神。

 だけれども……、そのドテっ腹は空いているからね、だから私が横から入って更なる弟子への追撃を守るから!


「そう……、でもそう言うのはノーマルっていうんだよ、そんな奇抜でもないね、君はさァっ……!」

 横入りでその鎌を剣で伏し、ざっくり相手を2刀に見立ててもう一方を大地で作った盾で押し返す。そうして蹴りの一撃。ただし相手は固く、簡単には崩す事すら難問。

 それでも……「へぇ――。やっぱすごいねぇ……」

 まき散らす精霊の炎、だがその程度ではひるまないかと。すぐにカマキリが火を踏みにじっての一撃だ、しかしソレを読んでの師匠はただの目くらましとして火を利用して、炎で見えない下からの昇竜斬り!


「はぁ……はぁ……、ふぅ――。そう……それでも、師匠たる私ならば――」

 押そうという時、だが目の前、更に見事に横槍が入ってってカマキリをぶん殴っていくから。口を閉ざしていた格子の鎧が少しだけ飛んだの、「すごいねぇ~。こんなに可愛いくて美しいのに一体どんな力が。ずっと気になってたんだ。あぁ~……――」

 確か……型、レベルは……だったはずかよ――。

「ねぇ美しい人、キミのお名ま」「違う……、19なの。そう、そういうのはね? 言わない方が良い、まるでキチガイと思うものね」

 無視する、切り裂く。埋もれた弟子を守ることに集中し「それも違う……、女のあれこれに勝手に這い寄るのは自信がないと思われるんだとね――」

 地獄耳。その言葉に周りが笑う、ストーカーなんてこの世にはないが実際他人のレベルを把握し回ってるのはこいつらの性癖だろうに。


 逆に確認してやれば、その男のレベルは歪んでいる。ただかなりの手練れだよ。


「はいはい――、そう険しい顔で言いなさんな~、可愛さが半減しちゃうよぉ? だって俺も無視してくるから仕方なくぅ……」一撃一撃が早い、ナイフ、ヤツは何かを仕組んでいるのか。

 その鎌をもタップで踏んで逃げるのだ、それは実力を見せる為かそれとも。

 だが間違いなく避けてて、そうして見事に前衛として勝手に組んで見せる気配で――。


「そう……、まぁでも……。しょうがないかも――。私も負けていられないかな、じゃあキツイのを一発」

 類は類たるかな、炎よ猛れ、力に酔いしれろ。黄たるかな紅たるかな、我がここに示すは熱き一筋。目の前に恩寵、叫ぶは紅潮を――。

「しかし……、ふむ。レベル20で精霊律と剣技の両立か……。なかなかやれる事ではないぞ、それにこんなに美しいと――」

 呪文を唱えながらも剣を交えつつ、見事に一撃もかわして、足蹴りもして見せる師匠。その姿にうなずく男と女。比較的それが難しいが……、呪文のアクセント毎にリズムを取ったり取らなかったり、力んだり。

 でも斬りかかる力は落ちない、この世にないリズムで踊っている。


「そう……、その為に練習もしたから。舌を噛まないようにする動き、そうして何よりも私は大人であり肉体は少女――」

 凄まじい運動量と思考回数。精神年齢の高さと絶対的な肉体をも持つというその相乗効果。しかもこの世界の人間よりも反芻を続けて来たアタマだ、本能以外の回転力をもつ。見られながらも、そう、一撃!

 私は精霊律をあえて追い抜かすように置きの氷撃、剣で肩を裂いた!

「あぁでも負けてませ~ん、コッチもそういうの常に戦って来ましたから~」はい、どうよ。

 ちょうど良いタイミング。アサシンは見た事ない構えをし相手へ打撃で突く、恐らくはチャクラの学だろうなと。正に高速の連打で。そして目を見張るはその連携力だった。


「面倒ですね……、それ以上でも以下でもない――」彼らは隠密行動の為にある程度固まる必要があるとは聞いていたけれど。だが見た事ない程の動き。この世界には珍しい、相手に合わせる事が全てという動きで。

 それは軍隊の動き。

「そう、これが……暗殺ギルド。さすがなのね――」

 その鋼のカマキリに見事に連撃を繰り出し、ひるませる。チャクラ直後に広範囲の地揺れ、圧と揺れで完全に固まった相手には更に火炎樽が迫っていて――。

「ラドライナー、邪魔過ぎです……。それ以上ではないです、炎の血応。偽物のドール・フェイクファイア、じゃあ行って――」

 珍しい、血に応じさせる精霊律を。


 その精霊力で内部へと入り込み、それを突き動かす事もできる力。珍しい素養だと思うの、まだ弟子くんと同じ子供に見えるのに。赤くヒクつく精霊血脈が、しかも属性付与ではなくゴーレム化とは見事で――。


「ぐぉおお!」しかし相手も予想外、飛び掛かって来る爆弾を切り飛ばしながら、それでも攻撃を繰り出す。剣速が早いのだ、下がらざるを得ないか。カマキリの化物が大剣乱舞。

 爆発、白煙!

 それでも確かに押すべき時。それは両方が無理にでもだ。

 そこにカマキリが先手を、「こいつ何を――」膝の辺りから何か、虫のような物を吐き出して。わざとその残っていたゴーレムを一気に爆発させた、全員が爆風にすくむ中、強靭な足で一気に――。


「ふぅ――!? そう……、私に来るんだ? それは師匠としてそれは認められないかな」

 なんとかかわす、剣を交える。だが刺された、それでも逃げるから。飛び散った虫にも悪戦苦闘、見えないし追えない。こちらの全ての視界を邪魔する小さいの。

 しかも瓦礫に隠れたままで、更に――。


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