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「じゃあ、これって……。何に役立つんですか。なんにもって、そんなのは……」

「あぁ、うん? でもね……、大事。こういうのは貴族連中へは大事だよお弟子くん。そうABでやっと、こんな悪辣で粗野で粗暴な連中でも、有名どころを飼ってあげてますの~~。っていう」

 ね?

「そう……、なんですか。それだけ? あぁ、なんだか、えと……――」

 ガッカリだろう。まぁ私も転生した時にこの世界のあまりにもな『ルールという意味』に驚いた程だから。

 貴族は傲慢なんじゃない、アレくらいじゃないと舐められてあっさりと殺されてしまう。

 そこらの町で勝手に決めさせたら不正し放題。中央でって言ったらそんな労力割いてくれない。なのでなんの意味もなく、ハッキリ言って無駄な称号と言えるソレをね。

 フェザーとは自由だ……、すぐに消えていく事を、そうして力強く羽ばたける羽を隠す称号。


「まぁそう……、そういう訳だ。あの男はだいぶとモウロクしてるのかな、使えない」

 そう言うと剣を抜き返す。するとあっさり黙った。そのままさっさ出て行こうとする2人。

 ドンッ!「おぃっ……、ぐだぐだしてねぇでコッチ来てしゃくしろよぉ、お嬢ちゃん――」

 あぁ、はい――。さっきのギルマスとの会話の分岐点だ、その最終段階が来ましたね。結局は奴へと誘導されるのだろう。

 それは酒場にどっかりと居座り正に主だ。誰もがドワーフをイメージするだろう白髭、微妙にチビだが筋骨隆々すぎるオッサン。だが横の1メートル半にも及ぶイカツイ戦斧は実力を物語っていて。


「どうせ暇なんだろう? 体も持て余してんだぜ……、へっへっへ。女の一人旅なんてぇ~、男求める以外何があるってんだよ、なァ?」

 周りも動く、ふてぶてしく座ったそいつの代わりに引き込もうとばかりに、取り巻きが絡んでくるのだ、「そうだぜぇ、良いねアンタぁ~、ちょうど良いだろう? そのデっカい乳ってのも散々揉まれて来たんだろーしさぁ……」

「なぁ……でも若いんだ、だから大人を教えてやるよ。それともそんなチビの弱そうなのが良いのかよぉ、奥に届くのかよぉ?」「そうだよ、むしろ良い思いしてやんぜぇ、そのガキじゃもう満足できないだろうが――」

 その弟子くんを突き飛ばした。無法者め、と言いたいが、残念だがこんな程度で法律どうこう言う時代じゃない。法律はコブシが決める。

 弟子くんは必死に戦おうとしているけれど、良いとね。

 特に鼻つまみ者のギルド員同士だと取り合ってもらえない事が多いと聞くし……。


「そう……? でも悪いのだけれども、私はおしゃくなんてした事ないから。まだ15だ、もうすぐ16なの。他を当たりなさい――」

「おぃおぃそりゃ良い年齢じゃねえかよぉ~、結婚し時の生み時だ~っ。それにウソつけよってぇ……へへへ、こーんなエロい15がいるかよって……」

「そうそう、はぁ……はぁ……、どう見ても子持ち臭いぜぇ、目が語ってんぜぇえ? 最低でも23だわ」

「あぁ――、間違いねえよ。なんならこのイヤラシさはもう子供産んでますってなぁ!」

 あぁすげ……っ、はぁ……はぁ……こんな子持ちっぽいの、エロ過ぎんだろうぉォ……。

 おヤ―――、血ってこんなに早かったんだ、コメカミがヒクつくまさか出血してないよね……。今までご学友に散々に子沢山BBAと煽られてきたけども、まぁソレは内々の話。

 しかしだ、外の世界でもどうやらこの怒りは……。

 このただの爆発しそうな程度のムネとその目つきと大人びた雰囲気、それだけでこんな事まで言われて我慢ならない。大体少しこの頃サイ……

 ン?

 大丈夫です……「大丈夫ですよ師匠。そこが良い所ですから――」

 うん、後で殴っておこうね。そうしようねぇ。

 なんだい……、その自信ありげな顔と握りコブシは、弟子くん……何を間違ってるのかなァ――。


 わなわな震えた。まだ15と全然若いのだけれど、既にもうなんか人妻っぽいムッチリさが見える少女が、本気になってしまう。とりあえずは即行で……。

「あら……? そう、でもサーチをかけてみたけども、なんでだろう。見えてるね――?」

 ただしレベルだけだが、精神的に弱いのかな。でも相手はレベルがなんと22で、恐らく民間では彼に勝てる人間はいないハズ。それは村一番の能力の持ち主で。

 今なら国体の上位選手が鎧と武器とスキルまでもを持たせて、フル装備で襲ってくると思ったら良い。もしくは……。

「殺人鬼レベル16――。そう……、かなりなんだ、私よりも12も高いから」

 44歳ではない。それは人間種の心とカラダ、その最盛期である28。それに殺人鬼レベルを足していってると、そう考えるのが妥当。

 殺人鬼マーダー16……ここから一般人から如何にかけ離れた殺しかを競うようになる、そんな話。

 そうして歴戦であり。まぁ……、でもこうなるとあまり大事にすべきではないだろうか。私は弟子くんをベースにしてるんだし。


「そうね……、良いわ、ひとまずは譲りましょう。ただしまずは私に頭を下げて、それでお弟子くんにもかな……? その軽そうなのを地面に擦れば良い――さぁ早く……、そのまま村を一周してきなさいよ爺さん」

「おゥ―――」

 その瞬間、周りの目が血走った。だが平然と胸を抱く師匠は、「そう……、確かにお強いみたい、頑張ったじゃないかぁ? でも私の敵じゃないんじゃないかしら……? だってお爺さんでは、ソレはドッチもだから、そう………」

 そうだろうねぇ――。

 その眼は確実に下半身を見てやるのだ、瞬間に沸騰し「オオゥ、なんだとォっ……、このガキゃ―――」


 机を放り投げた、割れる。まだ15になるかならないかの少女の言葉に激昂するヒゲ筋肉。そうして師匠は剣を抜き放ち、その鋼を捨てて笑う、高らかに宣言するのだ。床に突き刺さった白銀を以て「そう誰か……、誰でも良いの? 適当な武器を投げなさい。私は剣の性能で私は戦わないから!」

 ――少しの驚き、大きな動揺――、誰もがカノジョではなく、対戦相手を見やるのだ。

 あぁ、、、コレで 良いか………、ボロボロの物を放り投げる。一応剣の形はとれているだろう程度。

 十分だね。「そう、じゃあ、いらっしゃいな」「ラぁああああああああアア!」

 ガツァアアアアアアア!「師匠ォーーーッ!?」

 誰もが身構える。ここまで舐めたら殺されるでは済まない。弟子が余波で吹っ飛んだ。もう女うんぬんではない速攻の一撃、体重の乗った馬鹿力の攻撃に飲まれ。


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